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納豆50グラム→40グラムに反応 発熱でも電気節約のどケチ夫に愛想を尽かした35歳女性

  • 2021.8.31
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離婚をした人たちの実情とは?
離婚をした人たちの実情とは?

結婚したカップルの3組に1組が離婚をする時代だといわれています。そんな中で、年々、平均寿命が延びている現代は再婚を希望する人も増えています。結婚に失敗しても、再婚をしてみたいと思うのは「離婚したお相手とは相性が合わなかっただけで、結婚自体はよいものだった」と思っているからでしょう。

再婚を希望している人たちは、なぜ、離婚をしたのか。今回はその原因を探りながら、お相手選びをしていく上で注意すべきことは何かを見ていきましょう。

倹約を飛び越えて、筋金入りの「けち」

斉藤初子さん(35歳、仮名)は結婚相談所で出会った同い年の吉本隆文さん(仮名)と1年半前に結婚しました。しかし、結婚生活はわずか10カ月で破綻。その半年後に再婚を決意して、入会面談にやってきました。

「できることなら、子どもを授かりたいんです。12月には36歳になってしまうので、時間を無駄にすることはできない。ただ、1度目の結婚で分かったのは、金銭感覚が違う人と一緒に暮らすのは難しいということでした」

元夫の隆文さんは、無駄なお金は1円たりとも使わないという人でした。

「彼の年収は500万円、私の年収は350万円ですから、決して、ぜいたくな暮らしを望んでいたわけではありません。節約するところは節約する。でも、たまにはちょっとぜいたくをして外食したり、おいしいお酒を飲んだり、旅行に行ったりしたいじゃないですか。

ところが、元夫は一切、ぜいたくをしない。無駄遣いは敵だと思っている人でした。そして、朝から晩まで、何かにつけてお金の話を持ち出してくるんです。結婚して3カ月目にはもう、うんざりしてしまいました」

夕食には必ず、納豆を食べる習慣のあった隆文さん。結婚した当初、彼がいつも買っているのとは違う銘柄の納豆を初子さんが買ってくると、それをひっくり返し、グラム数を指差しながら言いました。

「40グラムしか入っていないのに、いつも買っている50グラムの納豆よりも値段が高い。こういうコスパの悪い物はもう買ってこないでね」

また、冬の寒い日に熱が出て、会社を休むことにした初子さんが寝室で寝ていると、夫がやってきて、寝室のエアコンを止めて言いました。

「べッドに入っているんだから、エアコンは切るよ。あと、リビングの電気やエアコンは極力使わないでね。初ちゃんが会社に行っていれば、使わなくていい電力なんだからね」

この言葉を聞いて、初子さんは心底悲しくなりました。「今日は暖かくして寝ていなよ」という優しい言葉がなぜ言えないのか。

そして、お昼になったので、簡単に昼食を取ろうとリビングに行き、エアコンのスイッチを押したのですが、エアコンがつきません。テレビをつけようとリモコンを押しても、テレビもつきません。「あれっ!?」と思うと、2つともコンセントから抜かれていたのです。待機電力を節約するためでした。

あまりのけちっぷりに、初子さんは日に日に、隆文さんへの愛情が冷めていくのを感じました。

そして、離婚を決意したのは35歳の誕生日のことでした。

「おめでとうの一言もなく、夜になったので寝る前に聞いたんです。『今日、何の日か知ってる?』って。そしたら、『あ、初ちゃんの誕生日だよね。ウチは子どもの頃から誕生日を祝う習慣がなかったし、ケーキとかプレゼントを誕生日のために買うのって、もったいないじゃない?』って。この言葉を聞いて、私の心の扉がストンと閉じました」

お金の使い方は、その人が育ってきた環境や親からの教育で身に付いていくもの。いわば、人間性を映し出す鏡のようなものです。1円たりとも無駄なお金を使わない、そんなふうに育ってきた女性なら、隆文さんとの結婚生活もうまくいったのかもしれません。

婚活をしているときに「お金遣いの荒い人、借金のある人は避けたい」とチェックの目がそちらに行きがちですが、倹約を飛び越えて、けちな人と結婚すると、生活が楽しめないと思います。

初子さんは言いました。

「今度結婚するのは、心を豊かにするため、生活を楽しむためにお金を使える人にしたいです」

実家が大好きで親離れできない元夫

浅田静子さん(仮名)が、5つ上の村上義夫さん(仮名)と結婚したのは33歳のときでした。

「知人の紹介で出会ったんです。そのとき、彼は3年前に買ったという3LDKのマンションに住んでいました」

30歳を過ぎた頃から、婚活アプリに登録したり、婚活パーティーに出たりと婚活を始めた静子さんでしたが、なかなか、いい出会いがありませんでした。そんなときに出会ったのが義夫さん。上場企業の社員で年収もよく、マンションも持っている。結婚するには好条件の男性でした。

「婚活をしていたときに『実家暮らしの男性は避けたいな』って思っていたんです。特に、学生時代から一度も実家を出たことのない人は炊事、掃除、洗濯、身の回りのことを全て、親任せにしている人が多い。自分でやる習慣がないから、妻を母親代わりにするのではないかって」

結婚するなら、1人暮らしを経験したことがある人、現在、1人暮らしをしている人にしようと決めていました。

会ったときから、義夫さんとはウマが合いました。スキューバダイビングの趣味も一緒だったので、海に潜りに行って、一気に距離が縮まりました。そうして、結婚話はとんとん拍子で進んでいったのです。

「ご実家が、彼の住んでいるマンションの1つ隣の駅にあったのですが“スープの冷めない距離”だし、ちょうどいいかなと思ったんです」

ところが、結婚してみると、義夫さんは“実家大好き人間”でした。よくよく聞いてみると、1人暮らしを始めてからも週の半分くらいは実家で過ごしていました。洗濯物がたまると週末に実家へ持っていき、母親が洗濯をして、きれいに畳まれた新しい下着や服を交換して持ち帰るような生活でした。

「それは結婚前に分かったことだったんですが、彼のことを好きになっていたし、結婚すれば、そこまで頻繁には実家に行かないだろうと思っていたんです」

しかし、その読みは大きく外れました。

「私が残業で遅くなる日は実家で夕食を食べるんです。そして、義母が気を利かせて、私の分を保存容器に入れて、夫に持たせてくれる。最初は『申し訳ないなあ』と思っていたんですが、そのうち、実家をいつまでも頼っている夫がだんだんと子どもっぽく見えてきて。

あるとき、言ったんですね。『私たちはもう、独立して家庭を築いているんだから、私が仕事で遅くなる日はこっちの家で、自分で作るか、総菜を買って食べてよ』と。そしたら、それからというもの、私が残業で遅くなる日は実家に寄って、義母が作った総菜を持ち帰り、家で食べるようになりました。私の言った意味を全く理解していなかった」

さらに、義夫さんは土日に何の予定も入っていないと「ちょっと出掛けてくる」と言って出掛けていくのですが、その先が実家だったのです。実家離れができない義夫さんに愛情も冷めていき、義夫さんも、実家に帰ることにいい顔をしない静子さんをだんだん疎ましく思うようになりました。夫婦関係が冷え切ってくると、義夫さんは実家に泊まるようになり、帰ってこなくなったので、静子さんもいったん実家に戻りました。

「そこから、具体的な離婚話をするようになったのですが、最終的には向こうが記入済みの離婚届を郵送してきたので、自分の所に記入して、私が役所に提出しに行きました」

今回のケースは男性側が実家離れできないタイプでしたが、女性にも親離れができていない人がいます。結婚しているのに、毎晩のように母親と2時間コースの長電話をする女性の話も聞いたことがあります。

結婚は独立した大人同士がするものです。親を大切にするのはよいことなのですが、実家に頼るような生活をするのは親離れできていない、また、親も子離れできていないということですね。

言葉の暴力に耐えた1年間

橋野里美さん(38歳、仮名)は離婚して1年になります。元夫の岡村雅尚さん(38歳、仮名)に出会ったのは、36歳のときに参加した婚活パーティーでした。

「実は35歳から36歳までの1年間、4歳下の男性とお付き合いをしていたんです。同じ会社の人でした。週末は私の家に泊まりに来るようなお付き合いだったので、私は結婚できるものだと思っていたんです。でも、結婚話が全く出てこなかったので、36歳の誕生日を過ぎたときに意を決して、『私と結婚する気はあるの?』と聞いたんです。そうしたら、『今は、結婚は考えられない』と振られてしまったんです」

36歳にして突然、はしごを外され、里美さんは頭の中が真っ白になり、1週間は泣いていたといいます。それを見かねた女友達が「週末、婚活パーティーに行こう」とパーティーに申し込んでくれました。そのときに会ったのが元夫の雅尚さんでした。

「結婚する前から、怒りっぽい人だというのは分かっていました。ちょっとしたことでイライラしていたし、車の運転をしているとき、急に脇道から車が出てくると舌打ちしたり、『危ないだろうが』と吐き捨てるように言ったりしていたので。ただ、私のことを『今まで出会った中で一番好きになった女性だ』と言ってくれたし、優しいところもたくさんあったし、何より、振られた直後で気持ちが弱っていたんだと思います」

さらに、上場企業の社員で年収もよく、結婚するには申し分のない条件だったのも結婚に進む気持ちを後押ししました。

「私が優しく接して、いつも笑顔でいられるような生活を心掛けたら、きっと、彼も変わっていくだろうと思っていました。でも、結婚して分かったのは、人の性格は変わらないことです。結婚後は、気に食わないことがあると私に対しても舌打ちしたり、キレると罵詈(ばり)雑言を浴びせたり、部屋の中をめちゃくちゃにして暴れたり…本当に大変な1年間でした」

ただ、キレた後は泣いて謝ってきたり、「俺には里美しかいないから、この性格は少しずつ直していくよ」と言われたりするので、気持ちが彼に戻っていたようです。また、罵詈雑言を浴びせたり、物に当たったりはするものの、里美さんを殴ることはなかったので、そこで彼を許していました。ですが、パートナーの体に直接暴力を振るわなくても、言葉の暴力や、物に当たって大きな音を立てることも紛れもなくDVなのです。

さらに、DV気質の人の特徴は怒りを爆発させた後にシュンとなって、その後は、うそのように弱気になり、パートナーに優しくなることです。

「彼から、身体的な暴力を受けたことは一度もありません。でも、あることで彼がキレたときに『このボケが、死ね!』って言われたんです。よく、いじめを苦にして自殺しちゃう子が『死ねと言われたことがつらかった』とか遺書を残しますよね。私、その子たちの気持ちがすごくよく分かった。人から『死ね』って言われると、その言葉が胸に突き刺さるんですよ。私は私の存在価値を殺すような人と、1秒たりとも一緒にいてはいけないと思ったんです」

里美さんは言いました。

「次に再婚する人は、おおらかな人がいいです。短気な人、怒りっぽい人というのはそもそもがそういう気質なので、こちらの接し方で変わるものではない。怒りやすい人と生活していると、知らず知らずのうちに相手の顔色を伺いながら暮らすようになってしまうんです」

どんな経験でも、そこから学ぶことがあります。無駄な経験など一つもないのです。離婚を経験した人たちは失敗を糧にして、次の結婚では幸せをつかんでほしいなと思います。

仲人・ライター 鎌田れい

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