1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 生活が変化した、大人女子の「睡眠・栄養・運動」の新常識とは?

生活が変化した、大人女子の「睡眠・栄養・運動」の新常識とは?

  • 2021.8.26
  • 3549 views

毎日を健康的で心地よく過ごすためには、毎日の生活が大切なのは分かっているけど、ライフステージの変化やコロナ禍の影響もあって不規則になりがち…。睡眠・栄養・運動の新常識とともに、今改めてウェルビーイングな生活の基礎を整えていきましょう。

【睡眠編】すべての美と健康はここから!

コロナ禍で睡眠の悩みが急増!夏場は特に正しい対策が必要です

チュニックパジャマ[上下セット価格]¥7,700(TERRITOIRE)ミニピローケース¥14,850 メッセージクッションカバー¥15,400 ストライプブランケット¥33,000(すべてカシウエア)

コロナ禍の影響で今まで治療の必要がなかったような働くアラサーの患者さんが増加しました。主な原因はリモートワークによって起床と就寝の時間が不規則になっていることから起きる、睡眠の質の低下です。出勤がある日とない日で朝の起床時間が変則的になると、眠るためのセロトニンの分泌に変化が起きます。すると、なかなか寝付けなくなってしまうんです。起床が1時間ずれると、元に戻すのに2日かかります。だから眠る時間よりも朝起きる時間を一定にすることが大切です。またリモートワークの際、家族やパートナーがいる人はパーソナルスペースを意識してください。1日数十分でいいのでのんびりする時間と場所を確保しましょう。逆にシングルの場合は生活の時間帯が自由になり、ゲームやSNSで自らリズムを崩してしまいがちなので注意しましょう。さらに良質な睡眠を取るためには、快適・安全・安心が必要条件。快適とは「脳にとって快適」を指します。筋肉の疲労回復は脳に比べて簡単!問題は脳をいかに休めて脳の疲れを取るかです。しかし夏は暑さから脳の自律神経がバテやすくなるので、疲労が溜まりやすく、睡眠疲労の持ち越しが夏バテにつながってしまうことも。この季節にしっかり睡眠と向き合って対策をしましょう。毎日の良質な睡眠は最高の健康法。疲労が取れ、疲れにくくなり、若さと美しさを保てます。より充実したウェルビーイングな毎日につながりますよ。

【睡眠編】新常識も!睡眠にまつわる最新トピックス

睡眠は健康な生活の基盤であるにもかかわらず、昔からの噂や眉唾情報が多いのも事実。名医・梶本先生が医学的根拠に基づいた最新の研究から、睡眠の改善方法をご紹介します。

寝る体制は仰向けより〝横向き〟がいい
睡眠の質を悪くする最大の原因が「いびき」です。呼吸が浅く低酸素状態になるので自律神経が整うどころか睡眠中に運動しているような状態に。そこで仰向けから横向きに変えることでいびきが半減。舌の根や喉の筋肉の落下によって気道が狭くなることを防止でき、寝返りが打ちやすくなることで血液や体液も流れやすくなります。さらに右側を下にすると胃の消化を助け、心臓にかかる重力の負担も減り、自律神経をより整えることができていいことずくめ。

横向き姿勢が安定するように計算された枕。ラテックス高反発抱き枕¥6,800~、ラテックス高反発横向き枕Sサイズ¥9,800~(東京疲労・睡眠クリニック)

冷え性な人こそエアコンを使いましょう
睡眠で一番大切なことは自律神経を整えて疲労回復すること。しかし日本の夏は高温多湿なため一晩中寝汗をかき、自律神経が乱れがちになってしまうことも。室内の温度は26℃が睡眠にとって最適です。自律神経が乱れている冷え性さんこそ、室温を下げるべきで、基本「頭寒足熱」。体は温かく保ちつつ、鼻からは冷気を吸うことで自律神経中枢の機能を高く保つことができます。自律神経は脳の奥、鼻腔の上にあるため、冷え枕や冷却シートでは効果がありません。そして薄いタオルケットはエアコンのない時代の遺物!夏でも最適な室温で羽毛布団を使うのがよいでしょう。

「正しい寝だめ」の仕方は就寝時間で調整すること
よく眠るためには一日周期で変動する体内時計を整える必要があり、このリズムを整える唯一の方法が毎日同じ時間に起きることです。休日だけ寝坊しているのなら、自ら時差ボケ状態をつくっているので、週明け早々だるさを感じるはず。そこで寝だめをするなら前夜の寝る時間を早くして起きる時間は一定にすること。これなら時差ボケになりません。ただし平日と休日の睡眠時間の差は2時間が許容範囲です。

寝る前に汗をかくほど入浴するのはやめましょう
入浴によって深部体温を一度上げ、寝る直前に深部体温がほどよく下がることで良質な睡眠につながります。額から汗が流れたり、のぼせるような熱いお風呂はNG。自律神経の負担となるうえ体が覚醒モードになってしまいます。理想は冷たい空気で頭は冷えつつ体が温まる露天風呂の状態。お家では寝る1~2時間前に38~40℃のぬるめの湯に5~10分浸かること。お湯は心臓の高さまでが理想的です。

アロマには睡眠の質を高める効果アリ。タオルに数滴垂らして枕元に置くだけでもOK。エッセンシャルオイルおやすみブレンド10㎖¥1,490(無印良品)

22時~26時の「ゴールデンタイム」説は、もう古い!?
22時~26時の時間帯が美肌や健康を促進する「睡眠のゴールデンタイム」と呼ばれていたのは過去の話。成長ホルモンが多く分泌されるのは寝始めの睡眠段階で最も深いステージのノンレム睡眠中。ゴールデンタイムは寝始めの3時間が新常識で、特に時間が決まっているわけではなく毎日誰にでも訪れています。

教えてくれたのは…医師・医学博士 梶本修身先生
東京疲労睡眠クリニック院長。大阪大学大学院医学研究科修了。大阪大学医学部助教授、大阪市立大学医学部COE生体情報解析学教授、疲労医学講座特任教授等を歴任。『すべての疲労は脳が原因Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ』(集英社)は、シリーズ累計18万部を超えるベストセラー。TVにも多数出演。

【栄養編】食事で体の中から健康に

地球・脳・体のサイクルを一致させるためにも食事は大切!

カーディガン¥12,100Tシャツ[ショートパンツとセット価格]¥4,400(ともにTERRITOIRE)カチューシャ¥1,320(アネモネ/サンポークリエイト)

意識の高い女性に多い食事に関するトラブルが、ファスティング、極端な糖質制限など偏った朝食から起こる体内時差ボケなんです。人間の体内時計は頭と体の2種類あり、さらに地球より少し長いため毎朝3つを合わせる必要があります。しかし、きちんとリセットできず頭と体の間で時差ボケが起きてしまうと、多くの不調が生じるんです。体内時差ボケの一番の原因は、朝ごはんを食べないこと。忙しいアラサー世代は要注意です。またダイエットを頑張っている方に特に伝えたいのは、カロリーだけを重視するのは間違い!大切なのは「栄養+摂る時間」であり、何をいつ食べるか、です。起きたら目で光を浴びて脳を地球時間に合わせ、さらに1時間以内に朝食を食べることで、体の時間をリセットさせることが大切です。さらにアラサー世代にオススメしたいのは「朝ゴマトマト」(すり黒ゴマ+トマトジュース+オリーブオイル)など、抗酸化作用のあるものを食べること。また、コロナ禍でストレスが溜まりやすい今は特に発酵食品を積極的に摂って腸内細菌を増やし、脳内のセロトニン(幸せホルモン)を増やすことも効果的です。全部は無理でもどれかひとつ、朝ごはんを食べる習慣だけでも3ヵ月続けてみてください。体も心もお肌も違ってくるはずです!

【栄養編】新常識も!栄養にまつわる最新トピックス

糖質制限にグルテンフリー…様々な食事やダイエットに挑戦してきた人も多いと思いますが、まず大切なのは栄養バランスと食べる時間という「基本のき」でした。

「コラーゲンを飲んでも無駄」はウソ
「コラーゲンは分解されてアミノ酸になるから食べてもあまり意味がない」説がありましたが、新しい研究で覆されました。実はコラーゲンは体内で分解される際に一部がコラーゲンペプチドという状態で吸収され、その中のPO(プロリン-ヒドロキシプロリン)とOG(ヒドロキシプロリン-グリシン)が、「細胞を元通りの働きにしろ」と指令を出してくれます。つまりコラーゲンはお肌だけでなく、全身の細胞レベルでの若返りに効果的なんです。

右から、六車先生も愛用中。コラゲネイドつめかえ用パック110g¥2,052(新田ゼラチン)ザ・コラーゲン〈パウダー〉126g¥2,160(編集部調べ)(資生堂薬品)

朝ごはんを抜くと体内時計がズレる
意識の高い人こそやりがちな白湯やスムージーのみで済ます朝食はNGです。1日を思い切り楽しみベストパフォーマンスを発揮するためには朝食が3食の中で一番大切。起床したら日の光を浴びて脳の中枢時計をリセット。さらに1時間以内に朝ゴマトマトを飲んでから、朝食をいただくことで全身の末梢時計をリセット。朝に抗酸化作用の高いリコピンを摂ることでお肌も生まれ変わります。朝食は炭水化物+タンパク質がリセット効果アップ。オススメは和定食。雑穀米ご飯、お味噌汁、ぬか漬け、焼き魚、旬のフルーツです。そんなに多く食べられない、時間がないという方は朝ゴマトマト+ツナおにぎりや、最悪コーヒーだけでもOK。カフェインは頭と体両方をリセットさせてくれます。食事の量は、朝:昼:夜=4:3:3が最適です。

無塩のトマトジュースに大さじ1杯のオリーブオイルと大さじ2杯の黒すりゴマを入れて。脂溶性のリコピンはオリーブオイルと抗酸化作用の強い黒ゴマと一緒に摂ることで吸収が高まります。ツナはリセット効果が高いので、ツナおにぎりやツナサンドもおすすめ。

おやつはむしろダイエットに効果的!?
おやつは太ると思われがちですが、時間と量さえ守れば、むしろダイエットに効果的!14時~15時の間は、脂肪合成を促進する「BMAL1」(ビーマルワン)が少なく、脂肪になりにくいんです。また、このタイミングで適量のおやつを食べておくことが夕飯の食べすぎ防止になります。逆に22時~深夜2時は「BMAL1」が10倍近くもあるので夜食はNG!

おやつには無塩の素焼きのナッツ20粒程度が適量です。TON’S 食塩無添加ミックスナッツ85g ¥378(東洋ナッツ食品)

あの食材、いつ食べるとベストか知っていますか?
新しい研究結果から食べる時間の新常識も続々登場。まず、朝に食べたほうがいいと思われていた納豆は夜がおすすめで腸の黄金タイムに納豆菌が活躍してくれます。また、夕飯は塩分控えめが定説でしたが、夜は塩分の吸収率が少なくむしろ塩分制限を緩められるんです。「眠れない時のホットミルク」は、ミルクに含まれるトリプトファンがメラトニン(睡眠ホルモン)になるには時間がかかるので今では効果がないと言われています。逆に骨は夜に作られるので、しらすなどを夜に摂取するのが効果的。

教えてくれたのは…美容理論研究家/タレント 六車奈々さん
1973年生まれ。1児の母。日本成人病予防協会認定講師・保育士。美容理論を研究する中、時間栄養学に共感。美容に体内時計の視点を加えたメソッド『時間割美容』を考案。

【運動編】辛い、苦しいのはもう古い

鍛えすぎ緩めすぎは×大切なのは正しく動かすこと

Tシャツ¥9,350〈NERGY〉レギンス¥9,900〈ALEXIA STAM×NERGY〉ヨガマット¥9,900〈agnès b.×NERGY〉(すべてNERGY)

CLASSY.世代は仕事の疲れからくる肩こり、目の疲労、股関節の滞りなどから起きるトラブルを抱えています。でもインナーマッスルなどのコアが弱ったまま外側ばかりを刺激してしまう人が多く、肩こりなどのトラブルにつながっています。また、体の土台となる骨格が崩れたまま筋トレをしてしまうと、猫背が直らないまま筋肉質になってしまったり…。たとえ整体やマッサージなどで一時的に歪みを戻したり筋肉を緩めても、すぐに元の位置に戻ってしまうのであまり意味がありません。姿勢が崩れたままでいると神経がうまく機能せず、体が歪んでいたとしても脳では認識できなくなり、正しい姿勢や動きができなくなってしまうことも。正しい骨格ラインで動かし筋肉に刺激を与えることで脳と体をコネクトして、初めて姿勢は整います。さらに言うと土台が整わないまま痩せても関節のズレや歪みからくるたるみを取ることはできません。また勘違いしがちなのが、体の可動域は広げればいいわけではないこと。関節を緩めすぎた過剰な可動域は痛みや怪我につながります。理想はインナーマッスルにより骨格が安定し、アウターマッスルは緩んでいること。関節を本来の位置に戻しつつコルセットのように筋肉で安定させることが美しい姿勢やたるみのないボディラインへの近道です。骨を正しく動かす運動を日常に取り入れて体の動かし方、筋肉の使い方を変化させて整った体を手に入れてください。

【運動編】まずは美姿勢をつくることが最優先

1.肩こりや猫背、巻き肩を改善
「ワイドアームラテラルムーブ」

❶四つん這いの体勢をとり、両手をマット幅に外向きに置く

❷肘は伸ばしたまま、肩甲骨を寄せる。①②を10回繰り返す

\肩甲骨は寄せたまま!/
❸②の体勢のまま、左右に上半身を大きくひねる

❹③を左右10回ずつ繰り返す

教えてくれたのは…金子香織先生
骨格から美しく機能的な身体をつくるrfca認定講師。BodyworkSalon Enn代表・骨格コンディショニングトレーナー。
rfca-HP:rfca-rrr.com
Instagram:@re_frame_conditioning_academy

撮影/花村克彦 モデル/川口優菜 ヘアメーク/TOMIE スタイリング/村瀬萌子 取材/佐藤かな子 再構成/Bravoworks.Inc

元記事で読む
の記事をもっとみる