「加減をする」「加える」など、日常でもしばしば使われる「加」という漢字。
みなさんは、こちらに「草かんむり」をつけた「茄」があることをご存知でしょうか?
実はこの漢字は初夏から秋、まさにちょうどこの時期に旬を迎える“ある食材”を指しています。
みなさんは、正しく読むことができるでしょうか?
「茄」の読み方!
「加」が「か」と読むように、「茄」も「か」と読むことができます。
しかし、今回当てていただきたいのは別の読み方! この時期旬を迎える食材は様々ありますが、こちらはちょっと曰く付き。「嫁に食わすな秋茄」なんてことわざがあります。
…これでもう分かりましたよね! このことわざはあまりにも有名です。
正解は、「なすび(なす)」でした!
「茄」について
「なすび(なす)」は「茄子」と書かれることが多いですが、「茄」一文字でもそのように読むことができます。ちなみに、ほかに「はす」という読み方もあるそうですよ。
初夏から秋に旬を迎える食材として有名で、食卓に上がる機会も多いですが、「茄」について詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか? 辞典には、下記のように記されています。
① ナス科の一年草。インド原産で、重要な果菜として古くから栽培される。高さ〇・六~一メートル。全体に細毛を密布。葉は長柄をもち、長さ一五~三五センチメートルの卵状楕円形で縁は波状。茎やがくにとげのあるものがある。(中略)漢名、茄。なすび。《季・夏》。
出典:『精選版 日本国語大辞典』小学館
「茄」には身体を冷やす作用があるため、涼しくなってきた秋に食べると、出産を控えたお嫁さんには悪影響となる危険があります。それを防ぐためのことわざ、とも言われているそうです。
まとめ
いかがでしたか?
「茄」一文字でも「なすび(なす)」と読むことができます。
今が旬の「茄」。とってもおいしいですが、食べ過ぎにはくれぐれもご注意を!