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非母国語で紡がれる、孤独と向き合う強さと美しさ。

  • 2021.8.25

美意識を育んでくれる一方、選ぶ段階からセンスが問われる映画・本・音楽。多方面で活躍する憧れの彼女たちが独自の観点で選んだ、主人公の生き方や洗練の描写など、至極の美を体現する作品を紹介。

歌手でタレントのカン・ハンナさんが選んだ1冊はジュンパ・ラヒリ著『わたしのいるところ』。この作品にカンさんが見いだす美しさとは?

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孤独との向き合い方を真の意味で知ってこそ、素敵な大人の女性に。

『わたしのいるところ』

ジュンパ・ラヒリ著中嶋浩郎訳新潮社刊¥1,870

「自分の弱さを受け入れながら、強くなるために頑張る人は美しいと思います。ピューリッツァー賞受賞作家のインド系アメリカ人、ジュンパ・ラヒリは、非母国語のイタリア語でこの長編小説を書きました。私自身も母国語でない日本語で短歌を詠むため、表現の難しさを感じることも少なくありません。けれどこの作品を読むと、“言葉はいつだって私たちを自由にしてくれるものだし、自分を映す鏡のような存在”だ、と思えます。また、この作品の大きなテーマである、“孤独こそが私たちの背中を押してくれる”ということについても、深く考えるきっかけに。孤独、試練、限界といったものを前向きに捉える人こそが、強くなれるし美しくなれるのかもしれません」

カン・ハンナ歌人 / タレントHANNA KANG韓国出身。外国人史上初の歌人デビューを果たし、第21回現代短歌新人賞を受賞。コスメブランド「mirari」主宰。

※『フィガロジャポン』2021年7月号より抜粋

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