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しぼんだ心をみずみずしく甦らせる文豪2人の対談集。

  • 2021.8.24
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美意識を育んでくれる一方、選ぶ段階からセンスが問われる映画・本・音楽。多方面で活躍する憧れの彼女たちが独自の観点で選んだ、主人公の生き方や洗練の描写など、至極の美を体現する作品を紹介。

アーティストのChim↑Pomエリイさんが選んだ1冊は河野多惠子、山田詠美著『文学問答』。この本に感じる美しさとは?

RECOMMENDED >> BOOK

文壇の証人が語る、本好き必読の書。

『文学問答』

河野多惠子、山田詠美著文藝春秋刊¥1,885

「友人のSNSに、この本の写真と“死んでいる人は読めなくてかわいそう”というコメントが投稿されていて気になり、すぐに購入しました。作家の河野多惠子さんと山田詠美さんの対談集で、ふたりの年齢差は33歳。河野さんは、いわゆる私たちが“昔の文豪”と挙げるような人物たちを自身で同時代に目撃されていたり、戦争や9.11を体験されていて。そんな生の声を通し、文学への態度、ひいては人間の賢さや凛々しい姿が一冊の本から浮かびあがりました。しぼんでいた心の端々までみずみずしさが行きわたって、プリンとした実になったような心地がします」。私生活から芥川賞選考の秘話まで、文学を巡るあらゆる話題についてふたりの作家が語った貴重なダイアログ。

Chim↑PomエリイアーティストELLIE CHIM↑POMアーティストコレクティブChim↑Pomのミューズ。10月21日より森美術館にて新作を含む大規模回顧展を開催。

※『フィガロジャポン』2021年7月号より抜粋

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