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「とん・こね・ジュー」が合言葉!子どもに料理をさせるメリットと教える際のポイント

  • 2021.8.21

幼児期の子どもは、親のやっていることをよく見て真似したがるものです。特に料理は色々な工程があって、楽しそうに見えるかもしれませんね。興味を持ち始めたら、親子で一緒に楽しんでみるチャンスです。

一緒に料理するメリットや、どんな風に関わらせたらいいのかを見ていきましょう。

子どもに料理をさせるメリットとは

ママが普段料理している姿を見て、早い子どもなら2~3歳で「自分もやりたい」と興味を示すかもしれませんね。いざやらせようと思うと、こぼしたり汚したりうまく出来ず、余計に時間がかかってイライラしてしまうかもしれません。

しかし、最初から上手に出来ないのは当然で、何事にも経験が必要です。興味を持ったら、つい口出し・手出しをしたくなるのを、ぐっとこらえてできることから任せてみましょう。

料理をさせることには様々なメリットがあります。

・五感を刺激し思考力を育む

料理は手先だけを使うのではなく、味覚や嗅覚、触覚、視覚など五感を刺激することができます。

切る、焼く、煮込むなどの調理方法によって食材が変化するさまは、子どもから見たら科学実験のようにも見えるかもしれません。好奇心をかき立てられ「こうしたらどうなるかな?」など想像力を働かせるきっかけにもなります。

また、一連の動きができるようになれば調理工程を頭の中で組み立てることで論理的に考えることができるようにもなります。

・コミュニケーションが増える

料理をするには教えることが色々あります。どんな味にしたいかと相談することもあるかもしれません。こうした過程を一緒に行うことでコミュニケーションを密にし、親子関係を良好に維持することに役立ちます。

慣れてくれば買い物でも子どもの意見を取り入れるなどするといいですね。幼少期に親と接する機会が多い子どもは、情緒が安定し落ち着きある人に成長できると言われています。料理でコミュケーションをとることは、心の成長を助ける効果もあるのです。

・感謝が芽生える

出された料理を食べるだけなのと、自分で工夫や苦労して作ったものを食べるのとでは、同じ料理でも全く印象が異なるでしょう。

料理の大変さを、身をもって実感し、料理が出てくることを当たり前ではなくありがたいことだと感謝できるようになるはずです。料理をすることで使われている肉や野菜などにも注目する様になり、食材そのものの大切さを理解できるようになるでしょう。

・数の概念を体感できる

料理をする際は「卵2個」「50g」「カップ半分の水」など数字や量を体感できるチャンスがたくさんあります。作った後も「12個作って4人いるから一人何個」など、取り分ける時に考えることができます。

その時にピンとこなくても、自然と数の概念に触れていることで後に授業で習う時にも理解が早くなるでしょう。あくまで楽しみながら問いかけてみるといいですね。

実際、子どもと料理を行う頻度が高いほど、家族の仲が良く幸福感が高い傾向にあります。「子どもと仲が良いと感じる」という家庭は、週1日以上する家庭では90.7%、全くしない家庭では76.6%です。「家族が幸せであると感じる」という家庭は、同様に料理する家庭では89.5%、しない家庭では76.6%です。

料理を通じてコミュニケーションが活発になり楽しみや喜びを共有できることが、幸福感につながるようです。

※東京ガス都市生活研究所 「親子料理の意識と実態2014」

幼い子には「とん・こね・ジュー」

料理をすることがいいと分かっていても、最初は何からやらせたらいいか考えてしまいますよね。

子どもは切る、混ぜる、焼くという作業をやりたがることが多いので「とんとん切る、こねる、ジュージュー焼く」の略である「とん・こね・ジュー」の作業工程があるメニューがおすすめです。

ハンバーグ、餃子、卵料理や、ホットケーキ・クッキーなどのお菓子作りもいいですね。

ママに聞いた「子どもに初めて教えた料理」をご紹介します。

・サラダ

火を使うことなく料理出来るサラダを選んだママが多くいました。包丁を持たせることもまだ怖い…という場合は、レタスなどをちぎるお手伝いをさせるようです。盛り付けてドレッシングやマヨネーズをかけることも立派なお手伝いですね。

・カレー

火を使う料理で一番人気だったのはカレーでした。数種類の野菜とお肉の扱い方や、切る・炒める・煮込むという一通りを体験することができます。

筆者の息子の幼稚園では、年長時にカレー作りをすることがイベントでした。切る、炒めるなどはもちろん、水を入れる、ルーを入れて混ぜる、など細かく役割を決めて分担して行っていました。どんな工程も、子どもにとっては大きな経験なのだと感じます。

・こねる・包む料理

こねる作業は、砂場や粘土遊びとも似ていて子どもが大好きな工程です。自分で成形したものを完成した時に見つけて自分で食べるのも、大きな喜びとなるでしょう。

筆者の息子は餃子・シュウマイ作りが大好きで幼稚園児から手伝ってくれました。小学生にあがる頃には成形も上手に出来るようになって、経験の一部というよりは普通に私が時短できるほどに助かりましたよ。

・卵料理

卵を割る作業をやりたがる子どもは多いのではないでしょうか。最初は割るだけでもいいでしょう。慣れてきたら卵焼きや目玉焼きなど、焼く過程にもトライするといいですね。火の扱いが心配であれば、ホットプレートを活用するといいでしょう。

※kufura調べ 173人対象アンケート

料理を教える際のポイント

子どもに料理を教える時は、いくつかポイントがあります。どんなポイントがあるのか見ていきましょう。

・子ども用エプロンや器具を準備する

調理前に、子どものエプロンやハンドタオル、調理器具を用意しておきましょう。最近は子ども専用の包丁など、子どもの調理器具が充実しています。

・危険なことなどについて説明する

大前提として、調理前や、肉や魚を触った後に必ず手洗いすることを伝えます。その上で手伝ってもらう内容を伝えます。

包丁で切ったり火を使ったりする作業は、最初は大人がやるところを見せるだけでもいいですが、やりたいと言って急に手を伸ばしては危険です。工程の説明をする際に必ず危険なことについて説明しましょう。

・作業スペースを確保する

背の小さい子どもが行う場合、作業のしやすさにも気を配る必要があります。キッチンが高いならリビングのテーブルで調理する、踏み台を用意する、など調理に集中できるスペースを確保しましょう。筆者も餃子などを包む作業はダイニングで行っていました。

・配膳や盛り付けも任せてみる

子どもがやりたがっていれば、盛り付けや配膳を手伝わせるのもいいでしょう。他にも箸を並べるなど、調理して終わりではないことも体感できます。食卓にいるパパに子どもが料理を運んだら、パパの喜びもひとしおですね。

・終わったら言葉をかける

どんなに子どもがやりたがって行った場合でも、「助かったよ」「ありがとう」などの言葉をきちんと伝えましょう。誰かの役に立ったという体験が、さらに子どもを成長させます。

筆者の子どもの幼稚園では食育に力を入れており、園内に給食室もあったことから前述したカレー作り以外にもおにぎりやパン作りなど様々な体験をさせてもらいました。

そのお陰か家庭でもやってみたいと言うことが多く、特に味噌汁の味噌を溶く作業が好きでよく手伝っています。他にもホットケーキ作りなどは大好きですね。火を使う際に気温も上昇するのを感じ、「こんなに暑い中でいつも料理をしていて大変だね」と言っていました。色々な気づきがあるのだなと感じます。

料理には色々なメリットがありますし、ゆくゆくは自炊を行うことにもつながっていきます。最初は親が大変かもしれませんが「また今度ね」と断るのではなく、子どもの意欲や好奇心を失わないように興味を持った時に対応していきましょう。

忙しいという場合は、余裕のある日だけでもいいので時間を設けるといいですね。料理を通じて是非子どもとのコミュニケーションを高めてください。

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