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メタボと関係あるの? お酒を飲まなくても「脂肪肝」になるメカニズム

  • 2015.7.9
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【男性からのご相談】

先日、健康診断で脂肪肝だと言われました。見た目で、「お酒が強そう」だとよく言われますが、全く飲めません。保健師さんにもそう言ったのですが、「じゃあカロリーを控えてください」と言われただけで、どうして肝臓に脂肪が付いたのかを教えてくれませんでした。 確かにお腹はポッコリしているしメタボなのでしょうが、なんか納得できずにいます。

●A. アルコールだけじゃない! 肝臓に脂肪がつくワケをご紹介します。

こんにちは。健康管理士のSAYURIです。ご相談ありがとうございます。

ただでさえ、「脂肪肝」と診断されて不安なときに納得のいかない説明をされても、改善にどう取り組んでいいのか悩んでしまいますよね。今回は、肝臓に脂肪がたまるメカニズムをご紹介しますので、ぜひ予防・改善に役立ててくださいね。

●肝臓に脂肪がたまるメカニズム

食事で脂質や糖質を摂取するとインスリンなどの作用により、肝臓で脂肪酸というものが作られます。この脂肪酸は代謝の工程の中で中性脂肪となります。中性脂肪はタンパク質とくっついてVLDL(超低比重タンパク質)になって全身に運ばれ、筋肉の運動エネルギー源となります。

しかし、脂質や糖質を過剰に摂取すると中性脂肪がどんどん作られ、VLDLの生成が間に合わなくなってしまいます。そのため、脂肪が肝臓に蓄積されてしまうのです。

●運動不足も一因に

「そんなに脂質や糖質を取っていない!」「食事には気を付けている!」そういう人もいますが、自分が思っている以上に食べ過ぎているケースも少なくありません。また、運動不足により筋肉で消費されるはずのエネルギーが余剰になって脂肪になってしまいます。

はじめは皮下脂肪や“内臓脂肪になって“肥満”気味になるのですが、皮下や内臓でも取り込み切れなかった中性脂肪は、血液によって肝臓に運ばれます。

●肝臓は“沈黙の臓器”

肝臓は自覚症状があまり出ないため、“沈黙の臓器”と呼ばれます。自覚症状がなければ、何かと理由を付けて面倒な運動や食事療法に取り組まない傾向がありますが、脂肪肝は症状がないまま肝硬変や肝臓がんに進行することもあります。

今の段階でしっかりと考えた食事をして、朝少し早めに家を出て一駅、バス停1つ分でも歩く。もしくは、3日に1度でいいのでエネルギー消費を上げるために筋トレをするなど、運動の習慣を付けた方がいいでしょう。

【参考文献】

・総務省認証予防医学学術刊行物『ほすぴ』成人病予防対策研究会発行

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

長年の医療機器メーカー勤務の経験から健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーの資格を取得し、健康管理士事務所『優縁』を設立。現在、食で愛を育む食愛ナビゲーターとして、食育の講演や執筆活動を中心に、NPO法人『予防医療推進協会』理事長として、成人向けの生活習慣改善のさまざまな提案を発信中。

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