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つながりとメンタルヘルスのために「手書きの手紙」を書くべき理由

  • 2021.8.10

ミレニアル世代から、ミレニアル世代に送るメッセージ。

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「ユーゴスラビアの片田舎で育った私の両親は、若い頃、大切な人にしょっちゅう手紙を送っていました。海外に旅立った友人への手紙、遠方に住む家族への手紙、そして何よりも胸を熱くするのは、お互いに宛てたラブレターを書いていたということです。両親が手紙につづる内容と、大切な人に直筆の手紙を書くための時間をつくるという考えは、大きな希望をくれました。もちろん彼らに他の方法があったわけではありません。でも、手紙には思いやりと気品が込められていました。当時の人々にとって手紙を送り合うことは、大切な人とつながり、お互いの心の状態を確認する手段でした。"手紙をもらうのは本当にうれしかった"と両親は言います。"思いやりと愛情をもって書いてくれたことが分かるから、その日が明るくなるんだよ。返事を書くのが癒やしになったのは言うまでもない"と」

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「そう感じているのは、私の両親だけではありません。心の健康が以前にも増して重要となったいま、若い世代も、これまでとは違うつながり方を求めています。手紙を書くのは、大切な人を思いやり、自分を忙しくして、メンタルヘルスを改善する効果的な方法です。それを私が実感したのは、初めて手書きの手紙をもらったときでした。私の夫は19歳のとき、オーストラリア陸軍に入隊していました。シドニーのカプーカ・トレーニングセンターで行われた3カ月間の初期訓練中、注意散漫を防ぐため、新兵のスマートフォンが取り上げられてしまいました。その頃、私は大学の夏休みを利用してヨーロッパを旅しており、WiFiへのアクセスが限られていました。どうして彼が手紙を書こうと思ったのかは知りません。他の人が書いているのを見たのかもしれませんが、今日まで理由を聞いたことはありません。でも、あの手紙を受け取ったときの衝撃は覚えています」とライター。

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「それから3カ月間、私たちは、ずっと手紙のやりとりを続けました。何を見て、どう感じたか、どんな楽しいことがあったか。彼が最も親しくしていたいとこのお父さんが亡くなったことを知らせる必要もありました。胸が張り裂けるような思いでしたが、言葉にするより文字にした方が彼にとっても私にとっても楽でした。この3カ月間の手紙は、今日まで大事にとってあります。一生捨てることはありません。家が恋しくなるたびに、つらいことがあるたびに、彼は手紙を読み返します。何度も、何度も。私たちは、手紙によってつながりを保ち、困難を乗り越えました。あの手紙は、当時の私たちにとって何よりも大切だった、心の健康を維持するためのカギでした。だから、友達がつらい時期を過ごしていたら、連絡して様子を知りたいと思ったら、あなたも手紙を書いてください」とアドバイスをくれた。

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Nikolia Ilic Translation: Ai Igamoto

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