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イギリスのモン ・サン・ミシェル?海に囲まれた美しき古城「セント・マイケルズ・マウント」

  • 2021.8.8
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誰もが一度はその名前を聞いたことがあるであろう、世界的にも有名なフランスの世界遺産「モン ・サン・ミシェル」。人生で一度は見てみたい絶景として多くのメディアが取り上げる、言わずと知れた観光スポットです。

実はイギリスに、モン ・サン・ミシェルに瓜二つの小さな島が存在します。

「セント・マイケルズ・マウント」と呼ばれるこの島は、巨人によって作られた島と語り継がれており、アーサー王伝説にも関係する歴史深い場所。パワースポットとしても大人気で、数多くの逸話が残るスピリチュアルスポットです。

見るものを魅了する神秘的な島、セント・マイケルズ・マウントは、いったいどのような島なのでしょうか?ぜひ写真とともに美しき島の様子を楽しんでみてください。

イギリスのモン ・サン・ミシェル、セント・マイケルズ・マウントってどんな場所?

イギリス最西端、コンウォールと呼ばれるエリアに存在するのが「セント・マイケルズ・マウント(聖・ミカエルの山)」と呼ばれる沖合に浮かぶ小さな島。

地図でもわかるように、マウントズ湾に位置し、潮の満ち引きによって歩いて島へ渡ることができる「タイダルアイランド」です。

現在、イギリス本土に繋がるタイダルアイランドは43個存在しますが、セント・マイケルズ・マウントはその中でも最も美しい景観だといわれる、知る人ぞ知る隠れた名所なのです。

フランスの修道院モン ・サン・ミシェルにそっくりであることから、「イギリス版モン ・サン・ミシェル」と言う別称までついているセント・マイケルズ・マウント。

写真だけでは見分けにくいほど瓜二つですが、フランスのモン ・サン・ミシェルは島に修道院が、セント・マイケルズ・マウントにはお城と礼拝堂が建っているという違いがあります。

この2つの島にはどちらも「聖ミカエル」を祭った修道院があり、ただ見た目が酷似しているだけでなく、歴史上、深い関係があることがうかがえますよね。

現在はナショナルトラストが管理していますが、島には今もなお12家族が暮らしており、庭園の手入れを始め、島の維持に貢献しています。

ント・マイケルズ・マウントにまつわる逸話

セント・マイケルズ・マウントは数多くの逸話が語り継がれています(諸説あり)。そのうちのひとつは、セント・マイケルズ・マウントコーモランという巨人が作り上げた島で、そこに住んでいた巨人に多くの人々が食べられてしまっていたが、アーサー王と騎士たちが巨人を倒し、アーサー王に感謝した島の人々が山の上に教会を建てた——というもの。

そのため、ケルト神話やアーサー王伝説などを知る多くの巡礼者がこの地に訪れるなど、パワースポットとしての人気も高くなっています。

逸話でも語り継がれている教会は、現在も見学が可能です。 訪れる前にこれらの神話についても学んでおくと、よりいっそう島を楽しむことができるかと思います。

ボートで渡る?それとも歩く?潮の時間を確認しよう

360度海に囲まれたセント・マイケルズ・マウントは、タイダルアイランドと呼ばれる沖合の島。普段は海によって隔てられている陸地と島が、満潮時には島に、干潮時には陸繋島となる面白い島なのです。

干潮時には石畳の道が現れ、島まで歩いて向かうことができます。

夏であっても水がとても冷たいこと、石畳で足場があまり良くないことから、夏場であってもビーチサンダルなどを持参するのがおすすめです。

満潮時にもこのように、うっすらと石畳の道が目に見えます。しかし、中央部分が深くなっているため歩いて渡ることはできません。満潮時にはボートを利用して渡る必要があります。

満潮時の石畳は、写真スポットとして大人気。列に並ぶと、石畳の道に人がいない、まさにインスタ映えな写真を撮ることもできちゃうんです。満足のいくまで写真撮影を楽しめるのもうれしいポイントですよね。

潮が引き始めてから石畳の道が現れるまでは約10分ほど。この潮の満ち引きのタイミングはなかなか感動的で、訪れたらぜひ見てほしい瞬間のひとつです。また、長い一本道がセント・マイケルズ・マウントに繋がっている様子も、神秘的で見応え抜群。

満潮時刻にボートで島まで行き、島内を見学をしてから干潮に合わせて歩いて帰ったり、逆に干潮になってから歩いて島まで向かい、島内の見学をして満潮時にボート帰ったりすると、どちらの姿も楽しむことができるのでおすすめです。

もちろん、どちらも干潮時刻を狙って歩いて往復したり、360度海のある満潮時を楽しんだりと、楽しみ方は人それぞれ。

満潮、干潮の時間は公式サイトでも確認ができるので、チケット購入の前に干潮時刻を調べておくとスケジュールが組みやすいかと思います。

ボートで島まで向かう場合はボートの事前予約も必要です。公式サイトで往路の予約ができるので忘れずに予約をしておきましょう。

復路は公式サイト経由ではチケット購入ができません。帰りにボートを使うことを考えている方は、直接現地のチケットカウンター(ボート乗り口の前)で購入します。

また、ボート乗り場は住宅街の細道を抜けた先にあるため少しわかりづらく、「本当にこの道で合っているのか?」と不安になってしまうかもしれません。

メインの駐車場を出て道なりに歩くと、このように小さな看板が現れるので、この看板を探しながら歩くと迷わずに到着できます。小さい看板なのでぜひ注意しながら歩いてみてください。

海に囲まれた美しい石城、セントマイケルズマウントを散策

セント・マイケルズ・マウントは、入り口をくぐるとまるでひとつの町のようになっています。

ここでしか買えないオリジナルグッズを取り扱うお土産ショップや、海を見渡せるカフェ、トイレなども併設されており、思い思いに自由な時間を過ごすことができます。

360度海に囲まれた美しい石城は、St. Aubyne家の公式住居。島の入口から10分〜15分ほど歩いた頂上に位置するため、意外と体力勝負になります。ゆっくりと景色を眺めたり途中で休憩したりしながら自分のペースで進みましょう。

数千年もの歴史がある石畳の階段や上り坂を登り終えると、一面青色の見晴らしのいい景色。疲れを忘れて魅入ってしまうこと間違いなしです。

お城の前には大砲がずらりと並び、厳格な雰囲気を醸し出しています。数百年前には実際に使われていただろう多くの大砲に、歴史を感じることができます。

思う存分景観を楽しんだ後は、いよいよお城の内部を見学です。お城内部にはいくつかの部屋があり、それぞれ見どころが盛りだくさん。

重厚な調度品をはじめ、ナポレオンが着用していたコートなどの興味深い品々が展示されていて、まるで小さな博物館のようです。

部屋の窓から見えるのは美しい一面の青い海。ここに住み、この絶景を毎日見ていた人がいるのかと思うと感慨深いですよね。

廊下にも絵画などの美術品が飾られており、まるでギャラリーのよう。

お城を見学する上で欠かせないのが屋上です。一面の青い海とガーデンを上から見下ろすことができる絶景スポット。潮風を感じながら美しい景色を堪能するひとときは、まさに贅沢の極みです。

1人通るのがやっとの細い通路など、探検気分も味わえて、子供から大人まで飽きずに見学をすることができるのも特長です。

コバルトブルーの海に映えるカラフルなガーデンは必見

お城を降りて少し歩くとたどり着くのが、セント・マイケルズ・マウントの見どころのひとつ、美しい花々の咲き誇るガーデンです。ガーデンの入り口には係員が立っており、お城とは別途のチケット、もしくはお城とガーデンのコンビチケットが必要になります。

ガーデンに一歩足を踏み入れると、そこはまるで楽園の世界。カラフルな植物たちが真っ青な海によく映えて、思わず感嘆の息が漏れるほど。

ガーデンはいくつものエリアに分かれており、それぞれのエリアで違った雰囲気を楽しむことができるのもうれしいポイント。2021年7月現在は、感染対策として道順が決まっています。進路に沿って進むとすべてのエリアを見逃すことなくまわれるので、地図とにらめっこする必要もなし。思う存分植物を観賞することができます。

お城に行くまでの道と同様に、ガーデンも石畳の道なので、歩きやすい靴やサンダルを履いていくのがおすすめです。

お城からガーデンに向かう途中には広大な芝生があり、チケットの時間までのんびりと過ごしたり、見学が終わった後ひとやすみしたり、家族でピクニックをしたりと、さまざまな楽しみ方ができます。

コバルトブルーの美しい海を眺めながら芝生でゴロゴロと過ごす束の間の休憩は、考えただけで心安らぐひとときですよね。

チケットは完全予約制!事前準備を忘れずに

ボートの予約同様に、セント・マイケルズ・マウントの観光は完全予約制になっており、事前に公式サイトでチケット購入が必須です。

チケットは、「お城のみ」「ガーデンのみ」「お城とガーデンのセット」の3パターンに分かれています。観光シーズンの5月〜9月にかけては、このセットチケットが完売してしまうことも多いので注意が必要です。

どちらも見たい方は早めに予約をするか、「お城のみ」のチケットと「ガーデンのみ」のチケットを別々に買うこともできるので、ぜひ諦めずにどちらもチェックしてみてください。筆者が訪れた際もセットチケットは完売だったので、別々にチケットを買いました。

お城とガーデンを別々で購入した場合、それぞれ入場時間が決まっていますが、入場前や、お城やガーデンの見学をした後でも、島内では自由に過ごすことができます。のんびりと思うままに散策を楽しめるのがうれしいですよね。

美しき魅惑の島、セント・マイケルズ・マウントに魅了されて

美しい景観、自然溢れたパワースポット、まるで博物館のような石城に、植物園のようなガーデン……。さまざまな顔を持つ見どころだらけのセント・マイケルズ・マウントは、モン ・サン・ミシェルにも引けを取らない神秘的な島。

調べれば調べるほど奥の深い歴史も、訪れる人々を魅了する理由のひとつです。今までこんな場所があるなんて知らなかったという方も、この記事をきっかけに興味を持ち、いつか行きたい旅先リストに追加していただけたら嬉しいです。

All photos by kana Kawahata

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