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圧巻! 横尾忠則が描いた、著名人の肖像画139作品を大公開。

  • 2021.7.28
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カルティエ現代美術財団は、現在、六本木の東京ミッドタウンにある21_21デザインサイトギャラリー3にて、『横尾忠則:The Artists』展を開催中。

訪れた人々を映画的な旅へと誘い、あたかも無限の会話の広がりを思わせるリボンのように作品を紹介する。 photo : Masaya Yoshimura

本展は、2014年にカルティエ現代美術財団が創立30周年を迎えるにあたり、かねてから関係を育んできた横尾忠則を招き、1984年の創設以来、財団における展覧会の歴史として刻んできた人々の肖像画を依頼することから準備が始まった。きっかけは、カルティエ現代美術財団でゼネラル・ディレクターを務めるエルベ・シャンデスが、横尾のアトリエで交わした会話。

「私はカルティエ財団のコミュニティ、すなわち画家、建築家、音楽家、ビジュアルアーティスト、フォトグラファー、デザイナー、哲学者、科学者からなるグループを紹介したいという芸術的な計画を構想していた。その話を聞いた横尾氏は、ファミリーポートレートというアイデアを示してくれた」とシャンデスはコメントを寄せる。

横尾はこの挑戦に自由闊達に向き合い、日に1作品か2作品、ときに3作品というペースで、3カ月の時間をこの肖像画の制作のみに費やした。描かれたのは、建築家の石上純也や写真家の川内倫子、映画監督のアニエス・ヴァルダ、現代美術家の蔡國強など、世界中の芸術家や思想家、批評家、科学者たち。油彩画の技法や33cm×24cmというサイズは作品のすべてに共通しているが、表現においては実に多彩なスタイルが試みられている。

「変化は創造である」と明言している横尾にとって、キャンバスは無限の実験空間。新たな表現方法を展開できる場であり、グラフィックとイメージとの戯れの場でもあるのだ。

この7月に逝去した、フランスを代表するアーティスト、クリスチャン・ボルタンスキー。©︎Tadanori Yokoo  ©︎André Morin

「ヌーヴェルバーグの祖母」とも呼ばれる女性映画監督のアニエス・ヴァルダ。©︎Tadanori Yokoo  ©︎André Morin

トレードマークのボーダーシャツを着たジャン=ポール・ゴルチエ。©︎Tadanori Yokoo  ©︎André Morin

展示作品とあわせて、横尾忠則の世界をいっそう深く伝えるのが、映像作家の岡本憲昭が本展のために製作した映像。東京都内にあるアトリエで横尾は、カルティエ現代美術財団との関係や21_21デザインサイトの創立者でもある三宅一生との関係について、心のままに語っている。

作品とともに、ぜひこちらのインタビュー映像もチェックして。 photo : Masaya Yoshimura

見どころは、横尾が制作した本展のポスターにも。三宅一生、ビジュアルアーティストのサラ・ジー、プロダクトデザイナーのマーク・ニューソン、彫刻家のロン・ミュエクらの肖像画の宇宙が影として描かれ、謎めいている横尾の自画像を取り囲んでいる。本シリーズの制作を通して画家が改めて見出すのは、自身の絵画のエッセンスそのものであり、「私は発見するために描く。私はいまだ新たな自分自身を探している」と語る創造の原動力。会場を訪れる誰もが、横尾絵画の宇宙、さらにはその可能性の探究へと惹き込まれるはず。

横尾自身が制作した本展のポスターもアート作品そのもの。©︎Tadanori Yokoo

『横尾忠則:The Artists』会期:~10/17(日)会場:21_21 デザインサイトギャラリー3東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデンtel:03-3475-2121開)11時~17時(平日)、11時~18時(土・日、祝)休)火入場無料www.2121designsight.jp/gallery3/the_artists

⚫︎問い合わせ先:カルティエ カスタマー サービスセンター0120-301-757(フリーダイヤル)

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