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ずっと・・・綺麗が続くバラ 春夏秋冬 旬の花を探しに Vol.41

  • 2021.7.20

フラワーショップ「Bear(ベア)」の熊坂英明が届ける、花の最旬ニュース。花市場で出合った旬の花からセレクトした、珍しかったりおもしろかったりする花やグリーン、実ものを、独自の視点で語り、紡ぎ、ブーケやアレンジで紹介していきます。

エバーロングというバラ

長野県の下伊那郡でバラを生産している

「堀木園芸」さんはオリジナル品種や

個性的なバラを多く生産しており

個人的に好きな生産者の一人で

‘エバーロング’はその中のひとつ

名前の由来

エバーロングとは「ずっと・・・」

という意味

堀木さんがロック好きなのは

業界では有名な話で

彼の愛するバラたちは

ロック由来のものが多い

‘エバーロング’は「Foo Fighters」

というバンドの楽曲からきてるようだ

バラ‘エバーロング’のアレンジ

最近は過去に経験がないくらい

猛暑日が続くことが多く

日本に冷涼な地域なんてあるのか?

と思うほどだ

比較的涼しい長野でも

ハウスの中は倒れそうなほど

暑いことだろう

バラ‘エバーロング’のアレンジ

手間がかかる夏バラ

日本においてバラは

高温が続くと花びらの巻きや

花の大きさが十分に育たないうちに

成長してしまい

夏はバラの頭が小さくなるところが多い

それを防ぐために

夜間ハウスの中を冷房したりして

冷やすことにより

じっくりと成長させて

花の大きさを調整する

ということをしていて

夏なのに大きくしっかりとした

バラはしっかりした管理と

愛情をもって育てられた結晶なのだ

朝晩が涼しくなる地域では

自然の恩恵を受けられるが

こうも暑い日が全国的に続くと

さまざまな影響が出てきそうだ

バラ‘エバーロング’のアレンジ

‘エバーロング’は非常に長く楽しめる品種で

しかも開花してからが長い

逆に開花してないと

最後まで咲ききらない

バラのイメージが昔ながらの

キュッとしたつぼみの印象の人は

「堀木園芸」さんのバラや

うちで扱っているバラを見ると

開いてるバラばっかりなんて

思ってしまうかもしれない

バラ

一口にバラといっても

開花スピードや形など様々なので

ショップでコミュニケーションして

色々なものにトライしてもらいたい

「うちはバラがもたないのよね」

なんて人は置く場所などの管理方法や

選ぶ品種や状態が家に合っていない

場合もあるかもしれない

夏の楽しみ方

夏は色々な種類の花を

一緒に飾るよりも

少ない種類や単一種類で飾ったり

少量ずつ小さな花瓶に分けて

並べて飾ったり

花同士の空間を空けて飾ってあげると

水の痛みが少なく

長く楽しめる

バラ‘エバーロング’のあレンジ

今回のお花は投げ入れ

ブーケでもアレンジメントでもなく

花瓶に長さを合わせて一本ずつ入れたもの

‘エバーロング’の他にマウンテンミント

ポプラスユーカリ、フィリカ

ユーコミス‘プンクタータ’

バラ‘エバーロング’のアレンジ

口の広めの花瓶に短めに

花を配置していくだけ

お水を入れすぎないことも

ポイントとして覚えていてほしい

花瓶

お花の管理に温度は重要

しかしハウスの中や外で咲いている花など

かなりの高温下でも植物は

元気に育ち花を咲かす

つまり花は暑いのに強い

暑いから花がもたないのではなく

暑さからバクテリアが繁殖し

水が汚れることで元気が無くなってしまう

暑くてもきれいな水を保つことができれば

花は元気にしているのだ

マウンテンミント

小さな花瓶に入れたマウンテンミントは

ここのところ続く34〜37℃の気温で

店頭の外の台に飾っているもの

すでに5日は経っているが

ピンピンしてる

植物って丈夫なんだなぁ〜

Credit

記事協力

熊坂英明

熊坂英明
『ベア(Bear)』主宰。1997年より家業の生花店(東京・方南町)を継ぎ、短期渡欧や独学でヨーロピアンデザインを学ぶ。色、香り、形などで本質を感じる“花”をコンセプトに、多種多彩な花を品よく紡ぐスタイルが人気。黒と茶でまとめられたシックでスタイリッシュなショップには、同じ花でも季節によって産地を使い分ける、こだわりの花が並ぶ。ウエディングやディスプレイなども手掛けるほか、旬のおすすめ花を本サイトで発信中。

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