1. トップ
  2. 恋愛
  3. タイプではない女性に連絡してくる男性心理とは?【ひとみしょうのお悩み解決】

タイプではない女性に連絡してくる男性心理とは?【ひとみしょうのお悩み解決】

  • 2021.7.17

“【お便り募集】文筆家ひとみしょう お悩み解決” に送っていただいたお便りの中から、お悩みをひとつピックアップしてひとみしょうさんがお答えします。

「スズランちゃん28歳」のお悩み

はじめまして、こんにちは。いつもコラムを楽しくみさせていただいています。
さっそくですが、最近のモヤモヤした悩みについて相談させてください。

離婚して半年ほど引きこもってた私を心配した友人から、4歳年上の男性を紹介してもらいました。見た目もカッコ良く、優しそうだったのでLINE交換をして何度か食事にも行きました。
でも、体育会系と文科系、自営業と会社員、お酒を飲むのまない、などなどタイプが違いすぎて共通の話題がなく、盛り上がりにかける感じでした。
お互いにやり取りがなくなって、1ヶ月くらい経過しフェードアウトかな?と思ってると「なにしてるの?」とLINEがきます。(大抵、酔った状態で連絡が入ります。)

飲み過ぎて支離滅裂な事を言ってる状態の男性が心配でスルーすることが出来ず、返事をして、その時の話のながれで家飲みしたり、しなかったり。
その後また連絡が途絶えて、1ヶ月くらいするとまたLINEが届く。が2、3度ありました。

家飲みだとリラックスしているからか、ネガティブな話題になりがちで、年上のスレンダー体型の女性がタイプ(残念ながら?私と真逆)だけど出会えないと言われれば「カッコいいから大丈夫!きっとタイプの女性が現れるよ!」と励ます。
コロナ禍で仕事が激減しててと凹んだ話題のときには「ワクチン接種も始まるし、いまが踏ん張りどころだよ!」と自営業の辛さがわからない私なりに精一杯エールを送る。
そんなやりとりが実はとても疲れます。しかも男性側は酔ってて何も覚えてないから私の疲労感は倍増です!(笑)

タイプではない私にどうして連絡をしてくるんでしょうか。
都合の良い話し相手にされてるんでしょうか。それとも友人の紹介だから気を使って連絡をしてくれてるんでしょうか。(気を使うなら記憶をなくすまでお酒を飲まないで欲しいですけどね!)

タイプではない異性に連絡をする気持ちがよくわからないのでご意見をいただけると嬉しいです。

〜ひとみしょうのお悩み解決コラム〜

男の「タイプ」なんて、幅広すぎて当てにならないです。

ぼくの知り合いの男性に「俺はコアラ顔の女性がタイプだ」と、ことあるごとに豪語する人がいますが、彼が実際に付き合っているのは、ほっそりした顔の女性です。しかもその女性と3年も付き合っています。そろそろ結婚しそうです。わけわからなくないですか?

男の「タイプ」なんて、そんなもんでしかないのです。

「タイプ」を精神分析すると・・・

そのタイプの「幅の広さ」とは、いったいどこから来るのか?と言えば、「イデア」からです。

すべての男は「女性のイデア」を心の中に持っています。

イデアとは「完全なかたち」くらいの意味です。

つまり、すべての男は「完全な女性像/理想の女性像」を心の中に持っており、そのイデアと、現実の女性(スズランさんならスズランさん)を比較しているのです。なんの悪気もなく。無意識のうちに。

がしかし、そのイデアが、また幅広いのです(イデアだから当然といえば当然ですが)。

たとえば、スズランさんの彼なら、

(1)精神的に安定感のある女性

(2)年上のスレンダー体型の女性

(3)わりとよく喋る女性

(4)一緒にお酒を飲める女性

(5)やさしい女性≒甘やかしてくれる女性

というのが、最低限あると思います。

で、ここからが男の不思議なのですが、男はその中の1つでも当てはまる女性だと「OK」と思うのです。

スズランさんの彼の場合、きっと、(1)精神的に安定感のある女性 か(5)やさしい女性≒甘やかしてくれる女性 は、当てはまっていると思ったのではないでしょうか。でないと、酔っぱらって会わないですから。

なので、彼にとってスズランさんは、「俺のイデアを満たす要素を、最低1つは持っている女性」と思っていると言えます。

彼が酔っぱらって連絡してくる心理について

さて、彼が酔っぱらって連絡してくる心理について。

彼は、自分の人生に絶望しているから、酔っぱらって連絡するのです。

これは彼に限らず、すべての男に共通して言えることです。

自分の人生に絶望している人の特徴は、端的に、「つねになんか淋しいと思っている」というものです。なんか淋しいけど、なにが淋しいのか言語化できないのです。だから「なんか」なのです。

そういう人は、酔っぱらうと、自分のことを精神的に包み込んでくれる女性――すなわち、自分にとってのイデア的女性――に連絡したくなります。なんか淋しいから。人肌恋しいから。話を聞いてほしいから。

以上が、「タイプではない私にどうして連絡をしてくるんでしょうか」というご質問に対する答えです。

女性は「男のイデア」との距離を推し測らないのですか?

余談ですが、スズランさんのことについて。

相談メールに「彼は見た目もカッコ良く、優しそうだった」とありますが、これ、スズランさんに限らず、わりと多くの女性が、そこから入りますよね?

カッコ良くて優しそう……ここから入って、なんかちょっと違うと思って……という感じで恋愛する女性って、多いように思います。

まあ、それで普通であって、ほかにどんな恋愛の入り口があるのかと聞かれても困るんですが……。

女性って、「男のイデア」を持っていないのかな?と、ふと思ったので、そう書きました。

男は、先に述べたとおり、「女性のイデア」を持っています。理想の女性像をつねに持っていて、まあ、それは幻想みたいなものですが、その幻想と現実の女性との距離をつねに推し測っています。

女性は?そこまで「男のイデア」に固執しないのですか?

長くなるのでこのへんにしておきますが、ともあれ、「俺にとっての女性のイデア」の条件を最低1つは満たしており、かつ自分に絶望しているので、彼は「タイプではない」スズランさんに連絡してくるのです。

相談メールから、スズランさんはマイペースで心優しい人だと感じるので、彼のことをモフってあげつつ、長く付き合ってみてはいかがですか。

(ひとみしょう/作家・キルケゴール協会会員)

元記事で読む
の記事をもっとみる