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子どもが1人増えた!? 夫が「赤ちゃん返り」する心理と対応するコツ

  • 2015.7.3
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【ママからのご相談】

出産後から夫が、「肩もんで」「靴下出して」などと言って自分で何もしません。幼児が2人いて忙しいのに、子どもがもう1人増えたようです。はっきり言ってウザイです。夫に自分のことは自分でさせるようにするための方法はないでしょうか?

●A. 甘えを受け入れて、イクメンに育てる方向にシフトしましょう。

こんにちは。メンタルケア関連を中心に執筆をしているフリーライターの桜井涼です。ご相談ありがとうございます。

ご相談者様の疲れてしまうお気持ち、よくわかります。ご主人に自分のことくらいやってほしいと思いますよね。忙しい子育て期真っ最中なので、余計に「いい加減にして!」と思ってしまうでしょうし、実際に言葉にして出してしまうこともあるのではないでしょうか。

ご主人は、お子さんに目がいっているご相談者様にちょっと不満を感じているところがあるのかもしれません。「自分の方を向いて欲しい」という気持ちが、言動から感じられます。

ご相談者様にとっては大変なことかもしれませんが、ここで気持ちの切り替えをし、非難せずにいったん受け入れて気持ちを汲んであげると、意外と早く落ち着くかもしれません。また、ご主人も育ててあげる側にまわるという方法もあります。

●忙しいときに限って手がかかる夫

育児中だとご主人もわかっているはずなのに、なぜか忙しい時期に限って、なんだかんだと頼み事をしてくる場合、ご相談者様の愛情の矛先を自分に向けて欲しいと思っていることが多々あります。

女性はこんな夫を見て、「親としての自覚がない」と感じたり、「自分のことは自分でやって」と思うことでしょう。でも、ご主人も無意識のうちにそれが出てしまっているのです。しかも気づいていないことが多いので、とてもやっかいな状態と言えます。

バースコーディネーターの大葉ナナコさんは、自身の著書でこのような夫の行動を『赤ちゃん返り』と呼び、その状態について、次のように説明されています。

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『なんだかんだと用事を持ち出しては妻の関心を自分に向けさせようとすること。なんで親になったのにこんなに手がかかるんだー、とママを嘆かせる夫の状態をいいます』

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●あるご家庭の事例

友人Aさんは専業主婦で3人の男の子を育てています。しかも、2人のお子さんがぜんそく持ちで病院に行く回数が多く、学校行事や習い事、家事に手が回らない忙しさと話していました。このAさんもご相談者様と同様に、ご主人の手のかかり方がハンパなくて、最初は、「子どもが成人したら絶対離婚してやる!」と言っていたくらいです。

ご主人の外面はというと、国家公務員で仕事をバリバリする人です。しっかり者のイメージが強く、何でもやってくれそうな感じがします。しかし、家に帰ってくると、次々と下記のような言葉が飛び出して困るとA さんは言います。

「肉料理じゃなきゃ食べない」

「靴下どこ~」

「ねえ、リモコンとお茶とって」(目の前にあるのに……)

「飲み会があるから、服出しておいて」

「明日から出張、支度お願い」(休みで1日家にいたのに、夜になって言う)などなど。

何でもAさんに頼むので、Aさんもイライラが溜まり、「自分でやれ!」と言ったり、無視したり、子どもを連れて実家に帰ったりしたそうです。それで発想を変えてみたのだとか。

「夫は長男で一番手がかかる子。でも、やればできるお利口さん」というように、子どもの1人として見るようにしたそうです。そうしたら、あんなに腹が立って仕方なかった夫が急にかわいく思えて、手をかけてあげることができるようになったそうです。

頼みたいことがあったら、「今ちょっと手が足りなくて困っているの、これお願いできないかな」と子どもに言うようにしてみたところ、ちゃんと動いてくれるようになり、次第に変な甘え方をしなくなっていったということです。

●大事なことは、“夫も子どもとして見る”こと

友人Aさんが、「夫は長男で一番手がかかる子。でも、やればできるお利口さん」という見方をしたのは正解だと思います。

子育てをしているお母さんはどうしても愛情豊かなイメージ(たとえ怒ってばかりいたとしてもです)があるようです。そんな母性溢れる存在が近くにいたら、甘えたくなりますよね。きっとご相談者様のご主人も同じような気持ちなのでしょう。

面と向かって言えば男のプライドとして認めないでしょうから、ご相談者様の心にしまっておいて、少しのあいだだけ、自分の子どもという目線で見てあげてはいかがでしょうか。長く続くわけではありません。自分にも愛情を向けてくれているとわかったらしなくなるでしょう。それまでの辛抱です。

心を切り替えるのって本当に大変です。でも、面倒だと思わずに、ここはご相談者様が一枚上手になっておくほうが、ストレスを溜めないで生活することができます。

ストレスが心にあると、情緒的に不快や不満などを示してしまいます。それを一時的に何とかするために、感情を“抑圧”して押さえ込もうとしたり、“攻撃”をしたりします。でも、見方を変えるという方法をとることで、“知性化”(自分の気持ちを知的認識や論理的思考によってコントロールする)することができます。そうすれば、一時的でも心の状態が良くなってくるはずです(心理学的に見た、心の状態を自分自身でよくするための動きになります)。

ご相談者様、見方を変えるという方法をとってみませんか。そうすれば、ご主人も早い段階で自分のことが自分でできるようになるかと思いますし、「やればできる子」というところからイクメンに育てることができるようになってくる可能性が大きいです。無理をしないで、ご主人を育てることも楽しんでみましょう。

【参考文献】

・『“ゆるむ”育児のススメ』大葉ナナコ・著

●ライター/桜井涼(フリーライター)

新潟県佐渡島出身。親が転勤族だったため、幼少期より引越し・転校を多数経験しました。母親が病弱だったこともあり、「地球が滅亡しても生きていける!」と呼ばれている父の元、家事からサバイバルまでを様々経験してきました(そのワザが震災時に大活躍!)。4人兄弟の長として奮闘してきましたが、現在は、2児の母をしています。妊娠中と出産のハプニングを乗り越え、今はフリーライターとして活動中です!

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