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【元タカラジェンヌ特集!】【真彩希帆】元宝塚歌劇団・雪組トップ娘役【望海風斗さん、彩風咲奈さんとの思い出】

  • 2021.7.3

今回のゲストは元宝塚歌劇団・雪組娘役トップスターの真彩希帆さん。望海風斗さんとのコンビは宝塚歌劇団随一の歌唱力を誇り、宝塚を代表するハーモニーと評されました。天真爛漫な笑顔が似合う真彩さんですが、誰よりも努力家でしっかりと自分を見つめている凛とした女性。今回は宝塚時代のお話です!

舞台が中止になってしまった時、思ったこと……

真彩希帆さん
美夢ひまり(以下 美夢)

前回のインタビューでは退団後の想いを伺いましたが、今回は宝塚時代の話も伺いたいと思います。コロナ禍での在団中、舞台に対する想いに変化はありましたか?


真彩希帆さん(以下 真彩さん)

まず舞台に立てないということが単純にとても悲しかったです。無観客でも上演できるのはありがたいというのは分かってはいたのですが、やっぱり舞台というのはお客様がいて完成するものだと思うので、直接観ていただけない状況はとても悲しかったですね。


美夢

ファンの皆さまも同じ気持ちだったでしょうね。


真彩さん

入り出などでもお会いできなくなったので、ファンの方のお顔が全く見られなくなってしまって。「あぁ、全然違う世界になってしまったなぁ」って。実際に公演がストップしてしまう経験もして、再開されてからもまたいつストップするか分からないから、「限られた状況の中で最大限の力を出し切らなければ」という想いは今まで以上に強くなりましたね。


無観客でもエネルギーは伝わってきました

真彩希帆さん
美夢

ディナーショーも、無観客でのライブ配信という、宝塚でもこれまでなかった形を経験されましたよね。


真彩さん

そうなんです。無観客でライブ配信ってやる前はすごく不安だったんです。お客様のお顔も見られないし、楽しんでもらえるのか、自分の伝えたいことは伝わるのか、とにかく初めての事だったのでとても不安でした。


美夢

実際、無観客配信を終えてみてどうでした?


真彩さん

それが、実際にディナーショーが始まってカメラの前に出た瞬間「あ、大丈夫だ。私皆さんと繋がっている」って思えたんですね。人のエネルギーや、温かいお気持ちをたくさん感じました。配信を見てくださった方からディナーショーの後にいただいたお手紙やメッセージを見て「自分が伝えたいことが、ちゃんと伝わっていたんだ」って安心しましたし、嬉しかったですね。


美夢

それは嬉しいですね(涙)。


真彩さん

このディナーショーを経て、人のエネルギーというものを今まで以上に信じるようになりましたね。その後、望海さんのコンサートに出演したときに久しぶりにお客様の前に立ったのですが、「ライブ配信の時感じたものと同じだ。やっぱり間違いじゃなかった」とファンの方のエネルギーを再確認できて。それ以降舞台に立つときは、一緒にお芝居する方や観客の方の空気感をより繊細に感じるようになった気がします。


舞台メイク、アクセサリー選びまで、こだわり続けました

真彩希帆さん
美夢

在団中のメイクにこだわりはありましたか?


真彩さん

そうですね。特にトップ娘役という立場に立たせていただいてからは、メイクや自分の見え方については本当に研究しましたね。娘役として、1人の女性としてきれいでいなければいけないと常に思っていました。


美夢

やっぱりトップになると、さらに意識は変わりますよね。


真彩さん

どうにか近道する方法はないものかとも思ったのですが、こればっかりは経験しかない。撮っていただいた写真を見て、「このメイクだとこういう風に見えるんだな」と自分で消化していくしかないんです。本当にずっと練習していましたね。


美夢

印象的だった役はありますか?


真彩希帆さん
真彩さん

『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』という作品のデボラ役ですね。幼少期から徐々に年齢を重ねていく役だったので、それまでたくさん研究してきた経験を活かすことができたと思います。子供だったら眉毛の長さはこれくらいでリップはこの色、大人になったら目尻のラインを足そう……という具合に、色々と工夫できたので楽しかったです。


美夢

アクセサリーも素敵だった!


真彩さん

ありがとうございます! すごく研究したんですよ。宝飾図鑑を見て「この時代にこのカットの宝石が流行った」とか、「ダイヤモンドはこの時代から広まっていった」とか。そういう知識も頭に入れたうえで選んでいましたし、できるだけその時代のアクセサリーを身につけたかったのでヴィンテージショップにも何度も足を運びました。自分じゃない自分になれる感じは、いつもとても楽しかったですね。


望海風斗さんと、彩風咲奈さんとメイク練習!

真彩希帆さん
美夢

舞台メイクは周りにも相談したりされましたか?


真彩さん

お芝居はいただいた役があるのでそれぞれですが、ショーのメイクは望海さんに「どんな色のアイシャドウを使われますか?」と事前にお聞きして、色を合わせたりしていましたね。望海さんもスチール撮影の前によくメイクの練習をされていたので、ご一緒させていただいたり。


美夢

わぁ、素敵!


真彩さん

男役さんと娘役のメイクは全然違いますが、望海さんは毎公演、シャドウの色みやつけまつ毛など、何か新しいことにチャレンジされていて。そんなお姿を近くで見ていたから、私も「今回はこの色を使ってみよう」とか色々と挑戦できましたし、とても勉強になりましたね。


美夢

望海さんからいい刺激を受けてたんですね。


真彩さん

とっても! 退団公演の『シルクロード』のスチール撮影の前は望海さんと、咲さん(彩風咲奈さん)と3人でメイクの練習をしたんですよ。半分ずつ色やラインの描き方などを変えて「こっちの方が似合うかも!」とか言い合ったり、アクセサリーについてアドバイスをいただいたり、記念に写真を撮ったりもして……とても楽しかったなぁ。あんな風にわいわいとメイクを合わせたりすることはもうないと思うので、とても大切な思い出です。


元宝塚歌劇団・雪組娘役トップスター 真彩希帆さんの写真をさらに公開!

▶︎第3回目の記事は、「真彩希帆の最近ドハマりの曲は?」7月10日(土)公開予定
▶︎第4回目の記事は、「真彩希帆のお気に入りコスメ教えます!」7月17日(土)公開予定

【真彩希帆さんご出演のミュージカルはこちら!】

ミュージカル『ドン・ジュアン』

作詞・作曲 フェリックス・グレイ
潤色・演出 生田大和(宝塚歌劇団)
出演 藤ヶ谷太輔 真彩希帆 ほか

【スケジュール】
10月7日(木)~17日(日)梅田芸術劇場 メインホール
10月21日(木)~11月6日(土)TBS赤坂ACTシアター

【真彩希帆さん・プロフィール】

真彩希帆(Kiho Maaya)
埼玉県出身。2012年宝塚歌劇団入団。宙組公演『華やかなりし日々/クライマックス』で初舞台、その後花組に配属。14年星組へ組替え、『鈴蘭』でバウホール公演初ヒロイン。数々の作品でヒロインを演じる。17年雪組に組替え、トップ娘役就任。在団中の主な出演作は、『ファントム』(クリスティーヌ・ダーエ役)、『ONCE UPON A TIME INAMERICA』(デボラ役)、真彩希帆ミュージックサロン『La Voile』など。21年『fff-フォルティッシッシモ-~歓喜に歌え!~/シルクロード~盗賊と宝石~』で宝塚歌劇団を退団。

撮影/嶋田礼奈 取材・文/美夢ひまり

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