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債券投資って難しい?調べてわかった特徴とメリット

  • 2021.6.29

皆さんは、「債券投資」について詳しく説明することができますか?筆者は、投資信託を調べているとき、投資信託の運用資産の中に債券を見つけました。しかし当時は、債券の大枠を認識している程度で、どんな種類があるのか、また債券のメリットなどについては把握していませんでした。

そこで今回は、債券とはどういったものなのかという基本と共に、筆者が調べて感じた債券投資のメリットとネックになる部分について紹介していきたいと思います。

債券の特徴は?どんな金融商品なのか紹介

まずは、債券の基本的な特徴や商品性について見ていきましょう。

債券は投資家からお金を借りる代わりに発行するもの

債券とは、資金調達のために発行される有価証券の1つで、国や地方公共団体、企業などが発行します。
一般的には、あらかじめ決めた条件に基づいて、債券を購入した投資家には利子が支払われ、満期日である償還日がくると元本が戻ってくる仕組みです。
国や地方公共団体など、債券を発行する側を「発行体」と呼び、証券会社を通じてこの発行体と取引します。

発行体側のメリットは、債券が長期運転資金や多額の資金調達に向いており、金融機関から借り入れをするよりもお金の使い道が自由といった点です。

円建てや外国債券がある

債券は大きく分けると、「円建て債券」と「外国債券」に分けられます。
円建て債券とは、日本円で取引をして利子や償還時のお金も日本円で受け取るもの。すべて日本円での取引なので、為替の影響がないのが特徴です。

一方の外国債券は、発行体や発行市場、通貨のどれか1つでも海外のものである債券を指します。
世界を見渡すと日本よりも金利が高い国があるため、高い利子を受け取ろうと考えたり、為替の変動によって資産を増やそうと考えたりする人に、外国債券がおすすめといえます。

債券は証券会社や銀行などで購入できる

国債は、証券会社や銀行、郵便局などの金融機関で購入できます。また、次で詳しく紹介する民間債や外国債券などは、証券会社でのみ購入可能です。

一般的な債券にはどんな種類があるの?

筆者は、金融機関のウィンドウで見かける個人向け国債のポスターで、国債については知っていましたが、他にはどういったものがあるのか知りませんでした。
投資について調べていたとき、このことも気になったので、債券の種類について調べてみました。すると、思っていたよりも多くの種類があり驚いたのです。

ここでは、一般的な債券の種類をいくつかご紹介します。

公社債

国債や地方債、政府関係機関債などのことで、国や地方自治体、政府機関が発行する債券をいいます。
発行体が国や政府機関などのため、発行体が倒産するリスクは少なく、比較的安全性の高い金融商品といえるでしょう。

民間債

民間企業や金融機関などが発行する債券です。一般的には、国債よりも利率が高いのが特徴で、社債とも呼ばれています。民間債の中には、株価によって民間債を株式に転換できる権利をつけた転換社債などがあります。

外貨建て債券

外国債券のうち、取引をすべて外貨建てで行うのが、外貨建て債券です。外貨で取引をして利子や償還金を受け取ります。基本的にはすべて外貨での受け取りになりますが、利子や償還金を受け取る際に、「円で受け取りたい」と指定することも可能です。

その他にも、「サムライ債」と呼ばれる発行体が海外、取引市場が日本で、すべて円建てで取引される債券があります。また海外市場で、円建てで取引される債券を「ユーロ円債」と呼び、サムライ債もユーロ円債も為替リスクがないのが特徴です。

債券投資のメリットは3つ!計画的に運用ができる

債券について調べていくうちに、筆者が感じた債券投資のメリットは3つです。

メリット1.計画的に運用ができる

債券投資はお金の流れが決まっているため、計画的に運用や資産形成ができる点がメリットに感じました。お金の流れとは、具体的に以下のような感じです。

債券はあらかじめ条件が設定されています。たとえば、償還は〇年後、半年に1回は年〇%の利子を受け取れるといった具合。つまり、発行体が倒産するなど不測の事態が起きない限り、投資した元本が償還日に戻ってきて、償還日までは決まった利子が手元に入ってくるのが明確なのです。

メリット2.自分に合ったリスクを調整できる

債券には、円建てのものや外貨建てのものなど種類がたくさんあります。また発行体や発行条件もさまざまです。発行体の信用リスクによっても条件が違うため、あまりリスクを取りたくなければ、円建てで国や政府機関などが発行するものを選べば良いことになります。

反対に、リスクをとっても好条件のものが良いと思えば、リスクの高い発行体が出している好条件の債券を選んだり、為替リスクをとったりすることもできるのです。このように債券には、自分の投資スタンスに合わせて商品を選べるメリットがあります。

メリット3.万一のときは現金化できる

債券も株式や投資信託と同じように、償還日まで待たずに途中売却可能です。ただ、売買価格は日によっても時間によっても変化するため、購入時よりも値下がりする場合もあれば値上がりするケースもあります。

筆者には、資産運用の途中であっても、急にお金が必要になった場合に現金化できる点はとてもメリットに感じました。

債券投資でネックに感じた点は?

最後に、筆者が債券投資でネックに感じた点を3つ紹介します。

ネック1.外貨建ては為替リスクが生じる

債券の取引をすべて外貨で行う外貨建て債券には、為替リスクが生じます。たとえば1ドル100円で1万ドル購入する場合、100万円支払います。それが、償還時1ドル70円になっていたら70万円となり30万円の損失です。
償還までに利子を受け取っていたとしても、購入時から年々円高になっていたら、利子を加えてもリカバリーできないかもしれません。

ただ、逆のケースも考えられます。購入時よりも円安になっていれば、その分為替差益を受け取れます。ネックに感じる条件も、状況次第ではメリットに変換できるのです。

ネック2.償還前の売却は元本割れの恐れがある

メリットで紹介した通り、債券は償還前の売却ができます。しかし、売買価格は変動しているため、考えていた以上に元本割れする可能性もあるでしょう。債券の途中売却は、「どうしてもお金が必要」、「売却価格が大幅に値上がりしている」以外は、やめておいた方が無難かもしれません。

ネック3.発行体が倒産したら……

債券は、発行体の財務状況が悪くなったり倒産したりしたら、元本や利子を受け取れないリスクがあります。また、発行体の信用力が低下すると、換金もできなくなるかもしれません。

債券は、信用リスクが高いと利子が好条件になるケースがあります。しかし筆者は、万一のことを考えたら発行体の信用リスクをしっかりチェックし、条件も好条件にこだわり過ぎない方が安心して運用できると感じました。

債券選びの基本は発行体チェック!自分のリスク許容度も知ろう

債券を調べて筆者が感じたのは、発行体チェックの重要性です。発行体に万一のことがあったら、利子の受け取りだけでなく、元本も戻ってこない可能性があります。また次に大切なのは、自分がどこまでのリスクをとれるのかという、リスク許容度を知ることです。

筆者は、リスクを承知のうえ、外貨建て債券に挑戦してみようと思っています。皆さんも自分のリスク許容度を把握した上で、債券投資に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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