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ネコも千差万別! 獣医が教える「うちのコを最高に喜ばせる50のこと」

  • 2021.6.23
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「いっしょにあそぼうよー」「このおもちゃ、きにいったよ」「ふわふわベッドでねむりたいのです」......。あなたのおうちのコは「ニャー」という鳴き声に、こんな想いを込めているかもしれない。

獣医師・有井良貴さん監修の本書『ネコきゅん――うちのコを最高に喜ばせる50のこと』(TJ MOOK)は、飼い主さん必見の「こうしてもらえるとネコは嬉しい」を伝授する1冊。有井さんは、自宅で9ひきのネコと暮らす生粋のネコ好き。

たとえば「ネコ=夜行性は大誤解! 本来の活動時間は明け方と夕暮れ」「高いところが好きな理由は自分の優位性を主張できるから」「寝るのだ~い好き 最高の寝床は場所よりも感触重視」「お腹を見せてクネクネ 『遊んで~』というお誘い」「トイレの数の理想は『ネコの数+1』」など。意外に感じるものもあるのでは?

「ここから始まる『うちのコを最高に喜ばせる50のこと』は そんなネコたちみーんなに、より幸せになってもらうための約束ごとです」

言葉を話さない相手だからこそ

「ごはんは気に入ってくれてる?」「ベッドは快適?」「お留守番さみしかった?」「どこか苦しいところはない?」「うちに来て幸せ?」......。どんなに愛おしく思っていても、ネコがどう感じているのかを完璧に知ることはできない。「うちのコが言葉をしゃべってくれれば!」と願ったことのない飼い主さんはいないだろう。

「そんな言葉を話さない相手だからこそ、飼い主のほうが正しい知識を持って、ネコの快適な毎日を用意してあげなければなりません。病気やケガのことはもちろん、ネコの習性や特徴を知って、うちのコが最高に喜ぶ日々を過ごさせてあげたいものです」

そこで本書は、飼い主さんが「うちのコは何を思っているの?」「あのしぐさはどうしてするの?」と疑問に感じる「ネコの気持ち・行動のフシギ」をしっかり解説。

「うちのコに少しでも心地よく、毎日幸せでいてほしい」「最愛のこのコと、一日でも長く一緒にいたい」という飼い主さんの切なる願いを、そしてネコの楽しく快適な暮らしを叶えるために。環境、性格、食事、コミュニケーション、病気などの知識・コツを網羅している。

■CONTENTS

ネコの「生活リズム」/なんのために? ネコのナゾしぐさ/耳とシッポで気持ちがわかる/喜ぶ場所をなでてあげよう/「獲物」になった気分で遊ぶ/ネコが逃げない安心の抱っことは/ネコは心の葛藤が行動に出てしまう/鳴き声で気持ちを理解する/「外」の危険と「室内飼い」の安全・安心/健康の源「フード」の選び方/カラダが喜ぶ「食事」のあげ方/飼い主とのコミュニケーション これってどういう意味?/かかりつけの動物病院の選び方/よくある病気の症状を知る/予防が大切「ワクチン」接種 ほか

「ライフステージ」や「気質」で千差万別

ここでは「『ライフステージ(成長段階)』を理解する」を紹介しよう。

■ライフステージ別の特徴

・幼猫期(0~6ヵ月頃) 生後1週間で目が開き、生後2ヵ月過ぎには離乳。
・青年期(7ヵ月~2歳頃) 1歳時の体重が生涯を通したベスト体重。
・成猫期(3~6歳頃) 3歳頃には個々の性格が明確になってくる
・壮年期(7~10歳頃) 徐々に体力が落ちて眠る時間が増えてくる。
・シニア期(11~14歳頃) 健康面が不安定で、カラダの不調が起こりやすい。
・高齢期(15歳以上~) 体調を崩しやすく、ストレス耐性も低下する。

現在、飼い猫の平均寿命は約15歳。ライフステージの区切りは、加齢とともにカラダや精神面に特徴があらわれる時期という。このライフステージを把握しておけば、年齢に合わせて生活環境を整えたり、フードの種類を調整したりすることができる。「年齢とリンクした暮らし」を心がけたい。

もう1つ、「飼い猫の『気質』を知る」も興味深い。ネコも千差万別のようだ。

ネコの社会化期は生後3週間~2ヵ月頃。この時期に他のネコと触れ合えば、ネコ好きのネコに、人と触れ合えば人好きのネコになる傾向が。「人嫌い」「ネコ嫌い」「両方嫌い」は、社会化期の過ごし方による影響が大きいという。

ただ、人嫌いのネコも時間をかけて慣らしていけば、飼い主は大丈夫になるケースがほとんどなのだそう。ネコの「気質」を尊重することで、ネコも人もストレスのない暮らしに。

本書を読めば、気まぐれに見えるネコの気持ちがよくわかる。さまざまなネコたちのカラー写真も見どころ。ネコ好きさんはキュンキュンが止まらないにちがいない。

「うちのコとの、愛おしい日々。このコも毎日ちゃんと、幸せかな?」――。「うちのコを最高に喜ばせる50のこと」を実践すれば、飼い主さんとネコのきずなもいっそう深まるだろう。

■有井良貴さんプロフィール

獣医師。2002年日本大学卒業。現在は「羽根木動物病院」と「キャットクリニック世田谷」の院長。所属学会、団体は獣医麻酔外科学会、日本獣医腎泌尿器学会、日本腎臓病学会、日本獣医再生医療学会、日本再生医療学会、獣医アトピー・アレルギー・免疫学会、ISFM(国際猫医学会)Practice membersなど。「怖がりのネコたちに、安心して受診してほしい」との想いから、ネコ専門病院を開院。猫の腎臓病、再生医療に力を入れている。

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