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今しつけてもムダ!? 手づかみで食事をする幼い子どもへの接し方

  • 2015.7.1
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【ママからのご相談】

2歳の子どもを持つ母です。うちの子は、手づかみで食べたり箸の持ち方が悪かったり、ご飯をちゃんと食べません。その都度注意をしているのですが、食べ物を投げるため、最終的には毎食怒って終わっているような状況です。 どうしたら、ちゃんと食べるようになりますか?

●A. 食べることの楽しさを知ってもらい、多くを求めすぎないようにしましょう。

こんにちは。メンタルケア関連を中心に執筆をしているフリーライターの桜井涼です。ご相談ありがとうございます。

2歳ぐらいのお子さんって、食べる物がだんだん大人の食事に近くなってきますよね。もちろん小さく切ったり、味の調節をしなくてはいけない分、お母さんにとっては大変な作業です。それに、「お箸を上手に持ってもらいたい」「ちゃんと食べるようになってもらいたい」というように、“しつけ”も一緒に行おうと考えてしまいがちです。そのせいで、怒ってしまうことがあるかと思います。

でも、この時期に大切なのは、「食べることが楽しい」「食事はおいしい」と感じさせることです。無理にしつけを加えて多くを求めないようにしましょう。

●お箸を使わず手づかみで食べてしまうからイライラする!

手づかみで食べると、お箸を使わなくてすむので楽ですよね。この年齢では、手で触って感触を確かめてから物を口に入れます。自分の気持ちの赴くまま、おいしく食べようと行動します。お箸やスプーンなどを持たせたりしてもなかなか使いこなせる物ではありません。それは仕方のないことです。

2歳ぐらいからお箸を使おうとするお子さんもいらっしゃいますが、それは興味が出てきたからです。興味が出てきたときが教え時なので、食事のときは常に側に置いておくといいでしょう。今は興味がなくても次第にお箸に興味が出て、自分から持とうとします。お箸の持ち方を教えるのはそれからでも遅くないのではないでしょうか。

手を使わせないことや、お箸を持つことを無理強いしてしまうと、食べること自体が嫌になってしまうこともあります。今は自由に食事をする時期と思ってください。

3歳以降、意思疎通がはっきりして発達が進んできたときに、「お箸はこうして持つんだよ」と優しく教えることから始めるのでも遅くはありません。

お母さんのイライラや怒った顔は、小さい子どもの心にひっかかりやすいです。後になって何でもないときに思い出して泣いてみたり、夜泣きの原因にもなってしまいます。食事の楽しさを教えることが目標ですから、楽しく食べられるような環境にしてみましょう。そうすれば、ご相談者様もイライラすることなく、純粋にお子さんと食事を楽しむことができるようになるはずです。

●子どもが食べ物を投げるサインとは?

ご相談者様がお困りの食べ物を投げてしまう行為、これをしてきたら、「もうご飯はいらないんだ」と考えてもいいでしょう。出した物を全部食べなくても、遊び食べや投げる行為をしたら、「もうお腹いっぱいなのかな、ご飯おしまいにしようね」とさっと下げてしまうようにすると、お子さんもまだ言葉として出てきていない気持ちを汲み取ってもらえたと思うようになります。

2歳くらいの子どもが集中して食べ物に向かえる時間は10~15分程度ですから、怒ったりせずにお皿を下げて、「ごちそうさましようね」と食べさせるのをやめてみましょう。

量的に見て、あまり食べていない場合でも、食が細い子なのかもしれませんし、お腹の調子が悪いのかもしれません。子どもはまだ上手に話せないのですから、無理に食べさせるようなことはしないようにしましょう。

●「食事の時間は楽しい」と思わせることが基本です

ご飯を食べることは、生き物にとって命をつなぐための大切な行為です。きっとご相談者様もそのことは分かっておいでになると思います。だからこそ、楽しく食べることが大切なんです。

友人の息子さん(現在11歳)は、2歳半のときから保育園の配膳室に行って、のぞき見をしていたそうです。食にとても興味があったのでしょう。のぞかれるたび、調理師さんも、「おいしいご飯作るから待っててね」と声をかけてあげたそうです。昼食時になると、手づかみで食べていたりしたそうですが、とてもいい顔をしてご飯を食べていたそうです。今ではしっかりお箸を持てますし、ご飯もしっかり食べられるいい子に育っています。

どの子も最初は手づかみをしますし、どんな物なのか、手で触って確認したいという気持ちもあるのだと思います。だから今は、しつけよりも“おいしく楽しく食べさせる”ことを重視しませんか。

楽しさやおいしさが分かってから、お箸を使わせるなどのしつけに入ればいいのです。楽しく食べること以外は無理強いしない方がうまくいくこともありますし、成長の過程でさまざまな発見をすることにもなります(何が好きで何に興味をもっているかなど)。

毎日の食事を楽しいものにすることを心がけてみましょう。無理強いして食べさせることで、食事の楽しさを忘れてしまうことの方が大きな損失になってしまうと思うのです。ぜひ、ご相談者様もお子さんと楽しい食事を心がけてみてください。きっとスイッチの入るときがやってきます!

【参考リンク】

・「手づかみ食べ」で、食べる意欲を育みましょう | パルシステム

●ライター/桜井涼(フリーライター)

新潟県佐渡島出身。親が転勤族だったため、幼少期より引越し・転校を多数経験しました。母親が病弱だったこともあり、「地球が滅亡しても生きていける!」と呼ばれている父の元、家事からサバイバルまでを様々経験してきました(そのワザが震災時に大活躍!)。4人兄弟の長として奮闘してきましたが、現在は、2児の母をしています。妊娠中と出産のハプニングを乗り越え、今はフリーライターとして活動中です!

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