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【保存版】赤玉土とは? 特徴や使い方、鹿沼土との違いまで徹底解説します

  • 2021.6.21
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ガーデニングを始めるときのマストアイテムが土。とはいえ、土の種類もたくさんあるので、どれを選べばいいかわからない人もいるのではないでしょうか。この記事では、基本の土でありながら万能で、ガーデニングでよく使われる赤玉土について、特徴から具体的な使い方まで詳しく紹介していきます。

赤玉土について知ろう

赤玉土

赤玉土は、ガーデニングをする際に最もよく使われる土です。

その特徴を知っておきましょう。

赤玉土ってどんなもの?
赤玉土

赤玉土は、いわゆる「関東ローム層」と呼ばれる地層からとれる土のことです。

関東ローム層は関東平野一帯にある地層で、栃木県にある男体山から噴出した火山灰が長年降り積もってできた地層です。やや赤みがかった色をしていることから、赤土とも呼ばれます。これを掘り出して乾燥させたり砕いたりして、粒状にしたのが赤玉土です。

地中に長年堆積していたため清潔で、病原菌の心配をせずに使えることから使い勝手がよく、ガーデニングでよく使われます。また、肥料分を含まないので、どのくらい肥料を効かせるかを自分でコントロールできるのもよいところです。

一般的に園芸用土は比重が0.4〜0.6程度が適正といわれますが、赤玉土の重さは約0.8なので、やや重い土といえます。

園芸用土は植物を支える役割があるので、あまりに軽い用土に植物を植え付けてしまうと株が不安定になったり倒れやすくなりますが、あまり重い土でも扱いにくくなってしまいます。赤玉土は比較的重い土なので、このあとで説明するように、腐葉土や植物性堆肥などの有機物を混ぜ込んで、バランスのよい重さの培養土を作って使われることが多いです。

赤玉土のpHは5~6前後の弱酸性。植物の多くは弱酸性の土を好むため、赤玉土を基本用土にすると育てやすいケースが多いのも特徴です。

肥料もちもよく、さまざまな環境の変化を緩やかにする働きもあるため、植物がよく育つ、扱いやすい土として利用されています。

赤玉土の成分
赤土の畑

赤玉土の主な成分はケイ酸とアルミニウム、鉄です。

この中で、赤玉土を使う上で問題になるのがアルミニウムです。アルミニウムは肥料成分であるリン酸と結びつきやすく、リン酸肥料を赤土にまいても、植物が利用できるのはそのうち20%程度になってしまうのです。

リン酸は肥料の三大要素の一つで、組織ができはじめるときのエネルギーの材料になるため、不足すると新しい根や芽、花や果実の発生、発達が悪くなってしまいます。

あとで詳しく説明しますが、植物性堆肥や家畜糞の堆肥、粘土鉱物などを混ぜ込むことで、アルミニウムに吸着されたリン酸を、植物が利用できるようになります。

例えば、植物性堆肥に含まれる腐植酸は、アルミや鉄とリン酸が結合するのを防いでくれます。また、ゼオライトや珪酸塩白土などの粘土鉱物はリン酸と結びつくことで、植物が利用しやすいリン酸カルシウムの状態にすることができます。

赤玉土の特徴・効果
土作り

赤玉土自体は肥料分をほとんど含みませんが、植物を育てるうえで重要な性質をいくつか持っています。

・通気性

粒状になっているため、用土の中に空間ができ、根の周りに空気が供給されやすくなります。

根は土の中で呼吸しているため、酸素が必要になります。あまり粘土質の土だと植物が育ちにくいのは、根が吸うことができる酸素がないためです。

赤玉土は粒になっており、根の周りに酸素を供給することができます。根が呼吸すると二酸化炭素が排出されますが、たっぷりと水やりをすることで根の周りの空気が入れ替わり、酸素を供給することができます。

赤玉土からはみじんと呼ばれる細かな土の粉が出て、これが粒の間に目詰まりを起こすことがあります。あらかじめ目の細かいふるいでみじんをふるい分けておくことで、より通気性、排水性をよくすることができます。

・排水性

通気性同様、粒の間を水がさっと抜けるので、排水性がよいのも赤玉土のよいところです。赤玉土は、いわゆる「水はけのよい土」と言えます。水はけがよいと根の周りに酸素が多く、根がよく呼吸できるので、根の張りがよくなります。

また、常に水浸しのままだと「根腐れ」を起こすことがありますが、そうしたことを避けることができます。あらかじめ細かな土の粉をふるい分けておくことで、排水性をより高めることができます。

・保水性

水はけがよいと同時に、適度に水気を保つことができるのも赤玉土のよいところ。水は赤玉土の粒の間をサッと抜けていきますが、一つひとつの粒は水を吸うため、根が乾ききってしまうのを防ぐことができます。

赤玉土を用土として使うときには腐葉土などを混ぜますが、腐葉土や堆肥などの有機質を加えると、さらに保水性が高まります。

乾燥に強い植物や、根の周りが湿りすぎているのを嫌う多肉植物などを育てる場合には、軽石や川砂など、保水性が低い用度を加えることで、水もちを調整することができます。

・保肥性

保肥性とは肥料分を用土にとどめておく力のことで、この能力が高い土のことを「肥料持ちがいい」などと言ったりします。

土の中の肥料分は、ほかの物質や用土にイオンの力でくっついています。赤玉土は肥料分を引き寄せる力が強いので、せっかく与えた肥料が水で流れにくく、土の中に保持してくれます。

こうした特徴のほか、肥料分がないため菌が少なく、病気の発生もしにくいのもメリットです。このメリットを生かして、切り口から病原菌が入りやすい挿し木の用土として使う人もいます。

赤玉土と鹿沼土の違いを知ろう

鹿沼土

鹿沼土も赤玉土(赤土)と同様、火山からの噴出物が堆積してできた土で、ガーデニングでよく使われる土です。いずれも清潔な無機質の土で、肥料分を含みません。園芸用土として販売されているものは粒状で、保水性と通気性がいいのも共通点です。

赤玉土はpH6程度の弱酸性で、多くの植物の栽培に適しています。また、保水性と排水性に特に優れているため、さまざまな植物を育てやすい性質を持っています。一方で比較的潰れやすく、潰れて粉状の土になると目詰まりを起こして、排水性や通気性が悪くなってしまいます。

しかし、使う前に粉状の土をふるい分けて取り除いたり、植物を植え付けたときにたっぷりと何度も水を与えて、みじんを流すなどである程度対処することができます。また、高温で赤玉土を焼いて高度を高めた、硬質赤玉土、焼き赤玉土などであれば粉が出にくいでしょう。

鹿沼土は赤玉土よりもやや酸性で、pHは4〜5程度です。赤玉土同様、通気性と排水性に優れます。比較的粒が潰れにくいので、排水性が落ちにくい特徴があります。また、水を含んだ時と乾いた時で色が変わるので、土の乾き具合を判別しやすい性質があります。

酸性の用土なので、ツツジやサツキ、ブルーベリーのような酸性土壌を好む植物の栽培や、メダカの飼育に向いています。逆に、ヨーロッパ原産のハーブ類など、あまり酸性土壌を好まない植物の栽培には向きません。

このように赤玉土は多くの植物が好む弱酸性で、鹿沼土は酸性の用土です。

そのため赤玉土の方が使える植物の幅が広く、一般的なガーデニングでは利用頻度が高い用土です。鹿沼土は酸性の用土ですが、そうした土壌を好む植物にはうってつけの用土といえます。

双方の欠点を補うために、混ぜて使うこともあります。

赤玉土の種類と選び方

赤玉土

赤玉土はホームセンターなどでは粒の大きさや硬さで分けられて販売されています。性質によって適した使い道があるので、使う前に覚えておくとよいでしょう。

粒の大きさ
赤玉土

赤玉土は、掘り上げた赤土を乾燥させた後に、粒の大きさごとにふるい分けたものが販売されています。

粒の大きさは1mm程度から2cm程度までさまざまですが、「大粒」「小粒」などの表示には明確な基準はなく、メーカーや販売者によって呼び名が違うこともあります。

赤玉土は土の粒が大きいほど水はけがよくなり、乾きやすくなります。粒が小さいと逆に、水もちがよくなります。

赤玉土は使っているうちにみじんとなって流れ出したり、砕けたりします。そうした際には植え換えの際に土をほぐし、粒の大きさごとにふるい分けたり、粉みじんを取り除く必要があります。

粒の大きさごとの大まかな特徴や用途は以下のようになります。

大粒

直径1cm以上の粒。

大粒のみを使うと粒の間の空間が大きくなり、水の滞留が少なく、根が乾きやすくなります。鉢底石の代わりに使うと、水はけをよくすることができます。庭であれば、庭土に混ぜ込んでもよいでしょう。

中粒

直径7mm〜1cm程度の粒。

最も利用範囲が広い粒の大きさです。小さな鉢植えであれば、鉢底石の代わりに使うこともできます。適度に水もちのよい粒の大きさです。

小粒

直径5〜7mm程度の粒。

3〜5号程度の鉢で使いやすい粒の大きさです。水やりをするとサッと水が抜けますが、粒の間に多少水が残りやすいので、水もちはよいです。

極小粒

2〜5mm程度の粒です。

庭に使うにはやや粒が小さすぎるので、鉢植えでの利用に適したサイズです。水もちがよく、小粒と混ぜて使ってもよいでしょう。

細粒

直径2mm以下の粒です。

水もちはよいですが、長く湿った状態になるのを嫌う植物には向きません。テラリウムの用土や3号以下の小さな鉢植えに向きます。また、芝の目土として使うこともできます。

粒の硬さ
赤玉土

一般的な赤玉土よりも少々値段は高くなりますが、「硬質赤玉土」などの商品名で売られている赤玉土があります。

これは赤玉土を600℃から900℃の高温で焼き固め、硬度を高くした土のことです。

硬質赤玉土という名前のほか、焼き赤玉土、超硬質赤玉土、上質赤玉土などの商品名で売られていることもあります

硬く焼き固められているため粒が潰れにくく、みじんも出にくいという特徴があります。赤玉土はみじんが出ることで目詰まりを起こし、排水性や通気性が悪くなることがありますが、硬質赤玉土はこうしたことが起きにくいというメリットがあります。

硬質赤玉土は鉢植えで利用した際にメリットが大きいといえます。盆栽や多肉植物のマニアに好まれる傾向がありますが、一般的な草花であっても使い勝手のよい用土です。

赤玉土の使い方

ガーデニング

ここでは、赤玉土の基本的な使い方をケースごとに紹介します。

基本用土として
用土

一般的な植物を栽培するための用土を作るときのベースにするのに最もよく使われます。使用する赤玉土は小粒がおすすめですが、鉢が大きい場合、根が太い植物に使う場合は中粒などやや大きめの粒を使ってもよいでしょう。

一番シンプルな使用方法は赤玉土7:腐葉土3を混ぜ合わせること。

この用土に、緩効性の化成肥料や有機質肥料を適量混ぜ込んでおくと、多くの植物栽培に使える万能用土となります。赤玉土自体に肥料分は含まれていないので、用土を作る際に適宜肥料を加えたり、植えつけ後に固形肥料や液体肥料を追肥するようにしましょう。

多肉植物を育てるのであれば赤玉土(小粒)6:腐葉土3:バーミキュライト1などの配合がよいでしょう。

土の乾きが早すぎるようであれば赤玉土の割合を増やし、土がなかなか乾かないようであれば1割程度軽石を加えてもよいでしょう。多肉植物は株分けや葉ざしで増えやすいので、あらかじめ大きな容器に多肉植物用の培養土を作り置きしておくのもおすすめです。

鉢底石として
鉢底石

鉢に植物を植えるときには、水はけをよくするために鉢底に大粒の軽石などを入れることがありますが、これを鉢底石といいます。大粒の赤玉土を鉢底石にすると、植え換えの際にほかの用土とより分けなくてよいというメリットがあります。

しかし、何年も植えっぱなしにしておくと、鉢土のみじんと鉢底石にした赤玉土が塊になって、鉢底穴を塞いでしまうことがあります。こうなると水はけが悪くなってしまうので、鉢底穴が塞がる前に植え換えをする必要があります。

挿し芽、挿し木用の土として
挿し木用土

植物を増やす方法として挿し芽や挿し木がありますが、普通の培養土に挿すと挿し穂が枯れてしまい、うまく行かないことがあります。

これは、培養土に肥料分が含まれているため、それを餌にする雑菌が増え、さし穂を傷めてしまうためです。

こうしたことを避けるため、挿し木や挿し芽をする際には、肥料分が入っていない土を使う必要があります。その点、赤玉土は肥料分を含んでいないので、挿し木・挿し芽に向いている用土だといえます。硬質赤玉土など、熱処理してあるものであればより清潔です。

ホームセンターなどでは挿し木用の土が売られていますが、少量しか挿し木しないのであれば持て余してしまいます。

赤玉土のストックがあるようであれば、挿し木に使ってみてはどうでしょうか。

水もちのよい極小粒〜小粒がおすすめです。

金魚やメダカの飼育用として
メダカ飼育

一般的に赤玉土は園芸用の土として売られていますが、金魚やメダカの飼育にも使うことができます。弱酸性の赤玉土を使うことで、水質もやや酸性寄りになり、緑色のフワフワした藻が発生しにくいというメリットがあります。また、水も濁りにくくなります。

袋から出した赤玉土をそのまま使うとみじんが舞い上がってなかなか水が透明になりません。軽くふるってみじんを抜いたら、たっぷりの水をかけて土を洗ってから水槽に入れましょう。

赤玉土は底から2cm程度入れるのが適量ですが、水草を植える場合は5cm程度とやや多めに入れます。

赤玉土を活用してガーデニングを楽しもう!

ガーデニング

この記事では、赤玉土の性質や活用方法についてご紹介してきましたが、赤玉土がガーデニングでどれだけ頼れる資材かお分かりいただけたでしょうか? 手に入りやすくて使いやすい赤玉土を使いこなして、毎日のガーデニングをさらに楽しんでください。

Credit

文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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