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いま、しあわせ? 無意識でおちいっている“あと一歩”であきらめてしまう心理

  • 2015.6.30
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先日、女性の友人Aさんから、「結婚したいと言っている後輩女性がいるんだけど、誰かいい人いないかしら」という連絡がありました。

その女性はルックスも男性ウケする清楚な感じで、何かと気が利くタイプ。「これはすぐに相手が見つかるな」と思ったAさんは、何人かの男性を紹介したそうなのですが、なんとこれが全然うまくいかないんだそうです。

紹介した男性達のほとんどは、その女性を気に入り、また会いたいとなるそう。そしてデートまではこぎつけるのですが、彼女がことごとくNO! を突きつけてくるのだとか。

一人目はルックスも良く、超大手企業勤務のさわやか男性を紹介。すると、「いい人だけどノリが軽くて、一人に絞らず浮気しそうで心配で、結婚にはちょっと…」

ならばルックスは正直イマイチだけど、体育会系で女性には一途そうな男性を紹介したら、「いい人だけど仕事が結構激務なうえ、時間が不規則だから、結婚したら生活のリズムが合わなそう…」

それであれば堅実な公務員はどうだ! と紹介すると、「いい人だけど話が盛り上がらなくて、結婚したらずっと無言になってお互い息がつまりそう…」

それなら話し上手でイケメンな美容師がいいかな? と今度は、「いい人だけどお給料があまり高くなさそうで、将来安心して子供が産めないかもしれない…」

という感じですべて玉砕してしまい、もう紹介できる男性がいなくなってしまったそうです。

「実は彼女、すごく理想が高いんじゃないの?」と私が聞くとAさんは「いや、そういうわけではないみたい。別にそんなリッチな男性でなくてもいいし高望みはしないと言うのよ。まあ結婚って何度もすることじゃないから、慎重になってしまうのはわかるんだけどね~」との答えでした。

Aさんの話を聞いて私は、この女性はおそらく、以下の2つの状態になっているのだと思いました。

・自分が結婚に何を望んでいるのか、まだハッキリとわかっていない

・「結婚したいけど結婚したくない」状態

心理学で「コンフォートゾーン」という心の状態を表す言葉があります。

コンフォートゾーンとは直訳すれば「気安く快適な領域」という意味ですが、心理学上は「快適か不快かにかかわらず、自分が慣れ親しんでいて予測可能な世界」を指します。

そこから出ることは、未知で予見不可能な領域に入ることなので、不安や恐怖を伴います。すると人は、その未知の領域に自分が今願っている「幸せな状態」があるかもしれないと思っても、色々な理由をつけて「幸せではない現在のコンフォートゾーン」に留まろうとしてしまいます。

たとえば、仕事関係の相談でも「頑張って給料UPしたい!」と言っている部下がいるとします。

それならばと、より責任のある仕事を任せようとすると「自分にはまだそこまでの力がついていない」「現状の仕事で手いっぱいなので、そこまで手が回らない」と尻込みされ、面を食らったという話をよく聞きます。

このケースも同様に、コンフォートゾーンから出られない心理なのだと思います。

結婚や仕事で、今の生活や人生を変えたい! と思うなら、未知の世界にチャレンジすることは避けられません。とはいえ、「もし失敗したら…うまくいかなかったら…」と考えてしまう気持ちも理解できます。

もしあなたが叶えたい夢や希望があるのに、今一歩踏み出せないでいるとしたら「自分の望む状態=未知の領域に自分が入った時のメリット、デメリット」を書き出してみることをおすすめします。

書き出したものを眺めて、意外とデメリットって少ない、失うことも少ないと思えるなら、思い切ってコンフォートゾーンを出て、新しい世界に飛び込む行動をとっていきましょう。

逆に、意外とメリットが少ないと思ったなら、それはあなたにとってまだ「憧れ」であるということ。

本当は真剣に望んでいることではなかったり、まだやらなくてはならないことがある、ということですから、もう一度考え直してもいいかもしれません。

前述の女性は現在の独身生活がまさしくコンフォートゾーンになっているでしょう。そこから本当に出たいのか、自分の心と対話してみてほしいなと思った出来事でした。

(佐藤栄子)

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