奇跡を信じますか――？ 涙が止まらない恋物語。

ドラマ『信長協奏曲』『スイッチガール！！』の脚本や、2022年に実写映画化が決定した『桜のような僕の恋人』（集英社）の原作者、宇山佳佑さんが贈る、ひたむきサンタと平凡女子のロマンチックな恋物語『君にささやかな奇蹟を』（KADOKAWA）が6月15日、新カバーで発売された。

絵本作家の夢を諦め、百貨店で働く阿部伊吹は、どこにでもいる普通の女性。夢を失い、現実の自分と向き合えずに苦しんでいた。そんな彼女に恋をしたのは、なんとサンタクロース。彼の実家は108代続く由緒正しきサンタクロースの家系なのだ。

サンタのイメージとは全く異なる意気地なしで、愚図な青年。しかし、伊吹の願いを叶えるために、不器用ながら一生懸命彼女に向き合い、ただまっすぐにぶつかっていく。幼少期のトラウマのせいでサンタが大嫌いな伊吹だが、そんな彼の想いに触れて、何かが変わり始める。

「わたしは、どこにでもいる普通の女なんです」
「でも僕はきっと――そんなどこにでもいるあなたのことを探していたんです」

現代のサンタクロースの純粋すぎる恋物語にきっとあなたも涙する――。

本書は2018年に発表された作品で、今回新たに、気鋭の写真家、Koichiさんの写真をカバーに起用し、デザインを刷新した。Koichiさんは1995年生まれ、岐阜県出身のフリーカメラマン。「心に響く写真」をモットーに、日常を美しく切り取った作品はSNSを中心に注目を集めている。

『桜のような僕の恋人』に涙した人に、おすすめ。