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議論がグルグル堂々巡り「会議の山手線現象」を一発で解消するGAFA部長の"鋭い視点"

  • 2021.6.12
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40歳でGAFAの部長に転職した寺澤伸洋さんは、仕事のノウハウの多くを若手時代の上司、Nさんに学んだと言います。当時、一日を会議で終えるような働き方をしていた寺澤さんに、Nさんが教えたこととは――。

※本稿は、寺澤 伸洋『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ思考法』(KADOKAWA)の一部を抜粋したものです。

ビジネスミーティング
※写真はイメージです
会議で1日が終わる毎日

僕「ひーっ! 会議で一日が終わっちゃうー!」

Nさん「大変そうだねえ。次は何の会議なの?」

僕「物流関連の週次定例会議ですねー」

Nさん「おお、あれか。今日の会議では、何をするんだっけ?」

僕「前回の会議で方向性と作業内容決めたんで、今回は作業の進捗を報告してもらいます」

Nさん「ふーん。週次で設定された会議だからって、絶対開催しないといけないわけじゃないのに、もったいない時間の使い方をするねえ。じゃあ、僕は必要なさそうだから欠席するね。あとで、まとめて5分で教えて」

僕「えええええ」

会議がもつ2つの側面

Nさん「いいかい? 会議っていうのは、何かを決める場所なんだよ。決めたあとの作業の進捗を確認するためだけにみんなを集めて拘束することに、どれだけの意味があるんだろう? それこそメールでいいんだよ」

僕「言われてみれば、確かにそうですね……」

Nさん「会議っていうのは、『決定』と『報告』の2つの側面を持つものなんだよ。

僕たち経営企画が関わるべきなのは『決定』のほうで、全社的・部門横断的な視点から一番いい方向に着地させなければいけない。

でも、いったん決まったことなら、まずはその部門の人たちに任せてみて、そこでまたうまくいかないことが出てきた場合に、別の方法を決定するために僕たちがまた関わればいいんだよ。そうじゃないと、時間がいくらあっても足りないよ」

僕「なるほど、めっちゃよくわかります。じゃあ、今から会議でその旨を伝えて、運営方法を変えてみます!」

【Nさんの教え】
・定例の会議は、必ずしも実施する必要はない
・会議には「決定」と「報告」という2つの側面があること
・「決定」には関連各位との認識合わせが必要だが、「報告」はメールでもできること

決定するために誰を呼ぶべきか

とある会議中のこと。

Nさん「この数字がこの値よりも大きいなら1案で、小さいなら2案で進めるということで決定しましょうか。

この数字はサービス部門のデータですけど、Iさん、この数字ってどのくらいですか」

Iさん「うーん、細かい数字は担当のUくんに聞かないと。今はわからないなあ」

僕「じゃあ、これは次回の会議までの宿題ということで、来週決めましょう。Iさん、ご準備のほどお願いします」

Nさん「いや、ちょっと待って。今、Uさんに電話するから。……あ、Uさん? 今からこの会議室、来れる? え、会議中? いいから、10分だけ来てよ。……よろしく〜。今からUさん来るから」

会議室
※写真はイメージです

ガチャ(ドアの開く音)

Uさん「Nさん、強引ですね〜。何の要件ですか」

Nさん「これこれ。こういう案を作って、最後2つのどちらかを選択するためにサービス部門のこの数字が必要なんだけど、Uさん、わかる?」

Uさん「わかりますよ。××です」

Nさん「了解! じゃあ、案1でいこう! Uさん、もうOKよ。ありがとね〜」

プロジェクトの進み具合は会議の終わり方で決まる

会議終了後……

僕「いやー、あそこでいきなり、ほかの会議中のUさんに電話して連れてくるなんて、強引ですねー」

Nさん「寺澤くん、多少強引に見えるかもしれないけど、10分で終わることを宿題にして、1週間も引き延ばすことをよしとしちゃいけないよ。

僕たちの仕事は会議をお作法どおりにきれいに行うことじゃなくて、プロジェクトをなるべくいい形で終わらせることなんだから。

今この時点で案1だと決まっているのと、来週の会議ではじめて案1になると決まるのとでは、大きな差が生じるよね。この1週間で、『案1をどう進めるか』という深掘りもできるじゃない」

僕「おっしゃるとおりです......」

Nさん「だよね。そのためにも、今後会議を設定するときは、ちゃんと決定をできる人、決定をするための情報を持っている人を事前にきちんと考えて呼んでおくことだね」

僕「ほんとそうですね! 次から気をつけます!」

【Nさんからの教え】
・プロジェクトを進めるために必要な情報を持っている人を見極め、事前に会議に呼んでおくこと
・もし決定に必要な情報を持つ人を呼んでいなかった場合、次の会議まで決定を延ばさず、その情報を取りに行く強引さも時には必要であること

「山手線に乗っている」と感じたら降りよう

僕「さっきの会議は、まったく議論が前に進まなかったですねー。結局、何度も同じところで止まっちゃってましたね」

寺澤 伸洋『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ思考法』(KADOKAWA)
寺澤 伸洋『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ思考法』(KADOKAWA)

Nさん「うん、山手線で同じ景色を3回見たら、『あっ、グルグル回っていて先に進んでない』と感じて電車を降りなさい、ってやつだね。

会議でまったく同じ議論を3回したら、今の段階でそれ以上その議論をするのは時間の無駄だよ」

僕「そんなときはどうするんですか。そこで会議をやめちゃっても、何も進まないですし」

Nさん「議論がグルグルするときは大抵、議論が問題解決に向かってなくて、みんなで『だから、ここで行き詰まっちゃいますよね』って言い合っているだけなんだよ」

僕「あー、わかりすぎます」

Nさん「その問題を解決しようと思ったら、『困った、困った』って言っているだけではダメ。『何に困っているのか』を明確にして、それは誰かに言えば解決するものなのか、それともしくみを変えないと解決しないのかを考えていくのが本筋なんだよ。

会議がそうならずに、グチやあきらめの言い合いになってしまっていたら、見方を変えていこうねっていうことだね」

僕「なるほど! 前向きな議論をしないとですね!」

【Nさんからの教え】
・1つの会議で同じ議論を繰り返し始めたら、行き詰まっている証拠。そうなった場合は、一度議論を止めること
・行き詰まったら、「何に困っているか」を要素分解して明確にし、解決策を探ること

会議の準備にきれいな資料はいらない

Nさん「次の会議、何だっけ?」

僕「在庫関連の会議です。プレゼン資料、印刷していきますね!」

Nさん「ああ、そういえば、いつも思ってたけど、なんで会議のための資料をパワーポイントできれいに作ってるの?」

僕「えーっと、資料があったほうがみんなの理解を合わせるためにいいかなって思ってますけど。……Nさんの考え方と違ってます?」

Nさん「いや、僕も資料があったほうがいいのはいいと思うよ。ただ、それがパワーポイントで時間をかけて作られた資料じゃないといけないの? というところに疑問があるだけ」

僕「あー、それはそう言われればそうかもしれないですね。でも、そしたら何で作ったらいいんだろう。ワードとかですか?」

Nさん「いや、『そもそも会議のために、時間をかけてきれいな資料を作る時間が必要か』という話で、伝われば手書きでもいいんだよ。そんなことに時間を使うなら、もっと生産的な仕事に時間を使わないと。

たとえばさ、君が今パワーポイントを作るための元原稿にしてるA3の手書きの紙があるでしょ? それをそのままコピーして配ったら何か問題ある? 会議が始まったあとに、ホワイトボードで要点を説明しながら箇条書きしていったら何か問題ある?」

僕「確かに問題かっていうと、まったく問題じゃないですね。全部じゃないにしても、それでカバーできる部分は結構ありますね。

これからはちょっと会議の資料作成にかける労力を削減してみますね! そのかわり、ホワイトボードでの説得力を上げていかないとですね!」

【Nさんからの学び】
・会議にきれいな資料は必要ないこと
・会議の資料は手書きでもホワイトボードでも、言いたいことが伝わればいいこと
・そうして新たな時間を生み出し、より生産的な仕事をすること

寺澤 伸洋(てらさわ・のぶひろ)
外資系企業社員
1976年、大阪府生まれ。灘高校、東京大学経済学部を卒業後、日系メーカーで17年間勤務。経理、営業、業務改革、Web企画、マーケティング、経営企画と多様な部門を経験し、半年間のイギリス留学後、GAFAの部長として現職に転職。個人で出版した初の電子書籍が半年で異例の2万ダウンロードを記録。その後も精力的に執筆活動を展開。幅広いメディアで活躍中。

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