1. トップ
  2. おでかけ
  3. 世界が注目、パリの新現代美術館「ブルス・ドゥ・コメルス」がオープン。

世界が注目、パリの新現代美術館「ブルス・ドゥ・コメルス」がオープン。

  • 2021.5.27

5月下旬、ようやくパリのカフェやレストラン、美術館が再オープンし、街に活気が戻ってきた。その動きに合わせて、1区にあるパリ市役所の近くに現代美術館「ブルス・ドゥ・コメルス」が、5月22日に開館した。

Courtesy Bourse de Commerce - Pinault CollectionPhoto: Marc Domage© Tadao Ando Architect & Associates,Niney et Marca Architectes, Agence Pierre-Antoine Gatier今回の改修は、安藤忠雄がフランスの建築事務所NeMのLucie NineyとThibault Marca、歴史的建造物の専門家Pierre-Antoine GatierおよびSetec Matimentによるチームの設計に基づき、3年をかけて蘇らせたもの。彼らが挑んだのは、円形型の歴史的建造物の内部空間に新たな現代建築を挿入すること。入れ子構造のように建設されたコンクリート製のシリンダー状の展示空間、そこは、建築と技術の営み、過去の遺産と現代の創造、過去と現在、展示物と鑑賞者の対話の場として機能する。

この美術館は、18世紀に建てられた歴史的建造物であり、かつては穀物取引所として使用されていたもの。建築家の安藤忠雄らにより、パリで初となるフランソワ・ピノー個人所有の現代アートコレクションを展示する私設美術館として改修された。展示内容は、世界屈指の現代アートのコレクターでもあるピノーが50年以上の年月をかけて集めてきた、絵画、彫刻、写真、サウンド・ビデオアート、インスタレーションまで、380名を超えるアーティストのアート作品が含まれている。

館内のインテリアは、ピノー本人からの指名により、パリを拠点とするデザイナー、ロナン&エルワン・ブルレックが家具選定とインテリアの一部を担当し、日本でも発売されているアルテックの新作「ロープ チェア」が館内に採用された。安藤建築のコンクリートのカラーにふさわしいように、既存のブラックに加え、本体からロープまですべてライトグレーで統一された特別版や、美術館専用のベンチが考案され、美術館内の通路から建物間の連絡通路や展示室内に並べられているのも現代美術館らしい特長となっている。

また自由にパリへ出かけられる日を待ちわびながら、マスト・ビジット・スポットに、ぜひブルス・ドゥ・コメルスも追加して!

Courtesy Bourse de Commerce - Pinault Collection & Studio Bouroullec© Tadao Ando Architect & Associates, Niney et MarcaArchitectes, Agence Pierre-Antoine Gatier, Studio Bouroullecアルテックの「ロープ チェア」がインテリアの一部として空間に馴染んでいる。ミニマルなデザインが、現代美術館にふさわしい佇まい。

Courtesy Bourse de Commerce - Pinault CollectionPhoto: Marc Domage© Tadao Ando Architect & Associates, Nineyet Marca Architectes,Agence Pierre-Antoine Gatier, Studio Bouroullec歴史的な建物の中に現代的な建物が入れ子状になっているのがわかる。

Courtesy Bourse de Commerce - Pinault CollectionPhoto: Timelapse Go18世紀に建造され、穀物取引所として使用されていたブルス・ドゥ・コメルスの建物。1812年には、金属とガラスを用いたドーム型の屋根が追加され、1889年の改装を経て現在の姿に。1949年から2016年までは、建物内にパリ商工会議所も設置されていた。

Bourse de Commerce - Pinault Collectionブルス・ドゥ・コメルス  -  ピノー コレクション2, rue de Viarmes, 75001 Paris開)11:00~19:00(木~月)11:00~21:00(金)休)火www.pinaultcollection.com/en/boursedecommerce

●問い合わせ先:アルテック(ロープ チェアに関する問い合わせ)0120-610-599(フリーダイヤル)

元記事で読む
の記事をもっとみる