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中学受験はするべき?志望校はどう決める?中学受験を考えた時に知っておきたいこと

  • 2021.5.14

現在の日本では少子化が進み、先日のニュースでも子どもの数が過去最低になったと報じられていました。その一方で中学受験に挑む小学生が都市部を中心に増加しています。先の見えない時代背景を案じ、早い内から進路を決めたいと考える家庭が多いのが一因です。しかしいざ中学受験を始めようと思っても何から始めたら良いのか、志望校はどうやって決めたら良いのかと悩む方も多いでしょう。中学受験をすると決めたらどんなことを知っておくべきかを見ていきましょう。

中学受験をする比率は都市部で増加傾向

義務教育である中学に進学するには、基本的に受験は必要ありません。それでも中学受験をする子どもは2008年リーマンショックを機に一旦減少しますが、2015年からは増加に転じます。2015年に12.2%だった受験率は、2019年には14.4%となっています。公立受検を含めると約21%となり5人に1人が中学受験をしていることになります。

これは関東の1都3県の数字ですが、東京23区に限ると比率が逆転し8割以上が受験をするという学区も少なくありません。関西圏でも都市部では7割超となっており、高い比率となっています。しかし受験率が高い地域でも学区によって差があるなど、一概に地域だけで判断は出来ません。

中学受験が増加している理由は、私立中学の共学化や、新しいタイプの入試が増加していることにより門戸が広がったことが挙げられます。また、大学入試改革の影響から、近年人気大学の付属校に人気が高まっており3~4倍の倍率で推移しています。公立中高一貫校の人気も高まっており、公立の併願を意識した入試を行う私立中学も増加しています。

中学受験にはどんなメリットがあるの?

中学受験を行うかどうか決める前に、どんなメリットがあるのかを見ていきましょう。

・中高一貫なら6年間のスパンで活動出来る

中学受験を実施している学校のほとんどは中高一貫で、高校受験が必要ありません。学校によっては6年間でカリキュラムを組み、高校2年までに教育課程を終え3年では大学受験に特化した授業を行うところもあります。私立大学の入学定員厳格化により難化している大学入試を懸念して、内部進学優遇制度のある付属中学に入り早くから大学受験の準備をしたいと考える方が増加していることから、人気私立大学付属中学の人気が高まっています。

高校受験がなく大学受験への準備を長いスパンでじっくり行える為部活や課外活動などに力を入れることが出来、ゆとりある学生生活を送れるでしょう。

・小学生の内から勉強への意識が高まる

中学受験という目標が出来ることで、勉強に対する意欲が高まり勉強習慣が身に付きます。中学受験で第一志望に受かる子の割合は3割と言われていますが、たとえ第一志望の学校に行けない・地元の公立校に通うなどの結果になったとしてもこの時期に身に付けた勉強習慣はその後の高校・大学受験の際にも必ず役立ちます。

・個性や将来の可能性を伸ばせる

私立中学や公立中高一貫校には、それぞれ独自の教育理念があります。その内容は「個性や発想力を尊重する」「グローバル・ICT教育に力を入れている」などバラエティに富んでいます。志望校を決める際にも重視したい点となりますが、教育理念や校風が子どもの性格や実現したいことに合う学校であれば、子どもの個性や将来性を伸ばすことが出来るでしょう。

・大学や仕事で必要なスキルが身に付く

一般的な中学受験は、小学4年生から約3年間という長い期間行われます。長い勉強期間には困難な状況に陥ることも少なくなく、一つ一つ乗り越えることで逃げずに立ち向かう力が身に付きます。

また、中学受験では志望校合格という長期目標を達成する為に中期・短期目標を設定しPDCAサイクルを回して勉強していきます。多くの受験塾では、このPDCAを意識したサイクルでカリキュラムを組んでおり繰り返して勉強に取り組める様になっています。そのスタンスを自然に行うことにより、大学の研究や仕事で必要となるスキルが身に付きやすいのです。

・生涯の友人が出来やすい

入試によって選ばれた子たちが集まる為、家庭環境や教育方針の似た仲間と出会うことが出来、6年間の学校生活を通じて友人関係を深めやすくなります。そこで得た人間関係は、生涯の財産となり得るでしょう。

中学受験を行うかどうか

中学受験のメリットは分かっても、実際自分の子どもにさせるかどうかについては悩む方も多いと思います。長期間親子で戦う必要があり大変であることには間違いありません。「周りの子が皆受験するから」などの理由で決めることオススメ出来ません。中学受験を検討する際のポイントを見てみましょう。

・行きたい学校・学びがあるか

中学受験はあくまでプロセスであり、その学校・環境で学びたいという希望が最初にあるべきです。子どもの興味や学ぶ意欲などをくみ取りながら、「この学校でこんなことを学ばせたい」など、大まかで良いのでプランがあるかどうかを考えましょう。

・親子ともに努力出来そうか

中学受験を行うとなると、学校の宿題をこなすだけでは不十分であり学習量は明らかに増えます。内容についても、目指す学校でも違いがありますが学校の授業とは全く違うレベルになるのでかなりの努力が必要です。周囲に受験しない子が多ければ、「なんで自分だけこんなにやらなければならないのか」という思いをするかもしれません。それでも目標に向かって子どもが頑張れそうかどうかを見極める必要があります。

親についても「中学受験は親の受験」と言われるほどにやることがたくさんあります。受験するのはまだ12歳の子どもであり、勉強の計画などを自分で立てられる子はほとんどいません。塾に通わせていても、答え合わせや勉強の計画などサポートをすることがたくさんあります。塾の送迎や、塾によってはお弁当作りなども必要です。共働きであれば、そのサポートはさらに困難になるでしょう。親も受験を行う上での覚悟が出来るかどうかは大切なポイントとなります。

・金銭面の負担は可能か

中学受験を行う多くの子は学習塾に、一般的には3年間通う為その授業料は高額となります。個別塾や家庭教師を選択・併用すればその負担はもっと増えます。学習塾に通わず受験する子もいますが、独自で参考書類の購入は必要となりますし、模試の受験や短期講習だけ受講するなどその都度費用が必要でしょう。私立中学に通うことになれば、入学金や授業料なども当然必要となります。中学受験を検討する際には、どんな時にいくらくらい必要かというシミュレーションを事前にしておくと良いでしょう。

志望校を決めるポイントとは

中学受験をしようと決めた場合、志望校は早めに決めておくと良いでしょう。大まかな志望校選びは、中学受験をすると決めた時で良いです。

最初は高望みなどと決めつけなくて大丈夫です。学年が上がり勉強が進んでいくにつれ、学力の伸びが具体的になってきたら志望校を見直していきます。最終的な受験校を決める時期は、6年生の秋頃で良いでしょう。

早い時期に決めておく理由は、毎日何となく勉強を進めるのではなく「この学校に行きたい」「ここでこんなことを学びたい」などの目標を持てるからです。また、学校によっての出題傾向や対策もあります。具体的に行うのは6年の夏以降となりますが、知っておくことで必要な勉強に力を入れることが出来ます。

まずは大まかな基準を決めましょう。「偏差値50以上の学校」「通学に1時間以内」「男女共学(もしくは男子校・女子校)」などで構いません。学校案内などで、基準に該当する学校をピックアップしてみましょう。具体的にはどのように選べばいいのでしょうか。

・学力

まずは子どもの偏差値を知ることから始めます。それは現在の学力を測るということです。模試や塾のテストなどを受けてみると分かるでしょう。しかし偏差値はあくまで一つの基準であり、模試の結果に一喜一憂してはいけません。

受ける模試などによっても、同じ学力で違う偏差値が算出されることもあります。当然頑張りによって大きく伸びる子もたくさんいますし、偏差値が大きく満たない学校を受験して合格する子も少なくありません。

・所在地

どんなに憧れの学校があっても、6年間通うことを考えれば通学時間を考慮する必要があります。目安としては片道1時間程度と考えましょう。しかし時間内であっても、乗り換えが多い・バスに乗る必要がある、など交通手段を考えた時に毎日通うことが現実的かどうかを知る必要があります。

・教育方針、校風や施設

学校の教育方針や校風は様々です。自主性を重んじる、補習が充実して面倒見が良い、レベルが高く生徒同士が切磋琢磨出来る、などそれぞれに良さがあり合う・合わないも当然あるでしょう。親が学ばせたい教育方針なのかどうかも大切ですし、子どもが楽しく通っている姿を想像出来るのか、ということも重要です。

伝統校か、新興校かも重要な観点でしょう。学校の施設や部活など、個々の学校で大きく異なります。良い施設が揃う学校なら施設費も高額となる可能性があります。何を重要視するのかは、家庭で話し合い本人の希望もしっかりと取り入れましょう。制服の有無やデザインが気になるという子どももいるかもしれませんね。

学校を知るには、説明会や文化祭が一般的です。早い時期から多くの中学校について情報収集を開始しましょう。コロナ禍で現地での開催を中止している学校もありますが、オンラインで実施しているところも増えています。ホームページなどで確認しましょう。特に文化祭では子どもが「この学校に行きたい」と強く思うことで目標を具体化し、勉強を頑張る為のモチベーションとなることが多くあります。

学校の最寄り駅に出向き、通学・帰宅する学生の姿を見てみることを勧める先生もいらっしゃいます。実際に生活している姿を見ることで、より具体的に通う姿をイメージ出来るでしょう。

筆者の息子は、小学校に入学した頃から行きたいと思う学校があり、文化祭に行くことでその思いを強くしました。塾に通う様になった今でもその気持ちは変わりませんが、周囲の状況を見聞きすることで違う学校にも興味を示しています。現在4年生である為、第一志望を決めつけずに今の内に多くの学校を見ていきたいと考えています。

実際、今年受験した塾の卒業生の話を聞く機会がありましたが、ある文化祭に行って志望校を決めた後違う文化祭に行ってまた志望校を変えて、結果的に後で見た学校に進学するという子がいました。早い内に志望校が絞れていれば対策も出来ますが、それ以外の学校の情報も常に収集しておきいつでも方向転換出来る様にしておくことが必要でしょう。

中学受験を行うかどうか、そして行うならどこを志望校にするかは、当然親の希望も大きく関係してきます。しかし実際受験して通学するのは子どもであるということは絶対に忘れてはいけません。日ごろからコミュニケーションを取り、子どもの意思を尊重することが大切ですね。

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