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日常にハーブを簡単に取り入れられる方法は?ハーブの力でセルフケアしよう。

  • 2021.5.14
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コロナ禍で生活リズムが変わり、なんだか調子が悪い…。そんな人にこそじっくりと読んでほしい、心と体に役立つこと。今回はハーブの力について。約1万年前から人々の美と健康に寄り添ってきたハーブ。そんな自然のパワーで生活を豊かにするには?

薬がない時代から人々の生活に寄り添う存在。

ハーブを食べるのはもちろん、皮膚に塗って体内に吸収したり、香りを嗅ぐことで脳を刺激。様々な取り入れ方で心身にアプローチ。

ハーブは、ラテン語で“草”を意味する「ヘルバ(herba)」が語源。定義は諸説あるが、主に薬効がある植物か、香りのある植物といわれている。「一般的にスパイスは実や樹皮、果実、根を指しますが、ハーブは花や茎、葉であり、植物の部位によって呼び方が変わります。植物の中には危険なものもありますが、実際に食べたり嗅いだりしてみて“人にいい作用のある葉、茎、花”=“ハーブ”と位置付けられています。

大航海時代には、スパイスは熱帯アジア原産のものが多く、貿易では金と同じくらい高値で取引されていたため、特別なものでした。一方で、自家栽培ができ、かつヨーロッパでは自生していて手に入りやすかったハーブは、身近な存在として広く使われ、親しまれるようになりました」さかのぼること1万年ほど前から人々の手で栽培され、利用されてきたハーブ。その起源といわれる古代エジプトでは、「パピルス」と呼ばれる筆記媒体に薬草の使用方法が示されている。

例えばマッサージなどに使用する油に香りを移して香油にしたり、ミイラの防腐剤として使われたり。その後、古代ギリシャに伝わったことでハーブの研究はさらに進み、医師のヒポクラテスが医学の分野で約400種類の活用法を記した書が発見された。「まだ薬がなかった中世ヨーロッパでは、修道院でハーブを育て、治療のために利用していました。当時は下水の設備が整っておらず、入浴の習慣もなく衛生的ではなかったため、体臭を紛らわす目的で、香りの強いハーブが重宝されていたんです。また、薬の代わりに抗菌作用が強いハーブで除菌をするなど、民間療法として実践・研究されました。ちなみに日本でも大葉やわさびなど独自の植物が採れたため、貿易が盛んになるまでは様々に活用されました。菖蒲湯や柚子湯の習慣も、そんな人々の知恵からうまれたものです」

こうした長い歴史を経て、ハーブは人々の生活に役立ってきたが、なぜ心と体の両方に効果的なのだろうか。「植物は自身で移動することができず、紫外線にさらされながら水分や栄養を吸収するなど、かなり過酷な環境で育っています。近年、注目される第7の栄養素『ファイトケミカル』とは、そんな環境の中で、紫外線や虫などの有害なものから身を守り生き抜けるように植物が作り出した化学物質のことで、抗酸化作用など、人間にとっても様々なよい作用をもたらします。

直接口から入れることはもちろん、肺から吸収されれば血流に乗り、体中を巡ります。肌に塗れば皮膚を通して体内に。また、香りなどの成分は嗅ぐことで鼻から脳に行き、自律神経や女性ホルモンに作用するので、心にもいい効果があるんです。ほかにも、ハーブにはたくさんの成分が入っており、その人の体の自然治癒力に働きかけてくれる存在です。思い立ったら、すぐにでも活用してほしいですね」

病気になる前のプチ不調に取り入れるのが大切。

Hanako読者層の女性たちが、簡単に取り入れられる方法は?「仕事で忙しく食生活が偏りがちな方が多いと思うので、いつもの食事にハーブティーを足してみるのがおすすめ。ミネラルやビタミンなどの栄養素が含まれているうえに、抗酸化作用もあるのでエイジングケアなどの美容にも効果的です。

また、女性は結婚や出産、育児などライフステージの変化が多く、体調管理が大変。病気になる前に予防できるのがハーブの魅力なので、薬を飲むほどではないプチ不調のときに自分でケアできる術を知っておくと安心です。若いうちから体を慣らしておけば、余裕がないときでも“そうだ、ハーブを取り入れよう”“香りを嗅いで気分転換しよう”と、すぐに対応することができます。西洋医学では薬を飲んだり、手術などの手段もありますが、女性ホルモンや自律神経の領域は完治に時間を要することが多い。日々の生活習慣の改善が重要になってくるので、日常的にハーブを取り入れてもらえれば、予防が手軽な形でできますよ」

ハーブが心身の健康に役立つのは…

1.「ファイトケミカル」を味方にできる

有害なものから身を守るために植物が作った化学物質。色素や香り、苦味、ネバネバなどの成分を取り入れることで心身に好反応が。

2.あらゆるところから体内に吸収できる

口で食べたり、皮膚に塗ったりして体内に吸収。さらに、鼻で香りを嗅ぐことで脳が刺激され、心身の健康につながる。

3.人に働きかける多種類の成分

ハーブが持つ様々な種類の成分が、その人の体に合わせて働きかける。多種類の成分で相乗効果もあるため取り入れやすい。

Teacher…山本真衣(やまもと・まい)

ハーブスタイリスト。20代でハーブの魅力を知り、独学で知識を増やす。現在はインスタグラムなどで、暮らしに取り入れやすいハーブの活用法を提案している。

(Hanako1196号掲載/illustration : Ema Mori text : Asami Kumasaka, Emi Suzuki, Moe Tokai)

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