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旅で得られる“あれこれ”をパスポートなしで。旅行気分を味わうエンタメ 7選

  • 2021.5.9
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日本を飛び出すと、異国ならではの独特の文化、料理、景色に出会える。その地に降り立ち、直に感じる空気は格別ながら、今はパスポートを使わずとも、自宅で海外旅行気分を味わえるエンタメがあふれている。映画を見て、本を開いて、香りを楽しんで……Harumari TOKYO編集部が厳選した、ガイドブックとは一味違う目線で海外を楽しむモノ・コトをご紹介。その土地の新たな魅力を楽しみながら、次に行きたい旅先に思いを巡らせよう。

①ガイドブックには載っていない奥深き地へ。世界規模の興味を広げよう

「海外旅行に行く」と決めても、旅行会社であらかじめ組まれたツアーや、ショッピングやグルメ中心の旅ではなんだか変わりばえしない。
写真集「世界の美しくてミステリアスな場所」はその名の通り、世界中の神秘的な場所を集めた写真集。見るからに不思議な場所や、一見美しいのにエピソードを聞くとゾッとするような場所ばかりが収録されている。「怪異の噂のある場所」、「死者を祀る鎮魂の場所」、「遺棄された場所」、「謎と奇跡が伝わる場所」、「謎多き遺跡が残る場所」という写真中心の5章と、「不思議な炎が見られる場所」「未確認飛行物体にまつわる場所」という2つのコラムで構成。どれもファンタジー世界のようだが、もちろんすべて実在する場所だ。

本書のポイントは、そのスポットの歴史やエピソードをしっかり紹介してくれている点。エピソードの中に出てくる人物の気持ちを考えたり、どんな超常現象が起こるのかとワクワクしてみたりと、想像や考察を巡らせるのが面白い。ガイドブックでは出会えないミステリアスな場所は、思いもよらなかった興味の幅を広げ、人生という自身の旅までも深めてくれそうだ。

②映画のような美しき現実世界に、仕事のインスピレーションを得る

Paul Fuentes | @paulfuentes_photo |paulfuentesdesign.com | Oceanside, California |Harumari Inc.

こちらも同じく、世界の実在の風景を集めた写真集。『グランド・ブダペスト・ホテル』や『犬ヶ島』で知られるウェス・アンダーソン監督の映画に出てきそうな場所をセレクトするInstagramアカウント「@AccidentallyWesAnderson」を書籍化したものだ。架空の世界のはずのウェスの世界観と、実在するスポットとを結びつける興味深いこのプロジェクトには、世界中のクリエイターなどから情報が提供されている。ウェス・アンダーソンファンのみならずとも、その不思議でメルヘンな世界観に引き込まれることは間違いない。

最大の魅力は、その色彩センス。『ライフ・アクアティック』の水色、『グランド・ブダペスト・ホテル』のピンク色など、それぞれの映画に用いられるキーカラーはポスターを見ただけでも心が躍る。どこかで見たような、でもどこにも存在しないような、唯一無二の映像世界がそのまま収められている。加えて、ウェス・アンダーソン本人による序文とともに、各スポットの詳細なガイドも興味深い。ただ“ウェスっぽい”だけの場所なのか、特定の映画を想起させる場所なのか……。ひとつひとつの解説も気になるところだ。映画のような、現実の世界。色彩や写真構成など、現実世界とわかっていながら、どこか作り込まれたデザインの要素も感じられる本書は、海外へ旅した時に得られるような、仕事へのインスピレーションまで与えてくれる。

ウェス・アンダーソンの風景(仮)
価格:3,500円(税抜)
発行 : DU BOOKSHarumari Inc.

③ 絵画として切り取る“いつもの日常”。風景画が教えてくれる、当たり前の尊さ

花が香り咲く春の様子、夏の舟遊びの風景、紅葉が野山を彩る秋、冬の美しい雪景色など、四季折々の美しい風景が広がる画集「366日 風景画をめぐる旅」。モネ、ルノワール、ゴッホ、クリムトなどの巨匠たちの名作から、北欧やロシアなどの知られざる作品までさまざまな作品が収録されている。

この本の特徴は、1日1点、その日付に合わせた風景画が楽しめること。また美術、映画、音楽、文学、都市論、ファッションなど幅広い分野で執筆を行う、著者・海野弘のわかりやすい解説も読み応えたっぷりだ。絵画の見方や知識も身につくので、ページをめくるだけで美術館に行って音声ガイドを聴いているかのように楽しめる。
時に、風景画は写真よりもリアルに私たちの目に映る。作家が見せたい部分だけを表現することで、その世界の本質が浮き彫りになるからだ。描かれているものは、単なる風景か、人の営みか、季節の普遍性か。”絵画”として風景を見つめた時、自分の周りにある現実の自然や、当たり前の日常、巡りくる四季の彩りが、改めて愛しく思えてくるだろう。

④ 生き様も、街も、人ももっと自由でいい。突き抜けた解放感で心地いい刺激を

2006年のサンフランシスコを舞台にした、Netflixで配信中のドラマ「Girlboss(ガールボス)」。実在するファッション通販サイト「Nasty Gal(ナスティ・ギャル)」を立ち上げたソフィア・アモルーソの、破天荒なサクセス・ストーリーを描いた物語だ。

大学をドロップアウトしやりたいこともないソフィアは、バイトにも身が入らず店長とケンカしてクビに。そんな彼女の楽しみは古着屋めぐりだ。ある日、行きつけの店で掘り出し物のジャケットを見つけ、高値で転売。これをきっかけに自信を得たソフィアは、ゼロからファッションブランドの立ち上げに挑んでいくーーと、話は展開していくのだが、ストーリーの痛快さはもちろん、見ていてとにかく心地いいのがサンフランシスコの空気感。明るく陽気な街の雰囲気、気さくで優しい人々、にじみ出る自由な思考は、同じ場所に留まっていると、つい忘れがちな解放感を思い出させてくれる。サンフランシスコといえば、スタートアップ企業の聖地でもあり、LGBTQ +など多様性を象徴するムーブメントの中心地でもある。自分と違う部分を持つ人を面白がりつつも、包み込んでくれる街の温かさと共に、ファッションやインテリアにも注目して前向きな刺激を得よう。1話30分で完結するので、サクッと見られるのもおすすめ。全13話、1日30分ずつ、自由の国を旅しよう。

⑤ラテンの明るさ、おいしさが満載!自炊心が高まる”地元メシ”に元気をもらう

© 2014 Sous Chef, LLC. All Rights ReservedHarumari Inc.

旅の醍醐味といえば、その土地の美味しいグルメ。気合を入れて一流レストランへ足を運んでもいいが、地元の人が愛する素朴な味を堪能するのもまた楽しい。そんな食の気分を高めてくれる映画としておすすめなのが、『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』。2014年に公開され、今でも根強い人気を誇るロードムービーだ。
三ツ星レストランで働いていた超有名シェフのカールは、ある日、自分を酷評した辛口料理評論家とTwitter上でモメて炎上、店を辞めてしまう。そこから、ひょんな事がきっかけで、キューバサンドのフードトラックを始めることに。キューバ文化が根強いアメリカ東南部のフロリダから、西側のロサンゼルスまで、アメリカを横断しながら各地でキューバサンドを販売しながら旅をしていく物語だ。

劇中でとにかく心を奪われるのが、料理のシーン。食べる場面のみならず、作り上げる手際の良さがとにかく鮮やかで圧倒される。この映画を見た後、キューバサンドの作り方動画を検索する人が続出したのもうなずける。食べることの楽しさ、喜びがギュッと詰まったこの映画。自炊心に火がついたら、次に行きたい国を思いながら、その料理を作ってパワーチャージしよう。

⑥話題のバーチャルツアーは予告として鑑賞。いつかいく日のために深める学び

昨年の自粛生活から、飛躍的に進化したサービスのひとつが、バーチャルなオンラインツアーだ。国内外、さまざまな地域で実施され、その土地を実際に訪れているかのようなリアルに近い体験を得られると好評を博している。中でもエジプト政府が無料公開している、古代遺跡を巡るバーチャルツアーは史跡ファンならずとも興味をそそられる内容だ。バーチャルとはいえ、ラムセス6世の墓やモスク、赤修道院といったかの有名な遺跡を惜しみなく公開。遺跡の細部はもちろん、全体図やMAPのような俯瞰した図面まで閲覧でき、同時に日本語の解説も読むことができる。

このツアーを可能にしているのが、空間の360度画像を連続的に撮影してつなぎ合わせる「3Dスキャニング技術」。「3Dマッピング」や「3Dモデリング」としても知られるこの技術は、不動産業界をはじめとする特定の業界ですでに人気が高まっていたが、新型コロナウイルスによる危機を受けてその真価を発揮するようになった。そしてエジプトバーチャルツアーでは、この技術を導入することで、観光客が及ぼす史跡への影響を軽減することも期待されている。私たち観光客にとっては文化遺産を自宅で楽しめるメリットがありながら、文化保全にも役立つ新サービス。とはいえ、リアルな体験の代用ではなく、予告編として楽しんでほしいとは主催者の弁。いつか実際にエジプトを訪れる日のために、バーチャルツアーを活用して、ゆっくりじっくり学びを深めよう。

⑦変化をつけるなら香りから。フランスの豊かな香りで、日常を少し芳しく

フランス・パリ生まれのコスメブランド「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」。1803年に創業し、200年以上経ったいまも、創業当初の理念を踏襲した香水や基礎化粧品を取り揃えた総合美容薬局として展開している。日本では2017年、代官山に1号店をオープン。パリと東京の二都市を表現したという店内は、右側がパリ・左側が東京というユニークなデザインで、思わず写真を撮りたくなるフォトジェニックな空間だ。棚には、インテリアのアクセントとして飾りたくなるようなアンティーク調の香水やキャンドルなどが陳列されていて、見ているだけでワクワクしてくる。

商品の特徴の一つは、フランスらしい豊かな香り。実はブランドと香りの探求の歴史は古く創業年から始まっている。調香師であった創業者のビュリーは、“自慢の鼻”と経験を活かして、肌に有用な天然の植物原料を使ってバリエーション豊富な香りを生み出した。展開する花々や大地の香りは、遠い異国を思い出させてくれるビュリー独自の配合ばかり。日々の変化を付けづらい今、芳しいビュリーの香りがあれば、気分転換できそうだ。

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