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「早起きは三文の徳」は本当か? ラジオ体操も早朝散歩も試したフリーライターがたどり着いた結論とは

  • 2021.5.3
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「早起きは三文の徳」ということわざがありますが、本当に「三文の徳」なのでしょうか。散歩ライターの増田剛己さんが解説します。

早起きは本当に得なのか

新型コロナの感染拡大で、在宅ワークがすっかり普及しました。満員電車から解放されて、朝の貴重な時間を通勤ではなく、仕事にあてている人も少なくないでしょう。

そんなときに思い出すのが、「早起きは三文の得」ということわざです。早起きは本当にいいことなのでしょうか。今回は在宅ワークの観点から、その是非について考えてみました。

原稿を書くにあたって、インターネットでことわざを調べていたら「早起きは三文の徳」とありました。あれれ、「三文の徳」なんですね。ずっと「三文の得」だと思っていました。

カフェのモーニングのメニュー看板(画像:増田剛己)

毎朝5時25分からの情報番組『めざましテレビ』(フジテレビ系列)で、『紙兎(かみうさぎ)ロペ』というコメディーアニメーションが放送されています。主人公はうさぎの高校生「ロペ」で、先輩でシマリスの「アキラ先輩」との間で繰り広げられるさまざまなストーリーが面白いです。

ある回で、アキラ先輩は「早起きは三文の徳だなぁ」と発言します。すると、ロペがすかさず「三文ってなんすか?」と質問、アキラ先輩は「わかんねぇ」と返します。

もはや、現在の高校生は三文を知らないのでしょうか。言うまでもなく、「文」は江戸時代までの貨幣単位。じゃ、今の貨幣価値でどのくらいなんだろうと検索したら、「100円ちょっと」と出てきました。

つまり「早起きは三文の徳」は、早起きすれば100円ちょっとの利益になるということ。なお「早起きは三文の徳」の意味には、

・早起きすればいいことがある・早起きをしてもたった三文くらいの得にしかならない

という、ニュアンスの異なるふたつの解釈があるようです。

毎日1時間ずれていく就寝時間

筆者(増田剛己、散歩ライター)は、大学を出て1年ほどサラリーマンとして働いていましたが、それ以降はずっとフリーランスのライターで、基本は在宅勤務です。

最初から在宅勤務というわけではなく、駆け出しのライターだったころはまだ手書きの原稿の時代で、編集部の片隅で書くことが多かったのです。その後、家庭用のワープロやファクスが出てきて、自宅で仕事をする比重が増えてきました。そのうち原稿をメールで送るようになってからはほぼ在宅で仕事をしています。

コロナ禍のサラリーマンの在宅勤務がどのようなものか詳細をよく知らないのですが、筆者の場合、上司にあたる人は出版社の編集者でした。

締め切りを過ぎても原稿が出来上がっていないと、編集者からお叱りの電話が入ります。昔はメールも未整備だったので「メールで送りましたが届いていませんか? もう一度送っておきます」と言いながら、必死で原稿を書いていました。

1998年撮影。筆者は当時、起きたらすぐにパソコンに向かい、眠る寸前まで仕事をしていた(画像:増田剛己)

そのころ書いていた原稿は、インターネット関連のものでした。時代は1990年代後半で、インターネットをやっている人はまだ少なかったこともあり、「インターネット上には○○の情報がある」ということを紹介するだけで、記事になったのです。

しかし海外のサイトばかりで、日本人によるものは少ない時代。そのため、英語で書かれたサイトのスクリーンショットを撮っては、紹介原稿を書いていました。さらに当時はインターネットの通信速度が遅く、画像ひとつダウンロードするだけでも、かなりの時間がかかりました。

取材して、原稿を書き、眠気の限界が来たら横になって眠るという生活。食事は出前か、近所のコンビニエンスストアで済ませていました。

自宅でそのような生活をしていたら、結果として起きる時間が毎日1時間ずつずれていくようになりました。朝の8時に起きたら、翌日は9時に起きるといった具合です。時間がずれていくのは、寝る時間がずれていくからでもありました。

不規則な生活な生活を変えたもの

朝早く起きても、数日すると昼ごろ起きるようになり、しばらくして夕方起きるようになります。

朝早く起きたときは、近所にある公園のラジオ体操に参加することもありました。なかなか気持ちいいのですが、この生活をキープできませんでした。

筆者はこんな生活を10年ほど続け、80㎏だった体重は120㎏に。そして45歳のときに糖尿病だと診断されたのです。

早朝のラジオ体操の様子(画像:写真AC)

糖尿病になって少し歩かなくてはならないということで、街歩きや散歩関連の原稿を書くようになりましたが、不規則な生活は変わりませんでした。散歩をする時間帯も、夜だったり朝だったり昼間だったりとさまざま。

このころ経験した散歩で印象に残っているのは、夜明け前のまだ暗いうちに家を出て、朝日が出る光景を目の当たりにしたことです。それまであまり見たことのない光景だったのでけっこう感動しました。

こういった不規則な生活な生活は、ほどなくして終止符が打たれることに。きっかけは結婚でした。

家族のリズムに合わせて生活することで早起きに

妻は会社員で、朝決まった時間に起き、朝ご飯を食べ、会社に出勤していました。そのため、フリーランスの筆者も自然とこの生活サイクルに合わせることになったのです。

規則正しい生活とは、朝起きて、朝ご飯を食べ、昼に昼ご飯を食べて、夜になったら晩御飯を食べて寝るというごく一般的な生活サイクルです。最初の数週間は大変でしたが、慣れてしまえば苦になりませんでした。

筆者は朝寝て夕方起きる生活で、朝顔をなかなか見られなかった(画像:増田剛己)

朝は出勤する妻と一緒に駅まで歩き、その後は足の向くまま、気の向くまま散歩することが日課になりました。こうして平日の朝は小一時間ほど散歩した後に帰宅し、仕事をするようになりました。

起床してすぐにパソコンに向かっていた昔の生活の方が効率は一見いいように見えますが、それは逆で、朝にちょっと散歩をする方が仕事ははかどります。

現在、筆者の体重は70㎏をキープしており、糖尿病もコントロールできています。筆者的には「早起きは三文の徳」だと言えます。もちろん人それぞれで、朝寝坊することで、仕事がはかどる人もいるかもしれません。あなたはどちらでしょうか。

増田剛己(散歩ライター)

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