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料理好きなあの人の器SNAP。デザイナー・YUMI KUROTANIさんの食卓

  • 2021.4.30
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毎日のご飯、どんな器で食べていますか?センスのいい料理好きな方たちに、お気に入りの器を使った食卓のワンシーンをSNAPしてもらいました。デザイナーとして活躍する傍ら、映像や写真のプロップスタイリストとしても活動する・YUMI KUROTANIさんの食卓とは?

YUMI KUROTANI/デザイナー
@yumi.kurotani

美しく透けるガラスの器

笹川健一さんのワイドリムボウル(手前)は、ほのかなブルーグレーのカラーガラスで、繊細な気泡が美しい。モノと空気との境界を曖昧に感じるような、水のような作品です。シンプルなものでも、とても素敵に見せてくれます

小林裕之・希さんの茶杯(右奥)は、鉄板にガラスを吹き込み成形していく型吹きガラス。薄く、形は直線的でシャープ。潤いを感じる表情が加えられ、小さいけれど存在感ある作品です。形や表情違いを少しずつ集めています

霞を表現した、ガラス工房「fresco」のkasumiシリーズ

ぼんやりとした空気感を閉じ込めたようなガラスにトキメキます

光に透けて、きらきらと美しいガラス。いつものデザートやごはんが素敵に見える、魔法の器たち。彫刻のような佇まいは、美しく繊細で“丁寧に扱わないと割れてしまう”。そんな緊張感があって、大切に、大切に使っています。笹川健一さんのワイドリムボウルには桃のゼリーを、小林裕之・希さんの茶杯には苺サワーを。ガラス工房「fresco」さんのkasumiプレートとボウルには、目玉焼き・バタートースト・かぼちゃのナッツサラダをのせました。

ぬくもりを感じる木の器

肌寒い朝、心も体もあたためてくれるトマトスープ。木工作家・堀宏治さんの深くるみ盆にのせて

素敵な丸盆。溺愛しています

イチジクとバターのお菓子。おうちで作れる小さなご褒美

上質なシルク布のような、なめらかな質感の内田悠さんの器

心を込めて作られた木の素材感に、思わずうっとりします。トマトスープを入れた木工作家・堀宏治さんの深くるみ盆は、最初手に触れた時は、“削りたて!”という感じで、まっすぐ伸びた彫り跡に背筋が伸びました。使い込んでいくと今度は彫り跡が優しくなじんできます。長く、愛したくなるお盆です。茶器や日本食、スープにぴったり。

和菓子をのせた内田悠さんの器は、真面目に磨かれたことが伝わる、シルキーな触り心地。染めで色を入れるのではなく木が持っているタンニン質を引き出すことで、色合いがグレイッシュになるそうです。ずっと、ずっと使い続けたくなる器です。イチジクのお菓子は、和菓子が大好きでいつか自分で作れたらいいな、でも難しそうだな、と思っていたのですが、「HIGASHIYA」の棗バターを食べたとき、もしかしたら私でも工夫したら作れる!と思い、アレンジして私なりに作ってみました。ドライイチジクを切って、中に空洞をつくってそこに塩をまぶしたバターと素揚げした胡桃をはさみ、常温でしばらく置く。バターが少し溶けてきたら出来上がり。

色合いや形を楽しむ土もの

朝のバナナトースト。フライパンでバターを溶かして米粉パンを焼く。焼いたバナナと胡桃をのせて出来上がり

白石陽一さんの変形皿。自然を感じる白。ユニークな形

2枚並べると、リズムカルで可愛い

洗っただけの果物も楽しく彩ってくれるMarion Grauxさんの器

ポエティックな淡い色合い、自然を感じるその模様に一目惚れ

綺麗な色や形の焼き物は、忙しい日の簡単なごはんでも、食卓を一気に楽しくしてくれます。なかでも、土っぽくてマットな質感の器が好きです。トーストをのせた白石陽一さんの変形皿は、鋳型に液体状にした磁土を流し込む、という自然経過をそのまま作品にしています。自然から生まれる表面の質感と、人でしか作れない形状が魅力的です。さまざまな置き方で楽しめて、サイズも使いやすいので我が家での登場頻度はかなり高めです。

ぶどうをのせたルビー色の器は、この春迎えた一枚。ポエティックな淡い色合い、自然を感じるその模様に一目惚れしました。ずっと欲しかったフランス人のMarion Grauxさんの作品で、代々木上原の「AELU」で買いました。なんでもないいつもの朝ごはんも、洗っただけの果物も、大切な日の夕飯も、楽しく彩ってくれる器です。

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