入学式や卒業式のとき、スポーツの試合などで歌われる国歌斉唱。
さて、今回ご紹介するのは、国家斉唱に使われている「斉」に送り仮名をつけた「斉しい」という字。
一体何と読むのかわかりますか?
「斉しい」の読み方!
では、早速「斉しい」の読み方を発表します。
「さいしい」「せいしい」ではありませんよ…!
ヒントは斉唱の意味にあります。
1 大勢が声をそろえて一斉にとなえること。
2 二人以上が同一の旋律を同時に歌うこと。
出典:北原保雄編、明鏡国語辞典第二版、大修館書店(2017年4月1日版)p.933
斉唱とは、同時に同じ歌を歌うことです。
同時に歌うためには、みんなが同じタイミングで同じメロディーで歌う必要がありますよね。
「同じ」を似たような、ほかの言葉に言い換えると何と言うでしょうか?
そう!正解は「ひとしい」でした!
「斉しい」の豆知識
なぜ「斉」の字に「ひとしい」という意味があるのでしょうか。
「斉」は、もともと「齊」の字が使われていました。
「齊」は、3本の同じ長さのかんざしを髪の毛にさした形から作られた象形文字です。
3本のかんざしをまとめた様子を表す古い文字も見つかっています。
同じ長さのかんざしを示す漢字なので「斉しい」は「ひとしい」と読むんですね!
ちなみに、かんざしをまとめる様子も意味していることから「斉える」と書いて「ととのえる」とも読みます。
「釣り合いが取れて整っていること」を意味する「均斉」に「斉」が使われているのは「ととのえる」という意味があるからなのです。
まとめ
いかがでしたか?
「斉しい」は「ひとしい」と読みます。
一見すると難しい読み方でも、漢字の起源をたどると「なるほど!」と思えますよね。
「なんでこんな読み方があるんだろう?」と思ったら、ぜひ調べてみてくださいね!
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