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マッツ・ミケルセン、『ハンニバル』最終回でファンの妄想を叶えようとしていた

  • 2021.4.21
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ドラマ『ハンニバル』でハンニバル・レクター博士を演じた俳優のマッツ・ミケルセンが共演者のヒュー・ダンシーとともに同作の一部のファンが抱いていた願望を“叶える寸前”までいったことを明かした。(フロントロウ編集部)

『ハンニバル』、最後のシーンは「違う演出」になる可能性があった

『ハンニバル』は、米推理作家トマス・ハリスによる小説シリーズ「ハンニバル・レクター・シリーズ」の第1作目『レッド・ドラゴン』と第3作目の『ハンニバル』(第2作目はジョディ・フォスター&アンソニー・ホプキンス主演で制作された映画『羊たちの沈黙』の同名の原作)を原作として制作され、2013年から2015年までに3シーズン・計39話が放送された米NBCのテレビドラマ。

画像1: ©DINO DE LAURENTIIS / Album/Newscom
©DINO DE LAURENTIIS / Album/Newscom

マッツ・ミケルセンが精神科医にして人食い殺人鬼のハンニバル・レクターを演じ、ヒュー・ダンシーが、あらゆる犯人に共感し、動機や犯行当時の感情を再現できる特殊な能力を持つ犯罪プロファイラーのウィル・グレアムを演じた同シリーズは、第4シーズンの制作が大いに期待されながらも、第3シーズンをもって幕引きとなった。

制作スタッフもキャストも次シーズンがあるものと思いながら、ファイナルエピソードの撮影に臨んだという同作だが、じつは、視聴者を驚かせた“最後のシーン”は、実際に放送されたものとは、少し違う演出になる計画があったことをマッツが最近応じた米Vultureとのインタビューで明かした。

ファンたちの「妄想」を叶えようとしていた

ネタバレを避けるため“最後のシーン”を詳しく解説するのは割愛する。ただ、マッツ演じるレクター博士とヒュー演じるウィルの距離が同作史上最も縮まった瞬間とだけお伝えしておこう。

『ハンニバル』は、マッツとヒューという美男2人が演じる、シリアルキラーと精神的に不安定なFBI捜査官の危うい関係を絶妙に描いた物語だけに、放送開始当初から2人の恋愛を描くファンフィクションが多く作られてきた。

画像2: ©DINO DE LAURENTIIS / Album/Newscom
©DINO DE LAURENTIIS / Album/Newscom

クリエイターのブライアン・フラーも、マッツとヒューも、レクターとウィルを同性カップルとして描いた作品がネット上に無数に存在することを認識しており、マッツに至っては、エロティックな描写を含む作品に関しても「すごく楽しませてもらった」と2015年の英Empire誌とのインタビューで絶賛したこともある。

シーズン3のファイナルエピソードの最後のシーンの撮影現場では、じつは、そんな一部のファンたちの妄想を現実のものにしようと、マッツとヒュー、そして制作スタッフの大半がギリギリまで粘ったそう。

マッツは、レクターとウィルが接近するシーンで、2人がキスをするという演出を取り入れようとしていたことを明かし、「最後の最後に見つめ合うシーンで、いくつかのテイクを試していたんだ」「僕とヒューは、『やってみようよ! いくつかのパターンを撮ってみよう。クールな仕上がりになるかもしれない』と乗り気だった」とキスシーンを撮ってみることにかなり乗り気だったと告白。

画像: ファンたちの「妄想」を叶えようとしていた

しかし、制作総指揮を執るブライアンは、レクターのウィルの関係をフィジカルなものへと発展させることに反対で、キスシーンはあまりにも露骨すぎると首を縦に振らず、結局、その演出は立ち消えとなった。

キスシーンを入れなくて良かった

マッツは、「キスシーンは撮らなかった。ブライアンが『やりすぎだよ。露骨すぎる』って言ってさ。でも、彼の判断は正しかった」と、結果として、クリエイターであるブライアンの直感を信じてよかったと語っている。

「たくさんのファン二バル(※)たちが、それを望んでいたことは知ってる。ずっとホモエロティックなファンアートの題材にされてきたからね。レクターとウィルは、あらゆる点において、まるで双子のような絆で結ばれていた。でも、体の関係は持つべきじゃないと僕らは決めたんだ。彼らの関係はそれを超越したものだんだよ」。

※『ハンニバル』ファンの愛称

画像: キスシーンを入れなくて良かった

『ハンニバル』は、放送終了から6年がたった今、シーズン4の制作についてスタッフ間で話し合いが進められているという情報は以前フロントロウでもお伝えした。

マッツは、シーズン4が制作されるとしたら、自身を含むすべてのオリジナルキャストたちがカムバックするだろうとコメントしていたが、今回のVultureとのインタビューでも、撮影スケジュールがなかなか過密だったうえ、IQが高いレクター役のセリフを覚えるのも大変だったと振り返りながらも、「やっぱりまたやりたい」と意欲的にコメントしている。(フロントロウ編集部)

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