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【相席スタート・山崎ケイ連載vol.2】『1ミリも好きじゃない夫を振ってから結婚するまで 〜ある意味、夫のシンデレラストーリー!?〜』前編

  • 2021.4.20
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お笑いコンビ<相席スタート>として活躍する傍ら、『ちょうどいいブスのススメ』(主婦の 友社)をはじめとした恋愛にまつわるエッセイを多数執筆。「自分のことを〝ちょうどいい〟ブスと仮定してみる」という、衝撃の恋愛メソッドで話題となった、山﨑ケイが昨年ついに結婚を発表! これまで多くの恋愛テクについて語ってきたケイが、本連載で は、そこから少し踏み込んで、「〝ちょうどいい〟婚活とは?」そしてその先にある、「〝ちょうどいい〟結婚のカタチって?」といった女性の悩みに挑みます!!

「モテ期が来る予定だから、ごめんね」と断った 私に対して夫が思ったのは「おや? 可能性あるぞ」。
夫からの正式な告白を、悩んだ末にはっきり断った私。

だって、次に付き合う人とは結婚もあると思っていたし、自分も不安定な仕事をしているのに相手まで不安定な職業の芸人なんて考えられなかったから。それに、大前提として、

夫を1ミリも好きじゃなかった!

告白を断るとすっかり連絡も途絶え、会わなくなった私たち。

「断ったら諦めちゃうわけ?その程度だったわけ?」と、断ったくせに芽生えてくる面倒な女心はさておき、仕事も忙しくなってきて出会いも増えていたし「新しい恋をしよう!」と次の恋愛に対して前向きな気持ちでいました。

そんなある日、芸人仲間から

「大江(夫の本名)が、吉本をやめて落語家になったらしい」と聞きました。

それでも、へぇ〜がんばってたらいいね、という思いしかなかった私。

それから半年くらい経った頃だったと思います。ずいぶん久しぶりに夫から連絡が。

新しい世界でがんばってるみたいだし、久しぶりに飲みに連れて行ってやるか!くらいの軽い気持ちでした。

会ってみると、

いろいろ考えたんですが、諦めきれないので、結婚を前提にお付き合いしてくれませんか?

とまたしても、しっかり告白されました。しかも今度は「結婚」というパワーワード付きで。

同時に夫は、落語家の給料形態はこういう感じで、月に何本仕事をすればこのぐらいの収入があるので、おそらく毎月このぐらいの収入になります、そしてこのぐらい稼げるようにがんばるので安心してください、とも。

そんなプレゼンを受けつつ、私の本音は

懲りないやつ!

一世一代の夫の告白を受けても私は、

これからモテ期がくる予定だから、ごめんね♡

と断ったらしいです(笑)。自分では覚えてないのですが・・・。

ただ、「結婚」というパワーワード付きの再告白には、面倒な女心を満たしてくれる以上の何かがありました。半年くらい会ってもいなかったのに、まだ言ってくれるんだ、しかもそんな真剣に思っていてくれていたんだ、と。

そのちょっとした私の心の隙が伝わったのか、夫曰く、その「ごめんね」が前の断り方とは違い、

おや? 可能性あるぞ。

と感じたそうで。

そこからまた頻繁に飲みに誘われるようになり、再び夫の好き好きアピールを受け続けることになった私。

ただ、それまでは先輩の私が飲み代を全部払っていたけれどお会計は割り勘になり、、、

半年に1回の飲みが1ヶ月に1回になり、1週間に1回になって.・・・。

実は、告白の返事はなかったはずで、お互いにうやむやなまま会い続けていました。そのうち私は途中から、〝付き合ってるのかな?〟って感じていたのですが、夫は自信がなく聞けずにいたらしく。あとから夫が言うには、夫の誕生日に私が旅行に誘って来たので〝旅行に行くってことは付き合ってるってことでいいんだよね・・・?〟と、そこで付き合ってると確信したそうです。

これが、私たちの結婚のはじまり。腰パン夫との出会いから、1ミリも夫を好きじゃない時代、告白を2回断った過去を経て、交際を「OK」するまでの道のりです。

夫目線で言うと、

告白してフラれてもその相手と結婚までいくこともある

ということです。以前、10回告白して9回フラれたけど10回目で成功してその人と結婚して幸せになった方のお話を聞いたことがあります。

もしこれを読んでくださってるみなさんにも、過去にフラれても諦めきれない恋があるのなら、もしかしたらまだチャンスが残っているかもしれません。ときを経て気持ちが変わったり、あなたの大切さに改めて気づくこともある。私がまさにそうだったんですから。

■次回は『1ミリも好きじゃない夫をふってから結婚するまで 〜ある意味、夫のシンデレラストーリー!?〜』の後編をお送りする予定です。

Profile

山﨑ケイ

やまざき・けい 1982年 6月13日生まれ、千葉県出身。吉本興業に所属するお笑い芸人で、山添寛と 2013年に〝相席スタート〟を結成。2016年には『M-1グランプリ』のファイナリストになる。ネタでもある〝ちょうどいいブス〟目線で書いた著書『ちょうどいいブスのススメ』(主婦の友社)などがある。

イラスト/サヲリブラウン 取材・構成/若山あや

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