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身体ナビゲーションVol.56「新陳代謝が悪くなる原因」

  • 2015.6.19
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こんにちは。健康管理士のSAYURIです。

前回は、基礎代謝と新陳代謝の2種類の代謝とリンパの関係についてご紹介させていただきました。今回は、新陳代謝とリンパの働きについてもう少し掘り下げていきたいと思います。

●新陳代謝が悪いと老廃物がたまってしまう!?

本来の役割を終えた古い細胞は、新陳代謝によって体の外に排出されます。しかし、何らかの原因で新陳代謝能力が低下すると、リンパ液の流れが滞り、体の中にいつまでも古い細胞がたまってしまいます。

このような古い細胞は体内で異物となり、それが蓄積されることで各組織はダメージを受けてしまい、本来の機能までも低下してしまいます。

●運動不足はリンパの流れを悪くする!?

リンパ管は周りの筋肉が動くことで刺激され、それによってリンパ液が押し流されます。しかし、運動不足が続いて筋肉を動かすことが少ないと、リンパ液の流れまで停滞してしまいます。

また、リンパ管自体がリンパ液を押し出す力は弱いので重力の影響を受けやすく、特に腰から足にかけてリンパ液が滞りやすくなります。立ち仕事やデスクワークなど、同じ姿勢を長時間している人がむくみやすいのは、このためです。

さらに、筋肉を刺激しないと熱生産が行われず常に体温が低くなり、消費エネルギー量も少なくなってしまいます。体温が1度下がると基礎代謝は15%も下がるといわれ、同時に血液とリンパ液もスムーズに流れにくくなります。

●過度なストレスは代謝に悪影響!

代謝は、交感神経・副交感神経という相反する自律神経に支配されています。血管やリンパ管の壁には自律神経の働きに左右される平滑筋(へいかつきん)があるため、交感神経が優位になると収縮し、副交感神経が優位になると拡張します。

このように、交感神経と副交感神経が交互に働くことで血管やリンパ管が収縮と拡張を繰り返すのですが、過度なストレスを受けることで交感神経が優位な状態が続いてしまい、その結果、リンパ管の働きが低下し、代謝に悪影響を及ぼしてしまいます。

●暴飲暴食や偏った食事にも注意!

暴飲暴食などの代謝能力を超えるような食べ過ぎや飲み過ぎは、代謝機能を疲れさせ、その働きを鈍くさせる原因になります。さらに麺類やパン、穀類ばかりを取るような偏った食事などによっても、ビタミンやミネラルといった代謝に必要な栄養素が不足し、その代謝が滞ってしまいます。

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こうして見てみると、ここでも食事や運動、ストレスケアといった基本的な生活習慣がさまざまなところに影響していることが分かりますね。忙しい、時間がない、面倒だなど言い訳はいくらでもできますが、やはり生活習慣を見直すのは大切なことだといえるでしょう。

【参考文献】

・総務省認証予防医学学術刊行物『ほすぴ』成人病予防対策研究会発行

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

長年の医療機器メーカー勤務の経験から健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーの資格を取得し、健康管理士事務所『優縁』を設立。現在、食で愛を育む食愛ナビゲーターとして、食育の講演や執筆活動を中心に、NPO法人『予防医療推進協会』理事長として、成人向けの生活習慣改善のさまざまな提案を発信中。

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