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ロレックス求めて東京大移動「それ、お高いんでしょ?」がレベチだった

  • 2021.4.12
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「ロレックスマラソン」に挑戦!

【J子が行く】J-CASTトレンド記者「J子」とその同僚たちが、体を張って「やってみた、食べてみた、行ってみた」をリポートします。

マラソンはマラソンでも、「時計」が目的のマラソンって、な~んだ? 答えは「ロレックスマラソン」。

説明しよう!「ロレックスマラソン」とは、スイスの高級腕時計メーカー「ロレックス」の正規店を回って、人気モデルを探すことなのだ!! 腕時計レンタルサービス「KARITOKE(カリトケ)」を提供する、ななし(大阪市)によると、全国を股にかけ、年単位でマラソンするファンもいるんだって...。そんなに大変なの?「ビギナーズラック」で、すごいモデルに何とかお目にかかれないかな。

この世の終わりのような顔

思い立ったが吉日、私、「J子」は東京都内のロレックス正規店を数か所回ることにした。お目当ては、パイロットウォッチ「GMTマスターII」。ななし広報によると、デザイン性の高いスポーツモデルだ。

「マラソン」というくらいだから、そこそこ歩くはず...運動靴を履こうかな。いや、高級腕時計を扱うお店に足を踏み入れるわけだし、やっぱりパンプスで行こう! あと、お金も多めに持って、いざ出発。

1万円札を財布にぎゅっと詰め込んで出発(イメージです。本当はもっと万札持っていました。ウソをつきました)

まずは新宿駅近辺の正規店からスタート! へっへっへ、いきなり見つかっちゃったりして...。ウキウキしながら、高級感あふれるお店に入る。素敵スマイルの店員と目が合った、今だ!

J子「GMTマスターII、ありますか!(100万ドルの笑顔)」

店員の目が、瞬時にくぼんだ。「申し訳ありません、お問い合わせを多数頂くのですが、ただいま在庫を切らしておりまして」と深々、頭を下げられる。こっちこそすみません、全く気にしていません! 想定通りです!

気を取り直して、次だ次!

逃げるように店を出て、次の店へ。同じ要領で在庫を聞く!

J子「あの、GMT...」
店員「(この世の終わりのような顔)...」

皆まで言うな、ここにもないのはわかりました! 失礼しました!

その後回った二店舗でも、「GMTマスターII」様にはお目にかかれずじまい。なんだこれ...どうしてどこにもないの。幻なの!?

なんで、どうしてないの?(J子の心の中のJ子より)

わずかな希望を頼りに、銀座駅に降り立ったときには足はパンパン、「やっぱり運動靴で来れば良かった」と後悔しきり...。東京砂漠でオアシスを探すがごとく、駅近辺の正規店を三つハシゴした。結果は全滅。「ビギナーズラックで」なんて、とんでもない話でした。なめていました。ロレックスマラソンは一日にしてならず。

「約230万円です(にっこり)」

ななし広報によると、ロレックスはもともと大量生産をしない。そこに、コロナ禍でスイス工場が生産停止していたことなどから、現在は正規店での入手が難しくなっているという。ただでさえ希少価値が高いうえ、さらにアジアでの需要が高まっている影響で相場は右肩上がり。つまり、新品はとても手に入れられず、中古品も価格が「どエラいこと」になっているのだ。

定価からどのくらい跳ね上がっているのか。百聞は一見にしかず(何より、GMTマスターIIを見ずに終われない)。J子は東京・中野区、「中野サンモール商店街」の奥へと向かった。複合ビル「中野ブロードウェイ」内には時計店密集エリアがあり、なんとそこは「時計の聖地」と呼ばれる場所なのだ。きっと「GMTマスターII」もあるはず!

その一角にある、機械式時計専門店「タイムゾーン 中野ブロードウェイ」が取材に応じてくれた。

四方八方を高級時計に取り囲まれて、ドッキドキ! おっと、右側の壁一面を埋め尽くすのは...!?

鎮座する「ロレックス」の数々

わお、ロレックスがずらり! 「GMTマスターII」に出会える予感がふつふつと...。ああ、早く現物を見たい! 挨拶もそこそこに、店長の赤井さんに詰め寄る。

J子「すみません!『GMTマスターII 』お願いします!!!!」
赤井さん「はーい」

私のリクエストを受けて、店の奥へと消えていく赤井さん。えっ、あるんですか! 頼んでおいてアレですけど、あっさりすぎてちょっとビックリ。

赤井さん「お待たせしました」

うほ~! 深緑色の箱からしてもう高級感たっぷり。

J子「もうちょっと近くで見ても大丈夫ですか」
赤井さん「(極上スマイルで頷く)」

「GMTマスターII 126710BLRO」

「GMTマスターII」を求めて三千里。いや、三千歩。足の痛みと疲れが、一挙に報われた気がした...。感動のあまり虚空を仰いだが、ふと我に返る。でもこれ、お高いんでしょう?

J子「すごい重厚で、高級感ありますね~。新品ではないなんて」
赤井さん「新品同様の品(新古品)です。定価だと102万800円ですね」
J子「(ひゃく...に、まん...)あの、つかぬことをお伺いしますが、お店での販売価格は...?」
赤井さん「参考値ですが、約230万円です(にっこり)」

つかぬ事をお伺いしたあとのお気持ち

「ロレックス投資」まであるらしい

「お高い予感」は的中でした。恐るべし、ロレックス人気。

とりあえず、黙って時計から少し距離を取る。目の前に230万があると思うと、緊張感がすごい。定価の倍以上なんですけど! 持参した、なけなしの万札ではとても買えやしません。張り切って財布を膨らませてきた意味とは。

戸惑うJ子に、赤井さんは「『ロレックス投資』という言葉を知っていますか?」と尋ねてきた。えっ、マラソン以外にも「ロレックス○○」ってあるんですか? 初耳。

赤井さん「コロナ不安で価値が一時期下がったこともありましたが、ここ数年ロレックスの価格は右肩上がりです。株のように、購入時よりも高い値段で売却する『資産』として、投資目的で買い求める人もいるんですよ」
J子「ファッションアクセサリーや、コレクション目的で欲しがる人ばかりじゃないってことですね?」
赤井さん「そうです。そういう人は日常で使わずに大事に保管しておくので、新品同様の良い状態で買い取りに出されます」

身に着けたい人、コレクター、投資目的の資産家...ロレックスは、色々な立場の人が血眼になって探しているんですね。見つけるくらいならカンタンだろうなんて考えて、すみませんでした! 出直します!

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