この4月から心機一転、新たなスタートが始まったという人も多いと思います。
その新たなスタートといえば「杮落とし」!
この言葉、一見すると見慣れた漢字で構成されているように見えますが……。
正しい読み方、知っていますか?
「杮落とし」の読み方!
では、早速「杮落とし」の読み方を発表します。
「かきおとし」と読んだ方は、実は不正解!
正解は、「こけらおとし」でした!
「杮」の意味は?
言われてみると、ちょこちょこ耳にする「杮落とし(こけらおとし)」という言葉。
ここで正確な意味を確認してみましょう!
劇場の新築落成を祝う最初の興行。
出典:山田俊雄・石綿敏雄編、角川最新国語辞典、角川書店(1993年12月10日29版)p.350
どうやら劇場の初興行に使用する言葉のようです。
更に「杮(こけら)」という漢字をよくよく見ると、果物の「柿(かき)」とは異なる漢字が使用されていることがわかります。
果物の「柿」は「亠」+「巾」に対して、「杮」は中央棒が貫いています。
では、「杮」とはいったい何なのでしょうか?
①ヒノキ・マキなどの木材をうすくはいだもので、屋根を葺(ふ)くのに使う板。こけら板。木端(こば)。「―で噴いた屋根」
②材木のけずりくず。こっぱ。
出典:山田俊雄・石綿敏雄編、角川最新国語辞典、角川書店(1993年12月10日29版)p.350
現在こそ材木を使用しないケースもありますが、建物は材木が主流でした。
その事実が「杮落とし」に繋がってきます!
材木を使えば必ず出てくる杮(=けずりくず)。
その杮(=けずりくず)を落とすことから「杮落とし」は生まれたようです。
まとめ
いかがでしたか?
「杮落とし」は「こけらおとし」と読みます。
ぜひ、この機会に「杮落とし」の読み方と語源を覚えていって、ご友人やご家族との話のネタにしてみてください!