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イタリアの伝統菓子「パネットーネ」が今アツい! 老舗がフォーブス・イタリア誌の優良企業100社に!

  • 2021.3.29
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パネットーネの写真

「ロイゾン」があるのは、ヴェネチアから西に電車で1時間ほど行ったところにある、世界遺産の街・ヴィチェンツァ。ルネサンス期の建築家、アンドレーア・パッラーディオが手がけた美しい町並みで知られ、市街はユネスコの世界遺産「ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオのヴィッラ」の一部として登録されています。

イタリア・フォーブス誌の優良企業100社に選ばれた「ロイゾン」。Photo:江尻美佳

「パネットーネ」は、クリスマスの時期に食べられることが多く、友人や親戚の家を訪ねるときには、必ずといっていいほど手土産として持っていきます。大きな製菓会社から小さな町のケーキ屋さんに至るまで、多くのいろいろなお店がパネットーネを販売。
パネットーネは、パネットーネ酵母、生卵、小麦粉、バターの4つの材料から作られます。これを使用しないものは、パネットーネとは言えません。
ロイゾンでは、これらの厳選された基本材料はもとより、「パネットーネ」に加えるフルーツやチョコレートなど、イタリア・スローフード協会認定の農産物を15種類以上使用。
また、ロイゾンでは、パネットーネの製造に13もの工程があり、72時間という長い時間をかけてていねいに作り上げていきます。パネットーネは、特別な酵母のお陰で保存料を使うことなく、製造から約6か月という長い間保存が可能。さらに、そのおいしさもキープすることができます。

厳選された食材を使用。Photo:Loison Pasticceri since 1938 – Craft Panettone & Baked Products)
ひとつひとつ、職人によってていねいに作られていきます。Photo:Loison Pasticceri since 1938 – Craft Panettone & Baked Products

このように、イタリアの伝統的な厳しい目により行われる材料の選定や、ていねいなモノづくりもさることながら、今回受賞した理由のひとつと思われるのが、ここ2、3年かけて行ってきた社内のデジタル化です。
さまざまなソーシャルメディアを駆使して、お客さまとの距離をより近くするだけでなく、ケーキ職人が長年培ってきた感覚や経験に頼っている伝統的なモノづくりの工程にも、デジタル化をとり入れて、材料選定と製造工程の両方からトレーサビリティに配慮できるようになりました。

ロイゾン社長のダリオ氏は、「品質へのこだわりはもちろん、パッケージデザインなど細部にわたり、もっとよいものを作りたい。そのためには、どんな小さなことも見逃さない」と熱く語り、日本の“匠”の考え方やこだわりと共通する部分が見受けられました。

ロイゾン社長のダリオ・ロイゾン氏。Photo:Loison Pasticceri since 1938 – Craft Panettone & Baked Products

ロイゾンでは、すでに今年のクリスマスに向けての新商品づくりを開始し、大忙しとのこと! 果たして今年は、どんな「パネットーネ」が生まれるのか、12月が待ち遠しくてしかたありません。
日本でも販売しているお店があるので、気になった方はぜひお試しを。今回のモノづくりに対してアツいこだわりのあるイタリアの企業や職人たちを思い浮かべていただくと、より味わい深くなるかもしれません♪

文・写真/江尻美佳

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