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熊川哲也版「白鳥の湖」、書籍化で語られた「真実」

  • 2021.3.26
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プロのバレエダンサーとして知らない人はいないであろう熊川哲也さんは、「白鳥の湖」を「永遠の教科書」であり、「バレエ芸術の母」であると言う。オリジナルの振り付けはマリウス・プティパと、レフ・イワーノフ、音楽はピョートル・チャイコフスキーが担当しており、人類が誇る名作といえるだろう。

あなたは「白鳥の湖」をその目で拝んだことがあるだろうか。

多くのバレリーナが白鳥になることを夢見て、努力を続ける本作品を熊川哲也Kバレエカンパニーが初めて扱ったのは、2003年のことだった。プティパとイワーノフや作品そのものをリスペクトしながら、自分たちのカンパニーだからこそできる表現方法をし、現代人に訴えかける作品となった。

そして今回、2021年3月24日?28日に熊川哲也Kバレエカンパニー「白鳥の湖」が上演される。それに合わせて、ArtNovel『白鳥の湖 Swan Lake』(303 BOOKS)が3月24日に発売された。

究極の愛の物語『白鳥の湖 Swan Lake』が小説に。

『白鳥の湖 Swan Lake』(303 BOOKS)は熊川哲也さんが作り上げた「白鳥の湖」の美しさや奇跡を、藤田千賀さんが文字にしたものだ。今まで活字化してこなかった細部にまでこだわり、登場人物の心の揺れ動きや、感動のクライマックスまで丁寧に描写した。さらに、豪華な舞台芸術・衣装、ダンサーたちの舞踊シーンは、イラストレーターの粟津泰成さんが担当している。

熊川哲也さんは「白鳥の湖」にどんな思いを込めたのだろうか。

今まで語られることのなかった真実が、ついに明らかになる。

バレエとは、ダンサーのテクニックだけではなく、感情も溶け合ってこそ、観客の心に刺さる美しい表現となる。まずは、キャラクターの心の動きに寄り添い、その世界観に想像力を働かすことが大切なのだ。本書はそんな「白鳥の湖」の世界を知る大いなるヒントとなってくれるだろう。

【熊川哲也(くまかわてつや)さんのプロフィール】

北海道生まれ。10歳よりバレエを始める。1989年、ローザンヌ国際バレエ・コンクールで日本人初のゴールド・メダルを受賞。英国ロイヤルバレエで、プリンシパルダンサーとしての活動後、1999年、K-BALLET COMPANY設立。2006年、Kバレエ カンパニーとして『ドン・キホーテ』『くるみ割り人形』の舞台成果に対し、第5回朝日舞台芸術賞を受賞。2018年、『クレオパトラ』の制作・演出に至る長年の功績に対し、第59回毎日芸術賞特別賞を受賞。2013年、紫綬褒章受章。

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