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【SHOCK EYEの神社習慣】Clubhouseの流行に「あえて乗らなかった」ワケ

  • 2021.3.25
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情報の多さが人々の悩みを生んでいる

僕は長年、一般の人からの人生相談にのっている。今や完全に自分のライフワークとなっているから、かれこれ何年続けているかも、何人に回答したかも正直分からない。本当にたくさんの人の、さまざまな悩みに触れてきた。

そのうえで強く感じるのは、今の情報化社会やSNSによって不幸になっている人がいかに多いかということ。とくに女性にその傾向が強い気がする。女性は古くから家や家族を守る役割を担ってきたから、周囲のちょっとした変化も敏感に察知できる。その分、不安を抱えこみやすいのも仕方ないのかもしれない。

最近じゃ「スマホ脳」という本が世界的ベストセラーになったけど、SNSやスマホへの依存は本当にあるようだ。周囲が知らない情報を掴んだり、SNSでたくさんいいねがついたりすると、人の脳内では幸福を感じる物質が出るらしい。しかもこれってギャンブルをやめられなくなるのとまったく同じ仕組みなんだよね。だからいらない情報まで必死で集めて、どんどん依存してしまう……。

でもスマホって実際ものすごく便利なものだし、正直、スマホのない生活はもう考えられない。だからこそ摂取する情報量は制限するべきだし、スマホとの付き合い方も考えなくちゃいけないと思う。

そういう時に便利なツールとして、僕は神社の素晴らしさを広めたい。お辞儀、柏手といった目の前の動作に集中することでもそうだし、あとは境内を歩きながら自然と向き合うことで、ほんの少しの間でも、日々の悩みを頭の中から追い出すことができるからだ。

神社は太古の人々が残してくれた発明品

僕自身、最近は神社にいる間はスマホを一切見なくなった。初めて訪れる神社ならインスタ用の写真を撮るために取り出すことはあるけど、そうでなければ、参拝して境内を出るまでまったく見ない。ほんの数時間なんだけど、スマホから離れているその時間がすごくいい。自然の中に身を委ねていると入ってくる情報ってきっとすごく少ないんだろう、脳を休ませられたような感覚がある。

最近でいうとClubhouseもそうだ。話題になった時、まわりの人たちとも新しい「オモチャ」の登場に興奮しながらも、どこか本音で「またやることが増えるのか……」なんて話したりしててね。でも冷静に考えてみれば、誰からもやれなんて強制されてるわけじゃないし、人が喋ってるのを聞くかどうかだって自由だ。今の自分にとって本当に必要なモノなのか? 考えた僕は「今すぐはじめなくていい」という結論に至って、いくつかの招待も放置したままでいる。招待してくれた友人には申し訳ないけど、みんながやっているから、という理由では乗り切れなかった。

もちろんClubhouseも、それを使って楽しんでいる人たちも否定するつもりはない。僕だって、SNSで自分のやりたいことを実現している一人だから。ただSNSもスマホもあくまでツール。もしかしたらこの先、僕もClubhouseを使う時が来るかもしれない。でもそれは“僕にとってベストな使い方”が見つかった時だろう。

何も考えない時間を作るというのは、現代に生きる僕たちにとっては難しい作業だ。その中でも情報や雑念を遮断して、自分と向き合う時間を持たせてくれる神社は、僕たちのために昔の人が残してくれた発明品だと思っている。

<column>光が降り注ぐベストタイミングを激写!
Photo & Comment by SHOCK EYE

鹿島神宮の楼門の中に差し込んだ夕陽を捉えた一枚。この場所に陽が沈むのは、季節や時間が揃ったとき。スタッフと一緒にみた夕陽の綺麗さは印象的だったな。僕らが訪れた時間がちょうどベストタイミングだったようで、宮司さんにも「運がいいですねー」と言われたよ。実は到着前にちょっとしたハプニングもあったんだけど、おかげでいい写真が撮れたということで、結果オーライ!

<Data>
今回、参拝したのは……

【鹿島神宮】
茨城県鹿嶋市宮中 2306-1
HP:http://kashimajingu.jp/
御祭神:武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)

【SHOCK EYEプロフィール】
1976年神奈川県生まれ。RED RICE、若旦那、HAN-KUNとともに「湘南乃風」を結成、2003年デビュー。2011年にはポルノグラフィティの新藤晴一らとTHE 野党を結成。著書に『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている小さな習慣』『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている運気アップの習慣』(ともに講談社)がある。インスタグラム上で、Shrinegramという、オンラインでの会員限定コンテンツも人気。
Instagram:@shockeye_official
Twitter:@SHOCK_EYE_

撮影/大坪尚人(弊社写真部)スタイリング/渕上カン ヘアメイク/大島千穂 取材・文/山崎恵 企画/黒田剛

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