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フードロス食材を利用する、アルマーニ / リストランテの試み。

  • 2021.3.23
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銀座のアルマーニ / リストランテは、3月23日より、フードロス食材を取り入れたコースメニューの提供を開始。

コースメニューより。フードロス食材のカンパチとプランクトンパウダーを使った「スパゲット 海の香り」。昆布やワカメなど藻類のプランクトンパウダーが海の香りを引き立て、普段は使用しない部分を利用したルッコラのグリーンソースが見た目のおいしさもプラス。

「フードロス」=食品ロスとは、まだ食べられるのに、捨てられてしまう食べ物のこと。農林水産省によると、世界では13億トン、日本国内では約612万トン(東京ドーム約5杯分)ものフードロスが毎年発生している。日本の数字を国民ひとり当たりに換算すると、これは毎日お茶碗1杯分の食べ物を捨てていることになるというから、この問題が深刻なことがわかるだろう。フードロスは、単に「もったいない」だけでなく、この問題を放置したままでは、環境悪化や将来的な人口増加による食糧危機にも適切に対応できないのだ。

アルマーニグループは、天然資源の責任ある使用、環境問題に真摯に取り組むことが、グローバル企業にとっての責務だと考えている。ジョルジオ・アルマーニ自身も環境問題に対して高い意識を持つデザイナーだ。「私は、環境問題は、誰にとっても深く関わりのあるものだと考えています。次の世代の未来は、私たちの選択にかかっているという事実から目を背けることはできません。また、持続可能性の問題には具体的な手法で取り組むべきであると考えています」というメッセージを彼はたびたび発信している。

トマトは滋賀県のFarm Keiより。飲食店の時短営業などが重なり、出荷できなくなったものを仕入れている。

アルマーニ / リストランテの今回のコースメニューの試みは、FOOD LOSS BANKの協力のもと、食材自体に問題はないものの、不揃い・規格外となった野菜や、新型コロナウイルス感染症の影響により出荷先を失った食材など、廃棄される予定の食材を調達し、全メニューに取り入れるというもの。これは生産者にとっても心強いものに違いない。アミューズからデザートに至るまで、フードロス食材の個性を最大限に活かした、創造性豊かで、食材の生命力を感じさせる渾身のメニューだ。

色とりどりのトマトを使用した前菜「トマトのヴァリエーション」。湯むきをしたトマト、トマトのジェラート、トマトの皮を乾燥させた粉末、トマトのコンソメと、トマト尽くしの爽やかな味わい。

捨てられてしまう食材というネガティブなイメージを払拭し、食材の生命力、旬の味わいが存分に感じられるコースメニューをいただくことで、私たちも自身も日常的にフードロスをなくしていくよう、意識を改革できそう。

神奈川県のあきさわ園で栽培された柑橘を使用。減農薬や無農薬により形が不揃いだったり、見た目が悪くなり市場で販売できない、または間引きされたミカンなど廃棄せざるを得ない柑橘を、見た目も愛らしいアミューズに。甘味と酸味のバランスがいい湘南ゴールドや春の山菜うるい、ビスコッティにはビーツを練り込んで。

新潟県、飯塚農園で栽培され、出荷には規格外などと判断されたアスパラガスを使った「ホワイトアスパラ サフランのベアルネーズソース」。甘みのあるホワイトアスパラガスを存分に堪能できる2品目の前菜。トッピングした海ぶどうの食感と塩味もアクセントに。

飲食店の時短営業などが重なり出荷先を失ったり、コロナ禍により海外輸出ができなくなった、愛媛県産 愛鯛・鹿児島県産 桜勘を使用した「真鯛 グリーンピース ハーブソース」。ペコロスやグリーンピースが添えられ、華やかな仕上がりに。真鯛の出汁に香り高いハーブソースをかけて召し上がれ。

メニュー名「柑橘」そのままに、フレッシュな柑橘の果肉、ジュースを使ったゼリー、コンポートに仕上げたピール、白い綿の部分をピューレ上にして乾燥させたチップやスパイスなど、柑橘の魅力を余すことなく食べ尽くす1品。

マダガスカル産カカオを使用した「カカオ クリーム,ゼリー,グラニータのヴァリエーション」。カカオクリーム、カカオハスクのゼリー、白い綿の部分を使用したグラニテ、発酵させて作ったカカオのシロップなど、チョコレート作りの工程で捨てる部分を活かしたデザート。

アルマーニ / リストランテ  7皿のフードロス コースメニュー(ランチ/ディナー)内容:アミューズ、トマトのヴァリエーション、ホワイトアスパラ サフランのベアルネーズソース、スパゲット 海の香り、真鯛 グリーンピース ハーブソース、柑橘、カカオ クリーム,ゼリー,グラニータのヴァリエーション料金:¥10,000(税込み、サービス料別)

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