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2021年のウエディング・トレンドは、極少人数婚&“駆け落ち”婚

  • 2021.3.21
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ビフォー・コロナの時代には、アメリカ一国だけで550億ドル(約6兆円)も売り上げていた、ウエディングビジネス。2020年に世界的なシャットダウンを経験するまで、その勢いは増すばかりでした。ここ何十年もの間、冨と地位を見せつけるイベントだった結婚式が、インスタグラムの隆盛によって、さらにその側面を強めていたと言えそうです。

数日間にわたるお祝い、遠方でのリゾートウエディング、ウエルカムパーティーやお別れブランチ、さらには、ダブルウエディング(例:カーリー・クロス&ジョシュ・クシュナー、ソフィー・ターナー&ジョー・ジョナス、シャーロット・カシラギ&ディミトリ・ラッサム)。内輪のお祝いの後、場所を変えて盛大なパーティーを開くのが、経済的な余裕のあるカップルのお決まりのパターンになっていました。

25ans Wedding

ところが、2020年中に予定どおりの結婚式を挙げるのは難しいことが明らかになったのが、昨年夏。会場が閉鎖されたり、旅行が規制されたりし、ズームウエディングが短いトレンドになりました。そして、その後さらなるオプションを探したカップルたちが行き着いたのが、超少人数婚と、場所を変えてふたりだけで挙げる、“駆け落ち”婚。

ウエディングプランニング会社The Knotによると、2020年に結婚式を予定していたカップルの96%がプランを変更したものの、完全にキャンセルしたのはわずか7%のみ。規模を小さくして式を行ったカップルの43%は、パンデミック後にあらためて式を挙げるつもりはない、と答えたのだとか。また、極少人数でのウエディングプランニングを専門とするSimply Elopedにとっては、今年1月がこれまでで最も予約の多かった月で、この傾向は今年いっぱい持ち越される見通しだとのこと。

旅行会社Embark Beyondのハンナ・クレッグさんによると、かつて、“駆け落ち”婚は1年に一度起こるくらいのものだったそう。ところが、6月からその数が増え始め、2月には1週間の間に4組のプランを立てたのだとか。自然に囲まれたバーモント州の人気ホテルTwin Farmsの業務執行取締役、ジョン・グラハム氏によれば、「プライバシーが最高の贅沢となった今日、駆け落ちという考え方は、さらに楽しまれることでしょう」とのこと。

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ビバリーヒルズやハンプトンでは、コロナ禍でも自宅の庭を使って内輪のお祝いをした人も少なくありません。また、アメリカ国内やカリブ海、メキシコには、“駆け落ち”婚(通常10人まで)や極少人数婚(州の規制により、最大50人まで)の急激な需要の増加に対応したホテルがあり、これを利用して結婚式を挙げた人もいたそうです。

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安全に万全を期すなら、“駆け落ち”婚=ミニリゾート婚にはメリットもたくさんあります。例えば、本当は招待したくない遠い親戚をよばなくてもいいし、200人とちょっとずつ話す代わりに、本当に親しい人との時間を味わえるのも、ミニリゾート婚だからこそ。

テーブルコーディネートや色の統一などに頭を悩ませなくてもいいのも、もうひとつのメリット。「山頂にヘリで降り立ったり、テントでプライベートなディナーを楽しんだりと、極少人数婚は、カップルとその近親者や親友にとって特別な経験を可能にしてくれます」と語るのは、ユタ州にある、乗馬やフライフィッシング、ハイキング、ピクニックなどが楽しめるThe Lodge at Blue Skyのジェネラルマネージャー、ジョー・オッジーさん。

そして、大規模な結婚式では決してできないことのひとつは、急な予約。ハワイにあるThe Mauna Kea Beach Hotelでは、昨年10月に州が事前検査プログラムを導入した後に、少人数ウエディングの予約が急上昇したそう。

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ラグジュアリーホテルはあらゆる形のお祝いに精通している上、旅行に関する規制にも常に柔軟に対応しているそう。例えば、カリフォルニアのナパバレーにあるAuberge du Soleilでは、新婚カップル限定で、オリーブの林の中でプライベートなセレモニーをし、藤棚の下でプリフィックスディナーをとるというユニークなプランを用意。「元々カップルが描いていたシナリオとはだいぶちがうかもしれませんが、とてもロマンチックで、一生残る思い出になったようです」と語るのは、同ホテルの営業部長、ルネー・リッシュさん。

ハネムーンが難しくなった今、結婚式を挙げた場所に滞在し、ミニムーンを楽しむ人も増えているそう。Embark Beyondのハンナ・クレッグさんによると、「移動を抑えつつ、旅先での時間を楽しめる、素晴らしい方法です」とのこと。

もっとも、コロナ禍を機に、これまでの盛大なウエディング・パーティーは消えてしまうのかと言えば、そうではなさそうです、とクレッグさん。「社内の動きを見ると、招待客200名以上のイベントは30%増加しています」「カップルたちはできるだけ早く、自分たちの結婚式や人生の節目を盛大に祝いたいと思っているのです」。

今はできることをするしかありませんが、一日も早くコロナ禍が収束して、人々が安心して集まれるようになるといいですね。

翻訳/mayuko akimoto Photo Getty Images From TOWN&COUNTRY

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