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表参道に“森”が!本気のキャンプギアが必ず見つかる体験型ストア「UPI」へ

  • 2021.3.20
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いよいよアウトドアに絶好のシーズンがやってくる。それに向けてキャンプギアを新調したり、自前のギアをメンテナンスしたり……。そんな妄想を膨らませているアウトドアフリークは、表参道に誕生した「UPI」に足を運んでほしい。キャンプフィールドを備えた店内で、気になる道具を体験しながらじっくり選ぶことができる。

アウトドアにおいて楽しみのひとつがこだわりのギアを揃えるということ。毎シーズンリリースされる新作や、ブランドの個性と歴史が反映されたストイックな物づくりを見るとグッと気分が盛り上がる。一方で、アウトドアショップには多種多様なタイプのギアが並んでいる。それぞれに良さがあるのだが、初見で自分にフィットするギアか見分けるのは至難の技である。さらに、フィールドに繰り出す前に、使い方のコツもマスターしておきたいところ。

「イベントなどでキャンプギアの使い方などをレクチャーするお店はありますが、店内に売っているアイテムをそのまま自然の中で体験できるというお店は初めてなんじゃないでしょうか」

そう話すのは、「UPI表参道」の店長・溜池剛太郎さんだ。溜池さんは以前、富士山2合目のキャンプ場に勤めていたアウトドアの超ベテラン。店内には溜池さんをはじめキャンプやギアに精通したスタッフがおり、マンツーマンでしっかり教えてもらえるため、知識ゼロでも満足のいく買い物ができる。

室内なのに植物や木々が自然と育っていく“リアル”な環境

「UPI 表参道」の、最大にして唯一無二のその魅力は、キャンプフィールドを想定した”自然エリア”だ。その再現性も高く、実際に木や植物が育ち、川が流れ、そこにはメダカやコケが自然に生息している。木々の香りも相まって、その様子はまるで森のようだ。エリアは夜のライティングを植物の光合成に適した光にすることで、室内でも森林生態系が成り立つ仕組みを作っているからだそうで、その本気度が伝わってくる。

「表参道でここまで自然に触れられる場所はないですよね。長い年月をかけて循環していくような、自然界と同様の生態系を作り出すことで、都市の中にいながらも自然と人との繋がりを感じていただければと考えています。このエリアのアウトドアショップはキャットストリートに集中しているのですが、『UPI』が目的地になって少しずつ人の流れを変えていければと思っています」

アウトドアギアの使用感を”自然エリア”で試しながら購入

このようにベテランスタッフによるサポートとアウトドアを疑似体験するのに十分な環境が整っている「UPI表参道」。このフィールドを使って店内に陳列されているアイテムを体験することができるのが他店とまるで違う魅力。どんな大型ショップでも、さすがにこれはできない。想像しながら説明されるのか、実際に使いながら説明されるのかでは、湧いてくる使用イメージがまったく違う。

なかでも、取材時にお客さんで賑わいを見せていたのが小型ナイフのコーナーだ。食材をカットする際はもちろん、このサイズ感で焚き火の着火剤に使うフェザースティックを作る場面でも活躍する。特に、ここ数年はソロキャンプをより突き詰めたサバイバルに近いキャンプスタイル「野営」が人気で、焚き火においてもチャッカマンやマッチを使わずに火を起こす方法が主流になっていると話す溜池さん。店内ではそのナイフを実際に使いながら、ナイフ1本で薪割りをする「バトニング」という方法や、木を細く削るフェザースティックの作り方、さらにそのスティックに「ファイヤースターター」を使って着火させるところまで、焚き火の一連の流れとコツを体験することができる。

スウェーデン生まれのナイフブランド「モーラナイフ」。調理から薪つくり、 ブッシュクラフトまで幅広い用途で使える。

「基本的に、分厚いナイフは木を割るのは得意ですが、木を薄く削るのが難しいんです。でもこの『モーラナイフ』は北欧の伝統的な『プーッコ』といわれる形状のナイフで、薪も割れるほど頑丈で木を薄くもできるという両方の特性を持っています。また、モーラナイフと並んで、このプーッコを踏襲した、『ヘレナイフ』社製のナイフがあり、こちらは芸人のヒロシさんのYouTubeでも登場するのでそれを見ていらっしゃるお客様も多いですね」

揃えるアイテム数が多いキャンプにおいて、一丁で何役もこなしてくれるナイフはありがたい。そのうえ、小型ナイフを使いこなせるようになればキャンプのスタイルがより洗練される。

ハンモックに乗るときは一度肘をついて丈夫さを確かめてから、バランスをとって座るように入り込み、その後横になるのが正解だと溜池さん。まっすぐ寝ると腰が曲がった状態が続くため、斜めに寝るのがポイント。グランドトランク スキーター ビーター XT 約320×150cm 約181kg11,000円(税抜き)Harumari Inc.

さらに、小型ナイフのようなツールだけでなく、店内では「野営」スタイルで人気のハンモックの張り方や寝心地などをチェックすることもできる。溜池さん曰く、地面で寝るよりも野生の動物や虫に襲われにくく、自然と一体化したようなリラックス感のある寝心地を体験できるという。

実際に寝心地を確かめてみると、個人的にはキャンプでベッドの代わりに敷くインフレーターマットやコットよりも心地がいい。キャンプでテントを張るときは地面がボコボコになっていないかや、水たまりがないかなどを考慮して場所を選ぶ必要があるが、これならそんな心配もない。テントよりもパッキングがかさばらないうえ、設営・撤収も簡単なので、簡易宿にはもってこいだ。

ハンドル部分に鹿の角が貼りつけられている。レンメルコーヒー 白樺ククサ 約150ml 各12,000円(税抜き)Harumari Inc.

もちろんキャンプギアだけでなく、アウトドアの気分をもう一段階ステップアップできるグッズも豊富に揃っている。溜池さんも愛用しているというこちらは北欧ブランド「lemmel KAFFE(レンメルコーヒー)」の「ククサ」といわれるコーヒーカップだ。自然の中で育った特別な白樺の瘤(コブ)をくり貫いて作られたもので、ハンドメイドによる柔らかい質感で口あたりが心地よいのだという。

さらに「lemmel KAFFE(レンメルコーヒー)」が推奨する「フィールドコーヒー」というコーヒーの飲み方が面白い。ヤカンに水と、ローストして粗挽きしたコーヒー豆をなんとそのまま入れて煮だすという、なかなかワイルドな淹れ方。この原始的なのに新鮮さのあるスタイルは、焚き火のムードをいっそう盛り上げてくれそうだ。

阪で長年クラフトビール造りを手がけ、国内外で多くの賞を受賞している「箕面ビール」。HALF 600円 PINT 1,000円(税抜き)Harumari Inc.

そして、店内ではもうひとつ嬉しいサービスが。なんと、「UPI」の本社がある大阪の地ビール「箕面ビール」が、店内でサーブされる。店内でギアを選んだ後は、この空間を楽しみながら気分を高めてみるのもいいだろう。キャンプフィールドが再現されたこの場所で飲むビールは、それに限りなく近い体験ができる。これから始まるキャンプシーズンに想いを馳せよう。

デザイン性と実用性に優れたギアの数々は、実はアウトドアに限らず日常にも使えそうなものばかり。一端のキャンプ好きを名乗る人も、アウトドアをしなくても、スタッフと一緒にギアの個性や知恵を駆使した作業を体験すると、その物やその行為に対して愛情が湧いてくるはず。キャンプフィールドのなかで道具の使い心地を体験することで、自分へのフィット感だけでなくキャンプ場でリアルに使っている様子まで想起されてくれるのは、ここ「UPI 表参道」でしかできないだろう。

写真:浦 将志

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