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彼氏のことを「なんかちがうな」と思っているあなたへ【ひとみしょうの余談ですみません】

  • 2021.3.16

彼氏には言えないけど「なんか<この>彼氏じゃないなあ」とか「なんか別の人と付き合いたいなあ」と思っている人は、そう思っているというだけで、毎日がちょっとしんどいと思います。彼氏に「嘘」をついているわけだから。

そのしんどさは、どうすれば(少し)軽くなるのかについて、今回は一緒に見ていきたいと思います。

あなたが毎日しんどい理由

「なんか<この>彼氏じゃないなあ」と思っている人とは、「なんか今の自分が好きじゃない」と思っている人です。

つまり、「なんか<この>彼氏じゃないなあ」というのは、じつは、彼氏がどうこうではなくて、あなた自身が「理想とする」あなた自身ではない、あなた自身が「なにか別の自分」になりたいと思っているということなのです。

だから、「その」彼氏と別れて、ほかの彼氏と付き合っても同じように「なんか<この>彼氏じゃないなあ」と思います。だから3ヵ月くらいでまた別れます。ということを繰り返してしまうのです。

別の自分になりたいと思っているというのは、端的に、あなたがあなた自身に絶望しているということです。「今のこの自分」ではなくて、なんかもっとちゃんとした彼氏と付き合っている自分になりたいと思っているというのは、つまり、自分に絶望しているということです。

絶望している人は、毎日、毎時間、毎分、毎秒、「この」自分から逃れ出たいという「誰にもできない無理なこと」を願っているので、だから毎日息をするだけでしんどいのです。

「なんか<この>彼氏じゃないなあ」と思っている人の特徴

「なんか<この>彼氏じゃないなあ」と思っている人の特徴とは、過去のことをいつまでも引きずっているということです。

あのとき受験に合格していれば、もっとちがった人生であったはずだ、と思っている人です。

「この」親ではないべつの親から生まれてきたら、なにかもっと別の人生であったはず、と思っている人です。

自分を変える要素、というか、自分を「変えてくれる」要素が、じつは「今」そこここに「落ちている」にもかかわらず、過去にこだわるあまり、耳をふさいでいるから、それが見えないし聴こえない人です。

「なんか<この>彼氏じゃないなあ」と思うのはべつにいいのです。というか、いいも悪いもないのです。「それがあなた」なのだから、それはそれでいいのです。

しかし、あなたは身近な人に対してもっと「耳を開く」べきです。つまり、身近な人があなたに対して「なにを言っているのか」に注意深くなるべきです。

もしかしたら、彼も「今の自分」のことを好きになれず、つらい思いをしているかもしれません。あなたになにか救いのようなものを求めているかもしれません。

親が好きになれない人であれば、親は「そんな気はなく」まったくふつうにあなたを愛し育てたのかもしれず、あなたのその「誤解」に悲しんでいるかもしれません。

今は「あの頃」とちがいます。今は今です。あの頃とは「過ぎ去ってしまった過去」です。過去があって今があって未来がある、というふうに、時間の流れを「一本の矢」のように捉える人もいますが、(そして実際に、わたしたちは時間を矢のようにしか認識できませんが)、でも、過去は過去です。つまり、今という時は、過去とは独立した「まっさらな今」でしかありません。

「まあこんな感じかな」と思えるのがとても大切

その「今」において耳を澄ませること。できれば心耳を澄ませること。

他者の声のみならず、自分の心の声にも耳を澄ませること。

そうして少しずつ「今」を生きれるようになると、おのずと自分のことを好きになれます。好きになれなくても「自分ってまあこんな感じかな」と思えるようになります(この感覚がとても大切なのです!)

「なんか<この>彼氏じゃないなあ」と思って、毎日がしんどい人は「耳を澄ませて」ください。

そしたら「おのずと」なにかが変わり始めるから。(ひとみしょう/作家・キルケゴール協会会員)

※参考 ひとみしょう『自分を愛する方法』玄文社(2020)

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