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「家に夢を見る人はお金が貯まらない」1億円貯められる人が重視するマイホームのルール

  • 2021.3.15
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マイホームを購入するとき、何を重視して選ぶでしょうか。広さ、設備、デザイン……つい夢が広がって予算をオーバーしてしまいがちです。しかし、貯金1億円を達成する女性たちは、ただ1点のみを重視しているそうです。それは何か、ファイナンシャルプランナーの藤川太さんに解説してもらいました――。

家の模型、電卓に鉛筆とコイン
※写真はイメージです
家賃を経費で落とせるなら賃貸に住む

マイホームは買うのがトクか、賃貸がトクか――。そう迷う人も少なくないでしょうが、お金持ちの決断はシンプルです。家賃を経費で落とせるなら賃貸に住み、でなければ買う。経済合理性を優先して判断しています。

お金持ちには事業所得や不動産所得のある人が多く、賃貸住宅の一部を事務所として家賃を経費計上できるケースもありますし、社宅として借り上げた賃貸住宅に住んで、家賃を福利厚生費にすることも少なくありません。

それができない場合は、購入するケースも多いのですが、やはり経済合理性を優先して物件選びをします。

一般的なマイホーム選びでは、夢や幻想を抱いてしまうことが多く、無理して高い家を買ってしまいがちです。たしかにマイホームは快適に暮らせることは大事です。それはお金持ちも同じですが、同時に「買って損をしたくない」との気持ちがあります。ですから、5年後、10年後に売却した場合に買った金額よりも高く売却できるかを重視します。

損をしないためには、できるだけ安く買うことが大事です。そのために実践している一つ方法は、値引き交渉をしやすい物件を探して、徹底的に交渉することです。

値引き交渉の本気度が一般の人と全然違う

一般の人は、マイホームを購入する際にあまり値引き交渉をしません。値引き交渉が可能であること自体を知らない人が多いですし、値引き交渉をする場合でも端数を切り捨ててもらうのが精いっぱいです。

一方でお金持ちの場合は、「この価格なら買うが、それ以上なら買わない」という明確なラインを持っています。販売価格より1割近く低い価格で交渉することは多いですし、条件によっては3割低い価格で指値することもあります。

普通は「値引き交渉などしたら失礼じゃないか」と思ってしまう人が多いのですが、お金持ちは「損をしたくない」との気持ちが強いので遠慮はしません。

また、「価格が折り合わなければ買えなくても仕方ない」と考えていますから、強気の交渉が可能になります。普通の人は、いい家が見つかると「この家がどうしても欲しい」と思い込んでしまうので、値引き交渉も弱気になってしまい、うまくいかないのです。

不動産屋で新居を探すカップル
※写真はイメージです
お金持ちは古い物件や汚い物件を好む

さらに、お金持ちには古い物件や汚い物件を喜んで選ぶ人もいます。価格交渉がしやすいからです。ただ、安全性は重視しています。たとえば耐震基準は1981年の建築基準法の改正で大きく変わりました。それ以前に建てられたものを旧耐震、それ以降に建てられたものを新耐震と呼びます。お金持ちは旧耐震の物件なら建物の安全性をよく調べ、問題がなければ土地値以下で買おうとします。

古い物件や汚い物件を交渉する際には、リフォーム代を高めに見積もり「住むにはこれだけ費用がかかる」と値引き交渉をします。古い物件や汚い物件は売主があきらめているケースも多いので、交渉が成立しやすくなります。

物件の状態によっては「建て替えが必要」と主張して、解体費用を値引き交渉の材料にすることもあります。その場合は上物の価格がマイナスになりますから、土地代よりも安く購入しやすくなります。

マイホームの価格が上がったら売却して引っ越す

どんなに安くても違法性のある物件にはあまり手を出しません。たとえば、道路と敷地が接している部分が2メートル未満の場合には再建築ができません。建て替えができなければ、売りにくく価格が下がりがちです。あくまでも高く売れることが条件なので、そういう物件は避ける傾向があります。

このようにできるだけ安く買うには、ある程度の専門知識も必要です。1億円貯める女性は、とても熱心に勉強をしています。

実際にマイホームを購入した後も、値上がりすれば躊躇なく売却するのもお金持ちの特徴です。お金持ちには複数の不動産を所有している人が多いので、高く売却していったん引っ越しして、下がったところで買い替えることができます。

仮に購入してから10年後に買い値よりも高く売れたとすれば、10年分の家賃がタダになった上に、利益も得られることになります。賃貸よりも圧倒的に有利です。

なかには売却後にいったん賃貸に移り、価格が下がった時点で買い替える人もいます。この場合、売却のタイミングが重要です。早すぎると値下がりする時期がなかなかやってきません。賃貸住宅に住む期間が長くなり、家賃負担がかさんでしまいます。不動産相場のピークで売却できれば、相場が下がる時期がすぐにやってきて、すぐに買い換えることができます。

やはり不動産市場のことを勉強して、相場の動きを見極める力をつけておく必要があります。

お金持ちのマイホーム購入サイクル
お金持ちはマンションより一戸建てを好む

実際にマイホームを購入する際には、マンションか一戸建てかを迷う人もいるでしょう。お金持ちには一戸建てを選ぶ人が多いようです。港区、渋谷区、目黒区などの都心部ではマンションを選ぶことが多いですが、それ以外の地域では一戸建てを選ぶケースが多くなります。

一戸建ての場合は、土地がついていますので、比較的価格が安定しています。一方でマンションは価格の変動が大きいです。ですから、マンションの価格が大きく値崩れして、割安になったときには積極的に買っています。

資産1億円を達成したいと考えるなら、マイホームに夢を抱くのではなく経済合理性を重視するのがいいと思います。そして、損をしないためには、事前に不動産について勉強することをお薦めします。

藤川 太(ふじかわ・ふとし)
ファイナンシャルプランナー
生活デザイン代表取締役社長。2001年に家計の見直し相談センターを設立以来、2万世帯を超える家計診断を行ってきた。『やっぱりサラリーマンは2度破産する』など著書多数。

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