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葛西の休日を満喫できるおしゃれ施設「Ff」【辛酸なめ子の東京アラカルト#48】

  • 2021.3.14
植物に囲まれるイートインコーナーも。公園でも建物内でも自然を感じられます

さり気なくオープンしている新施設。葛西臨海公園駅に『パークアウトドア』がコンセプトのおしゃれな商業施設「Ff(エフエフ)」が1月末にオープンしました。場所は葛西臨海公園駅の高架下です。

江戸川区が盛り上がりそうな予兆を感じ、行ってみました。京葉線は東京駅構内を結構歩くので、パークに行く前に足腰を鍛えている感じです。

「Ff」の「フィロソフィー」は......

(「Ff」の外観。施設名はFamilyのFをモチーフに、大文字と小文字で「親子」を表現しているそうです)

葛西臨海公園といえば、水族園と観覧車が有名。緊急事態宣言中は施設はお休みでしたが、公園は開かれているようです。高校時代、友人が葛西臨海水族園のカフェでバイトしていて、店長への恋心を相談されたな、となつかしく思いだしながら、海の生き物が描かれた駅構内を歩きました。改札を出ると、そこには新たなおしゃれ施設が。

こちらの「Ff」の「フィロソフィー」は「LIFE with PARK」「CULTURE with PARK」「STYLE with PARK」「HEALTH with PARK」「PLAY with PARK」の5つだそうで「フィロソフィー」という単語を使うのは意識高い系の特徴かもしれません。

(「hYGGE STORE by NORDISK」には本格的なロープや火起こし道具も。アウトドア上級者も満足しそうです)

「HYGGE」をコンセプトにした、アウトドアライフスタイルショップ「hYGGE STORE by NORDISK」は、洋服からロープや火起こしグッズなど、おしゃれキャンプに必要なものが揃っていました。

1階の書店にはライフスタイル関連本が並んでいました。この施設が「HYGGE」(デンマーク語で「居心地が良い空間や時間)をテーマにしているからか「デンマークの文化読本」「イケアとスウェーデン」「北欧料理大全」といった北欧関係の本も。北欧好きの客層を引き寄せそうです。

(一階の書店では『蜷川実花ポラロイド写真展 / escape』が開催されていました。カルチャーとも出会える施設です)

少数精鋭のフードショップは肉系メニューが充実

ただ、1階のお店はそこまで北欧感はなく、目立つところにあったのは焼き芋や、お菓子など物産が売られているポップアップストア。こちらの施設がオープンした直後の休日に行ったので、隣のスタバも、Ff内のイートインも混雑していました。「密」を避けたい時は外の公園に行くしかありません。

(「THE ROOTS FRUITS」の千葉産おいものスイートポテトクレープ(720円)。ランチにもなりそうな満足感が)

並んでやっと買えたのは「THE ROOTS FRUITS」の「千葉産おいものスイートポテトクレープ」。物産ショップにも落花生のお菓子が売られていて、一瞬ここは千葉かと思いますが、江戸川区です。

(フードホールはそれぞれのお店のカウンターでオーダーできます。椅子は少なめですが......)

フードホールには、デリの店「TODAY'S FARM」、カレー屋「SPICEFAMILY」、ラーメン屋「酵NOODLE」などが並んでいます。

2階にはハンバーガー店「YAMBURGER」も。ホットドッグとか、チキンカレーとビーフカレーの合いがけとか、チャーシュー入りラーメンとか、結構肉メニューが充実している印象で、公園に行ったあとにエネルギーをチャージできます。

そんな中、大人気だったのが「BUT THE BUTTER」というパン屋さん。行ったら買い尽くされていてパンが残っておらず......。葛西の住民はパン屋を求めていたのかもしれません。

(買いに行ったら何も残っていなかったパン屋さん。最近新しめの商業施設でパン屋が売り切れがちな傾向が......)

それなので公園に行ってまた戻ってきて、16時30分の次の焼き上がり時間まで列で待機。そして再オープンしたら、熾烈な空間の中、やっとクロワッサンとコロッケパン買うことができました。またあっという間に売り切れになり、その日はもうパンは補充されないそうでした。

(並んでやっと買えたパン二個。またもやあっという間に品切れに......。バターがふんだんなリッチな味わいでした)

アウトドアやキャンプでは食料を調達するのが大変ですが、この施設ではそんな生存のための食料確保スキルをトレーニングできた気がします。インドア派ながら、アウトドアに一歩近付けました。

(一歩外に出ると葛西臨海公園が。地図を見ると池や芝生広場やバードウォッチング施設などがあって充実しています)

辛酸なめ子

東京都生まれ、埼玉県育ち。漫画家、コラムニスト。武蔵野美術大学短期大学部デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。近著に、『ヌルラン』(太田出版)、『タピオカミルクティーで死にかけた土曜日の午後』(PHP研究所)『スピリチュアル系のトリセツ』(平凡社)『愛すべき音大生の生態』(PHP研究所)などがある。

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