屋敷をリノベーション、歴史を感じる上質なおこもり宿3選。

2021.3.13
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明治~大正時代に建てられた古い屋敷が、建築様式はそのままに、数室だけのミニマルな宿に生まれ変わった。土地の歴史と文化に触れつつ、上質なおこもりを。

木とデザインと現代アートが共鳴する一棟貸しの宿。

マルヨホテルセンバ

かつて伊勢への玄関口であり、流通の拠点でもあった桑名。この地で明治時代に創業した丸与木材の本家をリノベートしたのが、こちらの宿。現代アート&工芸の女性ギャラリストが監修した空間には、現代美術家の作品や江戸時代の杉戸絵などが絶妙に混ざり合う。建築当時から残る土の荒壁に囲まれつつ、静かな時間を過ごしたい。

雪見障子を配した主寝室。青みがかった黒漆喰の床の間が印象的。

東海道唯一の海上路、七里の渡しに立つ宿。熱田から桑名まで、七里の渡しを船で渡るクルーズプランも用意。

1階には読書に最適なラウンジ、2階にはダイニング。窓の外には揖斐川が流れ、優雅な時間が過ごせる。

Maruyo Hotel Semba三重県桑名市船馬町23tel：090-2773-0004全1棟露天風呂付き 1棟貸し切り 1名¥33,000〜（2名利用時、朝食付き、定員4名）www.maruyohotel.com

里山に包まれて、お殿様の屋敷で寛ぐ。

サトヤマヴィラ本陣

松本藩主が参勤交代の際に使った本陣の屋敷が、宿として再生。全2340m²の敷地には、母屋、離れ、蔵が点在し、それぞれの構造を生かした客室は歴史を感じさせてくれる。母屋のスイートルームは、かつて殿様が家来と会議を行った部屋や奥座敷を改修。殿様をイメージした朝食や、地元食材を盛り込んだディナーも楽しみ。

大正浪漫が香る離れの喫茶室。金〜月曜日は自家焙煎の香り高いコーヒーが楽しめる。

ミニキッチンや洗濯乾燥機を備えたジュニアスイート。歴史を感じつつ快適にステイ。

上右:里山の自然に囲まれた宿。家族やグループで文化財級の建物を丸ごと体感できる、貸し切り利用がおすすめ。

Satoyama Villa Honjin長野県松本市保福寺町246tel：0263-88-3266 全4室バスタブ付き3室、シャワーのみ1室1棟貸し切り¥290,000 スイート・ジュニアスイート¥88,000〜、スーペリア¥44,000〜朝夕食¥10,000http://shigahonjin.jp

福知山と丹波の手仕事を、建築の細部で感じて。

菱屋

明智光秀が築城した福知山城のお膝元に開業した菱屋。大正時代の民家を彩るのは、丹後ヒノキ、福知山藍、黒谷和紙といった地元素材。和紙職人ハタノワタルをはじめ、京都の職人や作家が結集したことで、唯一無二の空間が誕生した。いまだ残る大きな梁や吹き抜け、箱庭など建築を愛でつつ、城下町ならではの風情も堪能できる。