1. トップ
  2. レシピ
  3. 普段は感じにくいけど…卵にも「旬」があるのは本当?「旬は春」情報も

普段は感じにくいけど…卵にも「旬」があるのは本当?「旬は春」情報も

  • 2021.3.9
  • 510 views
卵にも「旬」は存在する?
卵にも「旬」は存在する?

スーパーで日常的に販売されている「卵」は年間を通して大きく値段が変わることもなく、いつでも手軽に購入できる食材です。そのため、野菜や果物、魚にある「旬」が存在しないように思われがちですが、ネット上には「春が卵の旬だ」という情報があります。

卵にも野菜や魚と同じく、旬が存在するのでしょうか。一般社団法人日本養鶏協会(東京都中央区)で、消費者から寄せられる疑問に答えるアドバイザー、信岡誠治さんに聞きました。

ひなを育てやすい春

Q.卵に旬があるというのは本当ですか。ある場合、それはいつごろですか。

信岡さん「本当です。旬の時季は春とされています。自然の中で繁殖し、命をつないでいる野生の鳥は通常、1年に1度の繁殖期に産卵をします。鶏も同じで、特に春は気温が上昇して産卵後に卵がかえりやすく、生まれたひなを育てやすい環境です。そのため、春が多くの卵を産む繁殖期となり、卵を産むために栄養を蓄え、味が濃厚になりやすいことから、卵の旬は春とされます。

ただし、販売用の卵を産ませるための鶏は『採卵鶏』といわれていますが、この採卵鶏の卵については旬の感覚は薄まっています。品種改良が進み、一年中産卵できるようになっているためです」

Q.卵には、温めればひよこが生まれる「有精卵」と、温めてもひよこが生まず、一般的にスーパーなどに大量に並んでいる「無精卵」があります。どちらの卵にも旬があるのでしょうか。

信岡さん「どちらの卵にも旬があるといえます。しかし、明確に『春が旬である』といえるのは春に産卵が集中し、温めればひよこが生まれる有精卵の方です。一方、採卵鶏が産み、温めてもひよこが生まれない無精卵も、春に産卵したものは旬のものといえます。しかし、現在では年間に300個以上の卵を産卵しているので、先述したように、旬の感覚が薄まっているのが現実です」

Q.旬の野菜や果物、魚は他の時季よりもおいしかったり、栄養価が高かったりします。卵も旬のときが最もおいしかったり、栄養価が高かったりするのでしょうか。

信岡さん「『旬の卵は栄養価が高い』という科学的に根拠のあるデータは残念ながらありません。卵の栄養価やおいしさの違いは、基本的には飼育場所で与えられる餌の内容によります」

Q.卵の旬だからこそ、ぜひとも試してほしいおすすめの卵の食べ方を教えてください。

信岡さん「欧米などキリスト教の国では、イエス・キリストの復活を祝うお祭りのイースター(復活祭)が今年は4月4日に行われます。イースターでは生命のシンボルとして、卵をきれいにペイントして『イースターエッグ』を作り、それを家の中や庭に隠しておき、宝探しのように子どもが見つけて親子で楽しむゲーム(エッグハント)が行われます。そこで、最も簡単なイースターエッグ(固ゆで卵)の作り方を紹介します」

【固ゆで卵の作り方】鍋に卵が漬かる深さに水を張り生卵を入れる。火をつけて、沸騰したら火を止め、鍋ふたをしたまま12分間放置した後、水に入れて冷やす。

【色付け】耐熱性の容器に青や赤、緑、黄、ピンク、紫、黒など好みの食用色素を0.33%(熱湯250ミリリットルに対して食用色素22滴)、食用酢小さじ1杯を入れ、固ゆで卵を漬ける。長く漬けるほど着色が濃くなる。

【ペイント】色を付けたゆで卵にサインペン、絵の具などでペイントする。文様シールなどを張り付ければ、上手に出来上がる。

【食べる】イースターエッグをエッグハントやエッグロール(卵を割らないように転がす遊び)などの遊びに使った後は、殻をむいて食べることができる。割れて、中身が汚れたものは廃棄すること。

オトナンサー編集部

元記事で読む
の記事をもっとみる