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ペン回しで成績アップ!? 子どもの勉強スタイルを決める“優位感覚”とは

  • 2015.6.12
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【ママからのご相談】

小学5年生の息子についての相談です。勉強するときに、体を揺らしたり、鉛筆を回したりと、とにかく落ち着きがありません。「勉強するときは集中してじっとしなさい」と言っても、一時は動きが止まるものの、すぐにまた動き出します。 私は、じっと机に向かって書いて覚えるやり方で勉強してきたので、息子が勉強しているようには全く見えず、ついイライラしてしまいます。息子の学校の成績はまあまあ良い方です。

●A. 自分に合う勉強スタイルは人それぞれです。

ご相談ありがとうございます。個性幼児教育専門家の赤井理香です。

息子さんの勉強法についてのご相談ですが、内容を拝見し、息子さん自身には問題がないように感じました。

お母様の勉強スタイルと違うことで、やきもきされているのだと思いますが、個人に合う勉強スタイルは人それぞれ違うので、お母様のやり方と息子さんのやり方が違っても、心配する必要はありません。

●人にはそれぞれ優位感覚があります

神経言語プログラミングにおける考え方の中に“優位感覚”という言葉があります。優位感覚の中には、“視覚”“聴覚”“体感覚”“言語感覚”の4つに分類され、人それぞれ、最も活用している優位感覚は異なります。

記憶をたどるとき、ある人は聴こえてきた音楽や鳥のさえずりを思い出し、ある人はきれいな景色を思い出す。また、ある人は心地よい風や肌のぬくもりを思い出す……。

人によって一番使っている感覚(優位感覚)が異なるため、同じ出来事でも、思い出すときのキーになる事柄が違うのです。

●優位感覚に合わせた勉強スタイルが存在します

優位感覚の差は、勉強スタイルにも表れます。

右脳幼児教室講師時代、古文を暗唱するレッスンでのこと、いつも明るくて、よく言えば“活発”、悪く言えば“落ち着きのない”T君が暗唱する順番になりました。

歩き回りながら、スラスラと古文を暗唱していたのですが、お母様がT君の動きを止めた途端、急にしどろもどろになってしまったのです。

お母様にお話しして、T君の動きたいように動きながら暗唱を続けてもらうと、見事に最後まで暗唱を一言一句間違えることなく言うことができました。T君の五感は、運動の優位性が高かったのです。

体感覚の優位性が高い子どもは、動きながら覚えたり、踊ったり歌いながらの方がスイスイ頭に入る場合が多いのです。行儀が悪いとされるペン回しも、最近では、ペン回しをする子どもの方が成績が良いという結果も報告されています。

もちろん、みんながT君のように動き回りながら勉強をする必要はありません。

・視覚の優位感覚が高い子は“見る”を中心とした勉強(図解、DVD学習など)

・聴覚の優位感覚が高い子は“聞く”を中心とした勉強(セミナー、講義など)

・言語の優位感覚が高い子は“言う”を中心とした勉強(発表、議論など)

・体の優位感覚が高い子は“体験”を中心とした勉強(実験、記入など)

上記のように、その子の優位感覚によってアプローチを変えることで、同じ学習時間でも、理解度が大幅に向上します。

●親のやり方にとらわれず、子どもに合う勉強スタイルを尊重しましょう

もし、子どもが勉強で結果を出すのに苦労しているときは、子どもの優位感覚を見つけて、その子に合った勉強スタイルを提案してみてください。強制になると、どんなに良い方法でも、嫌悪感からやる気をなくしますので、あくまで提案にとどめましょう。

ただ、意外と子どもは自然と自分に合った勉強スタイルを選んでいるものです。それが、たとえ親と全く違うやり方であったとしても、子どもが選んだ勉強スタイルを尊重することが、子どもが自主的に学ぼうとするやる気につながります。

次回は、優位感覚を知る方法についてお伝えしますので、お楽しみに!

●ライター/赤井理香(働くママ応援家)

独身時代は幼稚園教諭として、結婚後は保育士として、出産後は右脳開発教室の講師として勤める。現在、おうちサロン『ペールグリーン』にて、サロン開業のアドバイスや子育て相談を受ける他、数秘学・カラーなどのヒーリングや資格講座を行っている。また、個人・団体の依頼を受け、女性起業、手帳術、子育てについてのセミナー講師を務めるなど。「人生を主人公として生きるための自信を持ちたい女性の支援」をメインに活動中。

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