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韓国で愛犬のクローンが10万ドル!?中心人物は不正論文でソウル大を追われたあの人

  • 2021.2.28

家族の一員である愛犬の死はとても辛いものです。「死んだ愛犬にまた会いたい」、そんな思いが浮かんでくるでしょう。

このような飼い主の願いに応えるのが、クローン技術です。

なんと韓国には、愛犬のクローンが10万ドルで手に入る場所があります。

■死んだ愛犬がよみがえる!?クローン犬とは?

同じ遺伝子を持つ動物を複製するクローン技術の進歩により、現在では死んだ愛犬と同じ遺伝子をもったクローンを産み出すことが可能になりました。

まず代理母となる雌犬の卵子から核を取り除き、死んだ犬の皮膚などから採取した細胞と融合させます。そして、代理母となる犬の子宮にこれを戻し、出産させることでクローン犬が産まれるのです。

■クローン犬を量産する韓国・スアム生命工学研究院

クローン技術により、飼い主の依頼に応じて死んだ犬の複製を量産しているのが、韓国のソウル市にあるスアム生命工学研究院です。

2006年から犬の複製を開始し、2008年には本格的にこれをビジネス化しました。

■かつて不正論文事件で話題に〜黄禹錫ソウル大元教授が代表

この研究院を率いるのが、黄禹錫(ファン・ウソク)代表です。

黄代表は、かつて韓国初のノーベル賞受賞者になるのではないかと期待されていたソウル大学教授でした。ところが、『サイエンス』誌に掲載された論文に不正があったことが明らかとなり、2006年にソウル大学を免職になりました。さらに2014年、研究費流用・生命倫理法違反により、懲役1年6ヵ月・執行猶予2年の判決が言い渡されています。

上のような経緯のある黄代表がクローン技術によって収益を得ていることに対しては、韓国で批判もあります。

■愛犬のクローンは人間を幸せにするか?

死んだ愛犬にまた会いたい、という気持ちはかつて犬を飼っていた筆者も理解できます。

一方で、クローン技術による動物の複製は違法でこそないものの、その倫理性をめぐっては議論があります。果たして、愛犬のクローンを生産する技術は人間を真に幸せにできるのか、よく考えてみる必要がありそうです。

文・国山 浄

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