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学校で習っておきたかった!FPの勉強が生活の役に立った体験談

  • 2021.2.24
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毎年受講者が増えている、人気資格のファイナンシャルプランナー(FP)。生活に必要なお金の基礎知識が試験内容に詰まっているため、今、主婦や会社員の人からも注目されています。

私も内容に魅力を感じて受験した一人ですが、勉強していくうちに多くの恩恵を得られました。この記事では、FPの資格勉強で学べる項目や感想を紹介します。

なぜFPを受けようと思ったのか?メリットは?

私がファイナンシャルプランナー(以下FP)の資格を受けようと思ったのは、自身の資産運用開始がきっかけです。低金利、インフレを目標としている今の日本では、貯金だけだと将来が不安…と考えた私は、株式投資をスタートしました。

資産運用をきっかけに、日本にはさまざまなお金の制度があることを知り、無知であるとその制度を利用することもできず、損してしまうと気づいたのです。そこで、もっとお金のことを知りたいと思ったときに出会ったのがFPという資格でした。

FPは出題範囲が広く、これから生きていくうえで必要なお金の知識が得られる資格です。国家資格ではありますが、独占禁止法に触れるものも多いため、仕事として活かせられる人は少ない資格かもしれません。しかし、FPで学ぶ内容は、実生活で役立つものがとても多いのです。私は、学んでおいてよかったと思っていますし、これからも学んでいきたいと思っています。

FP資格の内容は、大きく6つのジャンルにわかれています。次の章では、それぞれの内容や特徴を、自身の生活にどう役立ったかと合わせて紹介していきます。

①「ライフプランニング」で自分の将来と向き合う

ライフプランニングは、名前の通りお金を通して「人生設計」をしていく項目です。ひとりひとりの収入はもちろん、家族構成、住んでいる地域などによって、出ていくお金は異なりますよね。また、長い人生の中では、結婚や出産、住宅購入に退職など、お金の動きが変わるタイミングも多いでしょう。

この項目では、自分に合ったお金の移り変わりを考えられます。そのほかにも、健康保険や年金などの社会保険についても学んでいきます。自身が病気で働けなくなったときの保障や、配偶者が亡くなったときの遺族年金などについても知ることができるのです。

勉強をするうちに、我が家は国民年金のため、厚生年金の家庭より受給額が少なくなるということがわかり、より老後に向けての備えが必要だと気づきました。また、どんな生活をしたいか、教育資金にはどれくらい充てられるのか、など、自身と家族のライフプランを見直す良いきっかけにもなったと思っています。

②「リスクマネジメント」で万が一に備える

リスクマネジメントは、万が一の事故や病気のリスクに備えた対策を考える項目です。備えたいリスクは、人や年齢などによって異なります。病気やケガ、住宅、自動車事故など、多くの人が自分に合った保険に加入したことがあるでしょう。

保険の中でもたくさんの種類があることや、それぞれがどのような事例の場合にお金が出るのかが学べます。また、受け取った保険金に関しては税金がかかるものがあることも、初めて知りました。

そのほかにも、前章のライフプランニングにあった公的保険で保障される事例もあるため、知らなければ重複して保険に加入してしまうこともあると思います。公的保険と民間保険の特徴を知らずに加入してしまうと、保険料が無駄になってしまう場合があることを理解できました。

③「金融資産」で運用の方法やリスクを学ぶ

金融資産は、経済や金利、金融商品の種類やそれに伴うリスクについての項目です。輸出入や為替などについても学べるため、日本だけでなく海外との関係性も学べます。老後2,000万円問題が話題となった今、資産運用が注目されていることもあり、学びたい人が増えている項目といえるでしょう。

かく言う私も、自身の資産運用がきっかけでFPを学ぶことになったため、株式や債券などの特徴やリスクについて広く学べたのは大きなメリットだと感じています。また、預貯金では、1金融機関につき元金1,000万円と、それに伴う利息しか保証されないことを知り驚きました。

④「タックスプランニング」でかかる税金を知り節税

タックスプランニングは、さまざまなシーンでかかってくる税金についての項目です。消費税や所得税、住民税など生活に身近なものも多いため、知っておかなければ損することも多いのが特徴。

身近なところであれば、一定条件を満たした住宅を購入すれば所得税控除が受けられる「住宅ローン控除」や、生命保険に入っていれば所得から支払った金額を差し引ける「生命保険料控除」などは、知っておかなければ損をするでしょう。

また、身内が亡くなった時の相続(見出し6)や、住宅を含む不動産売買(見出し5)にかかる税金など、ほかの項目とも密接に関係しています。計算式や制度なども絡んでくるため、複雑で難しい印象ですが、個人的には学ぶと得しかない項目だと思っています。

⑤「不動産」で住宅購入を検討

不動産は、住宅や土地の売買にかかってくるお金や、それに係わる制度のことを学べる項目です。分譲マンションであれば、共有部分における権利、戸建てであれば、土地に対して建てられる面積や特例なども学べます。

また、不動産の有効活用として、投資視点でみる不動産についても知ることができました。住宅や土地を購入するだけでなく譲渡まで一貫して学べるため、入り口だけでなく出口戦略にも有効でしょう。

この項目で、不動産というものはどのようなものなのかという全体像を知ることができたため、私はさらに深堀したくなりました。

⑥「相続・事業継承」で身内の万が一に備える

相続は、身内が亡くなったときや資産贈与に必要な税金のことを学べる項目です。遺産相続の割合や、遺産にかかる税金、遺言書の種類のほか、事業継承までが丸ごと試験範囲になっています。

私は、親が数年前に病気で入院したときに初めて身内の死を意識し、亡くなったあとのことを考えました。残された側になることや、残してしまう側になることも考えると、相続に関して学んでおく必要があると実感。亡くなったあとのお金のことは、知っておかなければならないと思いました。

私は、FPの勉強を通してお金以外のことも学べました。私がFPの勉強をして良かったと思える点は、大きく3つあります。

FPの勉強をしたことで良かったと思える3つのこと
日本の公的保険制度は優秀である

日本では、民間の医療保険に加入していなくても、公的保険で大部分を補えることに気づきました。病気で仕事に就けなくなると、傷病手当や障害年金などを受け取ることもできます。

アメリカでは医療費が高いため、ケガや病気で気軽に病院に行けないのに対し、日本は手厚い保障のおかげで大きな負担もなく、すぐに病院に行くことができます。これは、アメリカ以外を含めた世界水準でみても、とても素晴らしいということに、FPの学びを通して気づくことができました。

税金などは知らないと損する

私たちは日々税金を納めていますが、還付や減税に関しては知っておかなければ、損することが多いと思いました。医療費が高額になれば、高額医療費制度が使えます。家を購入すると、住宅取得控除が受けられ、所得税が控除になります(それぞれ適用条件あり)。

これらは調べると内容を知ることができますが、役所や担当者からわざわざ教えてくれることはありません。つまり、知らなければ損をするのです。実際に、高額医療費制度のことを知らなかった知人は、高い医療費がかかった年度に還付の申請をしておらず、申請したら戻ってきたであろう控除を受けることができませんでした。

毎日の食費や生活費は気にするのに、節税で浮かせられるお金について知らないのは、もったいないと思います。これらに気づけたことは、学んで良かったと思える大きなポイントです。

ライフプランをたてることで自分や家族と向き合えた

私は、FPの勉強を通して、自分の人生や家族の人生と向き合いました。「子ども3人とも大学に進学したらどれくらいお金が必要だろうか」「老後は田舎でゆっくり過ごしたいから、そんなに贅沢は必要ないかな」など、ライフプランについて考える時間はとても楽しかったです。

また、将来のために今からお金を蓄えることも必要ですが、今の時間も大切だと思うようになりました。そして、将来のためのお金は、貯蓄だけでなくしっかり運用していきたいと前向きになれたことも、良かった点だと思っています。

FP資格は生活密着型の国家資格

FPの勉強は、社会に出る前の学生時代に学んでおきたかったと思うほど、生活に役立つ内容が盛りだくさんです。私は3級を取得しましたが、資格取得を目標にしなくても、学んでおいて損はありません。

また、自分のライフスタイルを見直し、お金の流れを整えることは、資産形成の第一歩だと思います。ぜひ一度、自分の身の回りのお金と向き合う勉強をしてみませんか?

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