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暴言、過剰な倹約…お見合いで交際した相手に愛想を尽かされた、男たちの“言葉”

  • 2021.2.17
日頃の発言から人間性が透けて見える?
日頃の発言から人間性が透けて見える?

言葉は「言霊」。日頃からどんな発言をしているかで、その人の人間性が透けて見えてきます。「どうして自分は婚活がうまくいかないんだ」と思っている人たちは、お見合いをしたり、その後、お付き合いに入ったりしたときに、自分が日頃どんな話題を出して、どんな発言をしているか、見直してみてくださいね。

今回は、男性の発言がどうも受け入れられず、「交際終了」になった事例をご紹介します。

赤の他人への暴言が止まらない男性

会員の吉田亜由美さん(32歳、仮名)は、有森義孝さん(35歳、仮名)とお見合い後に、お付き合いに入って2カ月がたちました。先日、亜由美さんが「面談をお願いします」と事務所にやって来ました。

「有森さんとは、交際終了でお願いします。大手企業にお勤めだし、年収もいいし、安定もしている。うまく進められればいいなと思って、お相手のいいところを見るように努力したつもりです。でも、デートをしているときの彼の発言がどうしても受け入れられません」

どんな発言かというと、見知らぬ人たちに聞こえるか聞こえないかの小声で暴言を吐くというのです。

デートでお台場海浜公園に行ったときのこと。日曜日なので、浜辺には多くの人たちが遊びに来ていました。

日焼けをしたくないのか、帽子を深々とかぶり、長袖にロングパンツを履いた中年女性が目の前を通り過ぎたときのことでした。

「うわっ、こんなに暑い日に肌を全部隠して。日焼けしたくないなら、ここに来るなっての!」

また、走っていた子どもが、手に持っていたソフトクリームのアイスの部分を全て砂浜に落としてしまったのを目撃したときでした。

「あははははっ、アホ丸出し」

別の日のデートで、人気のパンケーキ屋さんに行ったときのことです。オープン時間前に行くと、既に数人が並んでいましたが、亜由美さんたちは、オープンとともにスムーズに店に入ることができました。食べ終えて店を出ると、既に長蛇の列。その列の横を通り過ぎながら有森さんが言いました。

「今頃来るから、こんなに並ぶんだよ。バカ、バカ、バーカ」

亜由美さんは、私に言いました。

「私に対してはこんなひどいことを言わないけれど、それは出会ったばかりで緊張や遠慮があるからだと思うんです。お付き合いが長くなったら、私に対しても小馬鹿にするようなことを言ったり、暴言を吐いたりするんじゃないかって」

赤の他人を批判したり、ばかにしたりする発言をする人の多くは、相手には聞こえないように言っています。SNSのコメントに誹謗(ひぼう)中傷を書き込みする人も、大抵は「名無し」さんで、自分が特定されることはないと思っています。こうした人たちは、暴言を吐くことで鬱憤(うっぷん)を晴らしたいのでしょう。また、自分に自信がないから、相手を落とすことで優位に立ちたいのでしょう。

ただ、暴言というのは、自分に向けて言われたものではなくても、そばで聞くと良い気持ちはしません。こんな男性と結婚後に一つ屋根の下で暮らしたら、楽しい結婚生活は望めないでしょう。

この面談の後、有森さんの相談室に「交際終了」のご連絡を入れました。

常にコスパを気にする男性

須藤陽子さん(38歳、仮名)は、嶋内洋輔さん(38歳、仮名)と、結婚を前提にした真剣交際に入っていました。

結婚相談所のお付き合いには、「仮交際」「真剣交際」の2つの区分があります。仮交際は、お相手の人柄を知る期間です。それを経て、「この人となら結婚に進める」と思ったら、結婚を前提にした真剣交際に入るのです。

陽子さんは、言いました。

「真剣交際に入って、より距離が近くなったら、なんだか嶋内さんの違う面が見えてきました。すごくお金に細かいんです。何をするにも費用対効果を考えて、絶対に損をしないお金の使い方をするんですよ」

あるとき、お昼を食べにファミリーレストランに行きました。ランチタイムメニューになっていて、スープ・サラダ・メインディッシュ・ドリンクバーがセット価格になっていました。

メニューをじっと見ていた嶋内さんが言いました。

「ランチのセットメニューだと、1380円か。ハンバーグとドリンクバーを単品で頼むと、2つで1290円。ならば、1380円でスープとサラダをつけた方が得だな」

コスパの計算をしたというのです。さらに、こんなことを言いました。

「こういうところで雑炊なんか頼んだら、コスパが悪いよね。雑炊って、そもそも米が水分を吸ってかさ増しされているし、具材も値の張るものは入っていない。パスタもそうだけど、原材料が安いのにいい値段を付けているものは、外食で食べたら損をするね」

陽子さんは、私に言いました。

「私は、そのとき食べたいものをおいしく、楽しく食べたらいいと思うんですよ。こんな男性と結婚したら、私が作る料理もコスパを計算されそうです」

さらに、お財布がいつもクーポン券や割引券でパンパン。街中で配っているティッシュペーパーを必ずもらう姿にも、ドン引きするものを感じたとか。

嶋内さんの考え方は、とても合理的です。無駄なお金を使いたくない、コスパを考えて損をしたくないというのは、悪いことではないでしょう。こういうタイプの男性は、節約や倹約をゲーム感覚で楽しんでいるのだと思います。

しかし、その感覚に賛同できない陽子さんのような女性もいます。

「似た者夫婦」という言葉がありますが、このタイプの男性は、節約や倹約を楽しめる女性と結婚した方が幸せになれますね。

このカップルも、交際終了となりました。

あまりにも物を知らない男性

先日、佐藤由美香さん(38歳、仮名)は、お付き合いしている大園孝之さん(43歳、仮名)と、青山のイタリアンでランチをし、その後はイチョウ並木の通りを抜けて明治神宮外苑まで散歩をしたそうです。

赤坂御所(旧・東宮御所)の前を通り過ぎようとしたとき、大園さんが赤坂御所を指差しながら言いました。

「皇居の中って、入ったことある?」

赤坂御所を皇居と間違えていたようでした。

「あの、これは皇居じゃないと思うけど」

由美香さんは、遠慮がちに言いました。

さらに、イチョウ並木を抜けたところに大きな建物が現れました。

「あ、国会議事堂だ!」

その建物は、聖徳記念絵画館。確かに国会議事堂に似た建物ですが、ここは永田町ではありません。

由美香さんは、私に言いました。

「私だって、そんなに物を知った人間ではありませんよ。でも、あまりのとんちんかんぶりに驚いてしまいました」

さらに、由美香さんの友人がサイパン旅行をし、お土産にもらった貝殻のピアスを付けてデートに行ったときのこと。サイパンの話題になり、大園さんが言いました。

「サイパンって、ハワイだよね」

由美香さんは絶句。「サイパンとハワイは全く別の島ですよ」と力なく言いました。

「相手の良いところを見ないといけないのは分かっています。ただ、結婚する男性は、どこか尊敬できる部分があってほしいと思うし、あまりにも物を知らない人と一緒に暮らすのはどうなのかなって」

皇居や国会議事堂がどこにあるか知らなくても、ハワイとサイパンが一緒くたになっていても、結婚生活は送れます。ただ、そうした男性を尊敬できなければ、毎日の暮らしは楽しくないでしょう。

人には、それぞれの考え方や金銭感覚が備わっています。結婚相手には、物の考え方や見方、金銭感覚が似た人を選んだ方が幸せになれます。そして、言葉は「言霊」ですから、日頃から小さなことにも感謝の言葉を口にしたり、ポジティブな発言をしたりしている人が、幸せや強運を呼び込むと思うのです。

仲人・ライター 鎌田れい

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