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結婚できる人とできない人の差は、容姿や経済力ではない “決断”できるかどうかだ

  • 2021.2.17
結婚できるかどうかは「結婚を決断できるか」にかかっている?
結婚できるかどうかは「結婚を決断できるか」にかかっている?

結婚できる人とできない人の差、それはどこにあるのでしょうか。年齢? 容姿? 経済力? 人柄? それらも確かに大切な要因なのですが、それよりも何よりも「結婚を決断できるか、できないか」。ここにかかっているのです。

決断を迫られると負の要因を探す

会員の吉本冴子さん(42歳、仮名)は、お見合い後に交際に入った有吉雅史さん(47歳、仮名)と毎週末デートを重ね、2カ月がたちました。そんなときに、長い間闘病生活をしていた冴子さんの叔母さまが亡くなりました。子どもの頃から近くに住んでいて、冴子さんをわが子のようにかわいがってくださったといいます。第二の母のような存在だったので、冴子さんは深い悲しみに陥りました。

葬儀が終わってから数日後、冴子さんと面談をすると、落ち込んでいた中にも、こんな言葉が返ってきました。

「葬儀の翌日、雅史さんにお会いしたんです。叔母を思い出して思わず泣いてしまったら、すごく優しい言葉をかけていただきました。言葉の一つ一つが心にしみて『本当に優しい人だな。この人の側に一生いたいな』と思いました」

それならば、私も仲人として、精いっぱいのバックアップをしたいと考えました。

そこで、有吉さんの相談室に連絡を入れ、この話をして、「彼が今、冴子さんに対してどんな気持ちでいるのか」「結婚に向かう意思があるのか」を確認していただくことにしました。

それから数日後、有吉さんの相談室のお仲人さんから、連絡が来ました。

「吉本さんとは、とても良いお付き合いをさせていただいているようです。有吉も、吉本さんには好感を持っています。ですが、吉本さんの年齢が42歳ということにどうも引っかかっているようです。有吉は一人っ子なので、ご両親に孫の顔を見せてあげたいそうです。42歳という年齢ですと、子どもを授かるのは正直厳しいですよね」

また、先方の仲人さんは、こんなこともおっしゃいました。

「有吉は年収もあるので(1100万円)、30代の女性からもお申し込みが来ているんですよ。もちろん今は、吉本さんと良いお付き合いをさせていただいているので、他のお見合いはしていませんが」

この話を聞いているうちに、私は大きなため息が出てきました。

42歳という年齢は最初から知っていて、お見合いをしたはずです。そして、お付き合いをスタートさせた。恋愛の場合、お付き合いするようになってから年収や年齢といった相手の情報が分かることがあります。しかし、お見合いは条件ありきの出会いなのです。

何を今さら、年齢で結婚を躊躇(ちゅうちょ)しているのか。結婚を迷っていて決断ができないのなら、悲しみの中にいる冴子さんに優しい言葉をかけるのは、かえって罪作りではないでしょうか。

やっぱり、年収430万の男性には嫁げません

こんな例もあります。

藤田美喜江さん(47歳、仮名)は現在、山梨県に住んでいますが、大学が都内だったのと、5つ上のお姉さまが都内に嫁いでいたので、1カ月に1~2度は東京に遊びに来ていました。30代の頃は、新宿の料理教室に山梨から通っていたこともあります。

大自然あふれる山梨も大好きでしたが、結婚するなら刺激的な都会暮らしを望んでいました。

「お見合いが組めたら、私が上京するので、できることなら都内在住の男性と結婚したいです」

入会面談のときに、こう言っていました。

そして、6つのお見合いをした時点で、お付き合いする男性を2人に絞りました。一人は、都内のメーカーに勤める近藤正男さん(52歳、仮名)。もう一人は、自営業の藤田良知さん(55歳、仮名)です。

お二人とも、お休みの日は山梨まで出向いてくださることもあり、都内と山梨でのデートを重ねて、2カ月がたちました。

結婚相談所では3カ月を目安に、お付き合いをしている男性と結婚を前提にした「真剣交際」に入るかどうかの意思確認をします。

面談をすると、美喜江さんはこんなことを言いました。

「二人とも、すごく良い人だと思うんです。ただ、近藤さんは52歳なのに年収が430万。山梨を離れて、年収が430万しかない男性の元に嫁ぐのは、やっぱり不安です」

そこで、私は言いました。

「結婚して子どもを授かるわけではないでしょう? 二人だけの暮らしなら、男性が430万あれば大丈夫でしょう? それに子どもがいないなら、女性は社会とつながっていた方がいいし、美喜江さんが働いてサポートすればいいんじゃないの?」

「それはそうなんですけどねえ」

浮かない返事です。そして、もう一人の交際相手である藤田さんについては、こんなことを言いました。

「藤田さんは自営なんですよね。自営の年収600万というのは、低いですよね。年収は日本の景気にも左右されるでしょうし、会社員に比べて年金も少ない。この年収だと、おそらく貯金もそんなに持っていらっしゃらないんじゃないかな。やっぱり、結婚となると、二の足を踏んでしまいます」

私は、また大きなため息をつきたくなりました。近藤さんの年収が430万であることも、藤田さんが自営で年収600万であることも、お見合いをするときに分かっていたことです。

その条件をプロフィールで見て、それに納得をしてお見合いをしたはずです。

決断できないから、あれこれ理由をつける

結婚ができた人とは、「結婚」することを「決断」した人。だからこそ、結婚ができたのです。

人間は、現在の生活環境が変わるとなると、ワクワク感とともに不安を覚えます。結婚できない人というのは、新しい環境に飛び込むときに、ワクワク感よりも常に不安感が大きく膨らんでしまうのです。

女性が40歳を過ぎていたら、子どもは授からないかもしれない。この年収では暮らしていけないかもしれない。自営業は景気に左右されるから、いつまで仕事が続くか分からない。十分な貯金もなかったら老後が不安…。

石橋をたたいても渡らないのです。

計画通りにいかないのが人生です。また、どんなに綿密に計画を立てたとしても、実際に動き出してみると、その通りには進まないものです。

停滞することもある。失敗をすることもある。そんなときには、計画通りに進まなかったことをどう修正するか。また、失敗をどう成功につなげていくか。それを考えるのが、生きていくということです。

20代の若い頃なら、深く考えず、多少無鉄砲でも若さと勢いで推し進められた結婚が、年齢や人生経験を重ねたことによって、慎重に考えるようになり、前に進む歩みを止めてしまいます。

また、若い頃から何事にも慎重で冒険することを嫌うタイプだったために、恋愛をすることを遠ざけ、また、恋愛をしたとしても結婚に進めなかったのかもしれません。

結婚は、決断です。

飛び込む勇気を持つことも大事なのですよ。

仲人・ライター 鎌田れい

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