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毎月14日はカップルイベントを祝う、韓国のおかしな風習。

  • 2021.2.11

文・写真/鄭慈卿 (在ソウルコーディネイター)韓国のバレンタインデーは日本と同じく女性が男性に告白する日で、好きな人にチョコレートを渡す。コンビニやデパート、ベーカリーではさまざまなバレンタインチョコレートのコーナーが登場し、真剣にチョコレートを選ぶ女性の姿が目に付く。人気ケーキショップは注文が殺到して、クリスマスシーズン並みの忙しさになるのだ。

韓国ドラマを観ていたら気がつかれるだろうが、韓国のカップルはロマンティックなイベントが大好きだ。付き合ってから1周年の記念日を祝うのは当たり前で、100日ごとに記念日を祝うカップルもいる。カップルがお揃いのものを持つのも当り前で、とくにカップリングは欠かせない。最近は自分たちで手作するリングが流行っており、バレンタインシーズンとなるとリング工房はふだんの3倍の予約があるほどの人気デートスポットになる。また、SNS時代だからか、写真スタジオで凝ったコンセプトでプロに撮ってもらう記念撮影もカップルをときめかせている。

ちなみに、3月14日のホワイトデーも日本から入ってきた文化で、韓国だと男性が女性にキャンディを渡して告白する日。この日は花束を持ち歩く男性の姿も多く見かけられる。そして、4月14日はブラックデー。バレンタインデーやホワイトデーに告白されず、ひとりで寂しく過ごしたシングルたちがチャジャンミョン(韓国スタイルのジャージャー麺)を食べる日。その暗い気分を黒色で表現し、黒い服装で黒い食べ物を食べるのだが、けして深刻なものではなく、イベントとして楽しんでいる人ばかり。チャジャンミョンを一緒に食べたきっかけでカップルになったエピソードもある。

その後も毎月14日は、カップルのためのイベントが待っている。5月14日はローズデー、6月14日はキスデー、9月14日のフォトデーという具合に。好きな人との特別な思い出やイベントを楽しみたいという気持ちは世界共通であるが、韓国のカップルイベントは実に多様で年中忙しいのだ。

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